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コインランドリー&デリバリーWASH&FOLD
レポート
2008.02.27
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コインランドリー&デリバリーWASH&FOLD

洗濯物を、洗って乾燥、たたんでお届け!カリフォルニアスタイルのお洗濯代行サービス。

アメリカ製ドラム式洗濯機は、温水・冷水
洗浄選択式。洗剤は持ち込みも可能。
コインランドリー使用者のために
ファッション誌や飲み物が用意されている。
外国人利用客も多く、自然に海外の雑誌が
集まるそうだ。
店舗は代々木3丁目の閑静な住宅街の中に
ある。周辺に店がないエリアだが、集配が
メインなので特に営業に支障はないそうだ。
ランドリーバッグは詰め放題。約6〜8kgの
洗濯物が入る。
弊サイトでもたびたび取り上げているように、ここ数年、代々木〜上原〜富ヶ谷〜代々木八幡など渋谷区の西側のエリアに店舗が少しづつオープン。青山や渋谷、原宿に自転車やバイクで通勤できることから、アパレル関係者や美容師が住んでいるケースも多く、そんな人々をターゲットに、商店街や住宅街に小規模で個性的なショップがぽつぽつと点在する独自の商圏を形成している。

代々木3丁目にある「コインランドリー&デリバリーWASH&FOLD」もそのひとつ。WASH&FOLDとは洗う、たたむという意味で、同店は日本初の洗濯代行サービス兼コインランドリーである。オープンしたのは2005年3月。運営元は、株式会社アピッシュで、都内でカフェやセレクトショップの運営を手掛けていたが、07年からは同業態に絞って営業を行っている。

「当初は飲食店のオープンを考えており、ケータリングのセントラルキッチンにするつもりでこの物件を借りました。ところが、弊社の代表がアメリカに視察に行った際に、たまたま『WASH&FOLD』を利用し、あまりの便利さに驚いて急遽予定を変更。日本でのブレイクを確信し、洗濯代行サービスを出店することに決めました。アメリカでは『WASH&FOLD』は、古くから浸透しているサービスで、誰もが日常的に利用する一般的なものなんです」(同社専務取締役・三浦弘平さん)。

サービス内容は、洗濯物を集荷し、洗濯、乾燥、さらに手たたみをして再び届けるというもの。料金は、約6kg(1〜2人暮らしの洗濯物約1週間分)を詰め込める専用ランドリーバッグ1袋につき1回2,800円で持ち込みの場合は2,000円。(色分けはオプションで400円)。デリバリー対象地区は、港区、渋谷区、目黒区、品川区。通常のドライクリーニングサービスも行っており、普通のコインランドリーとしても利用できる。下着は専用のランジェリーネットに入れたまま洗うためプライバシーも守られ、ほかの利用者の洗濯物と触れることも一切ない。1日で仕上がるというスピーディーさも魅力だ。

店舗面積は約17坪。木を基調とした明るい店内に洋楽が流れており、まるでカフェのような印象を受ける。ランドリー機器は全てアメリカ製の最新のもので統一されており、洗濯機5台、乾燥機6台、スニーカー洗濯機1台を設置。コインランドリーの利用客のために、国内外のファッション雑誌や、飲み物が用意されているというのも珍しい。

「オープン前は、一人暮らしや単身赴任の男性が多いだろうと予想していましたので、女性にも安心して利用して頂けるように、内装やロゴをおしゃれにしたり、女性スタッフを増やすなどの工夫をしました。そのかいあってか、実際の利用者は約4:6と女性が多く、20代前半〜40代後半の幅広い年齢層の方にご利用頂いています。決して富裕者層ばかりではなく、小さなお子さんや介護が必要なお年寄りがいて洗濯物が多いご家庭や、共働きで忙しいご夫婦が中心です。利用者の皆さんは、情報に敏感で選択眼を持っており、弊社のサービスをうまく生活に取り入れられる方が多いように思います」(三浦さん)。

宣伝は、チラシのポスティングとホームページ掲載のみだが、ユニークな業態であるため、テレビや雑誌に取り上げられることが多く、口コミで徐々に利用者が増えていったという。驚くべきはそのリピート率。利用者の約8割がリピートしており、現在、1ヶ月の利用数は300〜400名、ランドリーバッグでいうと約1,000袋だという。

「当店のサービスは既存のクリーニング店やコインランドリーにホスピタリティをプラスした、新しいサービス業だと考えています。時間と体力、手間のかかる洗濯から解放され、その時間を趣味や好きなことに費やすライフスタイルを提案しています」(三浦さん)。

将来的にはフランチャイズ化も視野に入れており、3月6日には北新宿に2号店をオープンする予定。新宿区や中野区を中心にさらに広域をターゲットに展開するという。

ここ数年、掃除、炊事、ベビーシッターやペットシッターを代行する民間企業が急増し、家事の外注が進んでいる。洗濯も例外ではなく、同社の他にも、(株)アイ・オー・プロデュースが手がける「洗濯便」(06年6月設立)、(株)創楽の「デリウォッシュ」(07年2月設立)など、相次いで洗濯代行デリバリーサービス業がオープン。これまでの「日常着や下着の洗濯は自分で」という常識を覆す洗濯代行サービスが日本でも着実に定着しつつある。これらの家事代行サービスが支持されているポイントは、必要な時に必要な家事だけを頼めるということ。金額も比較的リーズナブルなため、富裕層だけでなく、一般家庭にも利用が広がっているのだ。少子高齢化や女性の社会進出などを背景に、家事支援サービス市場は今後より一層加速するに違いない。

〔取材・文:佐久間成美(エコライター)+『アクロス』編集室〕


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