定点観測
2003.12.13

#276 | 実施日 : 2003.12.13 | 最高気温 : 14.5 | 最低気温 : 5 | 天候 : 快晴

276定点観測Zoom-2・解説

● 実施日:2003年12月13日(土):ファッション・メガネ

■大人になった団塊ジュニア世代

さて、もうひとつのズームアップアイテムは、こちら。思えば、今年はほんとうにメンズファッションが注目された1年であった。キーワードは「大人になった団塊ジュニア世代」。「ストリートとモードのミックスで、ハイストリート」、または「ハイカジュアル」をコンセプトに、新しいブランドやショップがいくつも誕生。ショップのリニューアルなども盛んだったのは記憶に新しい。

本サイトでも、これを時代を象徴する現象として、「Whoユs who」にて『LEON』のファッション分野を一手に担当するF氏のロングインタビューを掲載。日本・東京における男性のストリートファッションの歴史を確認する貴重な機会となった。

ここでいうストリートファッションの歴史とは、主に「90年代」の歴史をさす。この時代は「失われた時代」と言われたりもしているが、定点観測を実施してきた現場からすると、決してそんなことはない。なんといっても人々のファッションへの意識がボトムアップした。しかも、全世代的に、である。メガネや靴、時計、帽子、バッグ、リングやブレスレットといった小物・ギアへにもこだわりをもつようになった。そして、さらに、家具や家電、クルマなど、ファッション=洋服という狭義だった意識もぐっと広がったのは、90年代という時代を経たからこそである。



■「若者マーケット」に台頭した80年代生まれの男の子

そして、注目すべきは、1〜2年前より80年代生まれの世代(本サイトでは80年代前半生まれをウチら世代、後半生まれを新人類ジュニアと呼んでいる)が「若者マーケット」に台頭してきている点だ。ひと足先に台頭したのは女の子。『mini』などを読み、原宿や代官山などに旗艦店のあるドメスティック系ブランドを好み、トレンドを先取りすることに必死なことから、「ファッション・アディクト族」と呼んでいた。

そんな現象をなぞるかのように、昨年あたりから80年代生まれの男の子版「ファッション・アディクト族」が急増。フラボアやカンナビスといったドメスティック系のブランドを好み、夏に流行った、股上が深過ぎてサリエル風になってしまったパンツのように、それぞれのアイテムのデザインがちょっと変わっていて派手なのも特徴だ。やはりこちらも「ファッション・アディクト君」。「目立ちたい」「変わって見られたい」といったスタンスは、帽子やメガネといった小物類で「個性」を演出しているつもりなのかもしれない。



■結果と考察

3地点とも、「ファッション・メガネ」をかけていたのは「ファッション・アディクト」の男の子が圧倒的に多く、トップスやボトムス、レッグスなど、全身レイヤードの「やり過ぎ君」も急増しており、まさに今月がピークでは、といった印象を受けた。

 インタビューをしてみると、「ちょっとバカっぽく見られたい」「わざとヘンにしたい」など、キテレツ狙いのスタンスはまさに80年代そのもの。
(1)80年代生まれの男女には、白のフレームや白黒のストライプ、赤、レザーなど、とにかく色もデザインも素材も派手なメガネをファッション小物のひとつとして
(2)20代後半以降〜大人になった団塊ジュニア世代(+さらに上の世代)には、黒やブルーなどのメガネ・ブランドの地味派手なものを眼鏡として
また、ここ数年、30代以上の働く女性のメガネ率も高くなっているため、マーケット全体で見ると、「メガネ人口」自体が大きくなったといえそうだ。

ちなみに、85年5月4日の定点観測で、「おもちゃメガネ」として取り上げた。当時のキーワードは、「キッチュ」や「オブジェ」「遊び感覚」。支持率は、以下の通りだった。

●男性オモチャメガネ   
・ 渋谷地点:13.8%
・原宿地点:19.1%
・新宿地点:14.2%

● 女性オモチャメガネ
・ 渋谷地点:6.0%
・原宿地点:6.7%
・新宿地点:5.8%


(1)の層が憧れるのは、スーパー・スタイリストの祐真朋樹さんや野口強さん、大久保篤さん、二村毅さんなど。80年代がデザイナーに憧れたのに対し、03年はスタイリストに憧れる、というのも、60〜70年代ファッションをリミックスしたストリートファッションを生んだ90年代を経たからこそ、とも言えるかもしれない。

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