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レポート
2004.02.13
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田口元/TAGUCHI GEN インタビュー

『百式』管理人

ネットサーフィンしながら朝起きるっていうのが僕のライフスタイルなんです。

ほぼ毎朝6時ごろからだらだらとネットサーフィンしながら、すっげー、こんなの発見!と興奮しながら起きるっていう感じでしょうか。早起きして、モーニングマネージメント(笑)。早朝ミーティングは大好きです。よく朝7時から、渋谷のエクセル東急の上のレストランで「Pashion For The Future」の橋本さんとパワーブレックファストしてますよ。朝だけですからね、時間が自由になるのは。周りを見ていると、忙しい人ほどそうなっているように思います。
海外のドットコム・サイトを1日1つずつ
紹介する「百式」。2000年1月20日の開設
から2月13日現在約1,825のサイトを紹介
していることになる。

ことの発端は「話のネタ帳」だったんです。

コンサルティングの仕事は少人数によるチーム制なので、朝から晩までずっといっしょに過ごすことが多いんです。

ある日気がつくと自分しかしゃべっていないんですよ。あまりしゃべり過ぎるのは周りに悪いなと思い、次の日は意識して黙ってたんです。誰かしゃべるだろうな、と思ってたんですが誰もしゃべらない。こりゃあいかん。なんてつまらない雰囲気になっちゃうんだろうと思い、本気で「話のネタ帳」をつくろうと思ったんです。周りからもつくって欲しいと前々から言われてたんですが、会社の人たちのためだけにつくるんじゃ面白くない。

たまたまホームページをつくる技術があったんで、じゃあウェブサイトにしちゃえ、と立ち上げることになったのです。「百式」とは百通り=たくさんという意味です。
04年2月11日掲載分。「今どきの幼児は
3歳ぐらいからパソコンに向かって遊ぶ
らしい。となると、Kids Mouseのよう
な幼児向けに特化したマウスが発売さ
れても驚かない」(本文より)
子ども向けのこのマウス、サイズが
小さいだけでなく、握り絞めること
でクリックしたことになるそう。

大切なのは他と違うこと。

今の形になるまでにはけっこう試行錯誤がありました。最初から決めていたのは、毎日やろうっていうことだけ。毎日やるのに2つも3つもやってたらわけがわからなくなってしまうので1日1つとしました。土日休みにすると逆にダレそうな気がしたので年中無休。365日で365個のサイトを紹介することにしました。

最初はもうちょっと本文が長くて、スクリーンショットとかたくさん付けたナントカの使い方みたいな感じになってたんですが、1日分つくったところで、これはぜったい毎日できない、と路線を変更(笑)。では機能説明だけにしようかと思ったんですが、それではちょっとマニアック過ぎる。ならばコンセプト説明にしようということになり、もうちょっと身近な感じにしよう、ということで、今の質問形式に落とし込みました。こういうのって考えられないかな、たとえばこんなのあるよ。そういう軽さが、今の時代、読み手には気持ちいいんじゃないかなと思ったんです。

ストックは常に4000〜5000個くらいはあります。毎朝1時間ほどネットサーフィンをすると必ず10個や20個は見つかるんです。見つけたものをデータベースのようなところに入れる。そうやって毎朝ネタをフォルダに入れるところまでがひとつの作業です。そこから今日は何書こうかな、と空いた時間に見ていくわけです。始めて1週間経ってれば70個の中から1つを選ぶだけなのですごく楽です。もう通算1500日くらいやってるんで5000個はある。忘れるのが恐いくらいです(笑)。たまに見返してみると、あーいいのあったじゃんってことがありますからね。毎朝ネットサーフィンをし続ける限り、ネタに困ることはないでしょうね。

面白いか面白くないかって、人と違うかだけの話。日本の情報に慣れているから海外の情報が面白いんであって、海外に住んでたら日本の情報ってすごく面白いんだと思いますよ。それはもう、いい悪いじゃなくって、数の差でしかない。海外には多くあるのに日本にはないものは面白いんです。逆もしかり。

きっかけはゲーム

生まれは横浜ですが、その後父親の仕事で転々とし、静岡で高校までを過ごしました。小さい頃からいわゆる田舎の神童とか言われてたように思います。

はじめてパソコンに触れたのは中学校のとき。父がコンピュータ会社でシステムエンジニアをやっていたのでFM77を買ってもらったんです。最初はゲーム。といっても、同級生がしていたように、ふつうに遊びのひとつとしてゲームをやっていたという程度で、その後ゲームのプログラミングに走ったんです。ゲームは買うと7800円から9800円ぐらいするじゃないですか。でも、当時プログラミング雑誌というのがあって、980円ほどで20本くらいのゲームのプログラムコードが付いてくるんです。それをそのまま打ち込むとゲームができる。

そのうち見てるとわかってくるんで、適当に改造したりとかしているうちに、自分でレーシングゲームとかシューティングゲーム、スポーツ系のものとかをつくるようになっていました。あ、それがけっこう今でも役に立ってるかもしれません。

プログラミングは全員やった方がいいと思いますね。国語と同じくらい重要だと思います。

マイナースポーツとアメリカ留学、受験の青春時代。

ゲームばっかりやってたわけじゃなくって、スポーツもやってました。なぜか球技系は苦手なんですが、身体を使う地味なものが大好きでした。小学校の時は剣道。中学校の時は柔道で、高校に入ってからは機械体操がやりたかったんですがちゃんとした設備がなく断念。ボート部でフォア(4人乗り)をメインでやりながら、留学先のアメリカの高校ではレスリングをやってました。

でも、高校時代は進学校だったので受験勉強がメイン。どの時期を取ってもテスト期間中といった具合(笑)。テストが終わって順位が発表になったらもう次のテストの期間が始まる。そんな毎日でしたね。

大学に入学してからは念願の機械体操部。体育会系です。その後社会人になってからは合気道。でも、今はちょっと忙しくなってしまったのでジムで筋トレをする程度です。

父親がラディカルな性格だったからかでしょうか。あまり深い意味もなく、高校2年生の時に「アメリカに留学しよう」と父に相談したら、二つ返事で行ってこいということになり、1年間、オハイオ州のハイスクールに留学することになりました。

日本にいた時はそれなりにできると思っていた英語も現地では散々。最初はどうしようかと思いましたね。でも世界観はすごく広がった。その時の経験があるからこそ、その後大学生の時に1年間、就職してからは約半年間、アメリカで学ぶことになったんだと思います。

「戦略」がすべて。

子どもの頃の文集を見ると、将来は世界史の教科書に名前を残す、なんていう大きな夢を綴っていましたが、実際に将来の夢、仕事を決める際に大きく影響を受けたのは大学のゼミでした。アメリカのビジネススクールのケーススタディーを使っていたので、基本は英語漬け。あと留学生が多かったので、非常に国際色豊かなゼミでした。

「国際マーケティング戦略」というゼミだったんでが、守秘義務契約の関係で具体的なことは話せないのですが、産学官でのさまざまなプロジェクトに携わりました。企業のトップ層とも接する機会があり、いろいろ勉強になりました。といっても、先方は学生が好き勝手なことを言ってる、というくらいにしか見てなかったでしょうけど(笑)。

なかでもいちばん重要なのは「戦略」だと思うんです。ずっと戦略論のケーススタディをやってきて結局思うのは、人のマネをするんじゃない、っていうことかな。8割はマネしても2割、3割はマネしない(笑)。

「雑談」からしかクリエイティブなものは生まれないと思うんです。

卒業後の進路は、銀行マンでも商社マンでもよかったんですが、たまたま経営学を専攻して外資、というか世界のやり方に興味があって、システムが得意だった、あとは大勢いるところにいきたかったので、外資系のコンサルティング会社に行きつきました。人数が多い方がいいと思ったのは体力測定ができるからです。

でも、いい意味でも悪い意味でも、コンサルティング会社の社員は、真面目なんですけど視野が狭いっていうか、ユルさがない。「雑」がない。僕は「雑談」ってとても大切なことだと思うんです。何かものをつくること、クリエイティブなこととは、人との会話からしか生まれない。人と話していると楽しいですし発見がある。問題点も見えてくる。あ、それ調べてみようって思ったりもしますしね。ひとりで考えていてもそうはいかない。本を読むのもいいんですが、会話よりは非効率だと思うんです。
「百式」からもっとも分り
やすい100サイトを掲載。
「百式」から派生し今注目され
ているのがこちら。投稿による
双方参加型が特徴。

「僕・オン・ザ・ステージ」から「双方参加型」へ

おかげさまで、『百式』はある程度予想していた通りになってきたので、今年はいろいろと動くぞ、っていう心境です。

せっかくだからウェブサイトだけでなく、もっと広く一般にも知ってもらいたいという「わがまま」から単行本をつくりました。なるべく分かりやすいもの100ケースを厳選しまとめました。

今は、この出版のためのプロモーションということで、できる限り出版記念講演会をやっていこうと思っています。なんかきっかけというか、場さえ提供すれば、きっとたくさんの人が集まるように思うんです。もともと僕の周りは勉強会とか交流会と称して合コンレベルの飲み会を主催しているのがたくさんいますが(笑)。

僕自身も昨年までは月1回のペースで「百式ナイト」という名称のイベントをやっていました。基本コンセプトは「僕・オン・ザ・ステージ」(笑)。僕がネタを一方的に出しておしまいっていうものだったんですが、今年からは、「Passion For The Future」を主催している橋本大也さんといっしょに「無敵会議」というイベントにシフト。

発端は、みんなの「雑」を集めた便利なリンク集をつくろう、ということからです。第1弾は『究極の1冊』。題して「超『本』格会議」。新刊本だけで年間8万部を越えるといわれるなか、ひとりの力は小さいけれど、無数の本好きの人たちの知識を結集し、情報交換することで、参加者の数だけ究極の1冊を知ることができるというわけです。

第1回目の開催は1月29日。10日に告知して約150人が集まりました。といっても男ばっかり! 今の課題はいかにして女性の参加者を増やすかということなんです(笑)。


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