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LELABO(ルラボ)
レポート
2008.03.19
この記事のカテゴリー |  美容・健康 |   インテリア・雑貨 | 

LELABO(ルラボ)

作りたてのパフュームを提供する「ラボ(=調合場)」併設のフレグランスショップが日本初上陸

同ブランドを代表するパフューム「ROSE31」。
香りが主役と考えるため、パッケージは
あえてシンプルにしている。
香料、水、アルコールを調合する様子は
まさに実験のよう。
「嗅覚の辞書」という造語を冠する
「オルファクショナリー」(78,750円)。
パフュームの原料となる天然香料を詰め合
わせた“プチ調香師”体験ができるキット。
NYなど海外では店頭のカウンターで調合
まで行うが、日本では薬事法の関係上
別に“ラボ=調合場”を設けている。
ホームフレグランススプレー(18,900円)
とキャンドル(10,500円)。「SANTAL26」は
ジェニファー・ロペスが一度に50個も
まとめ買いしていったという品。
仏ロレアル本社に勤めていた創始者の
エディ(左)とファブリース(右)。
ふたりの香りの知識と経験は調香師並み
だという。
06年2月のブランド立ち上げから、そうそうたる海外セレブリティを魅了し話題になっているNY発のフレグランスブランド「LELABO(ルラボ)」が、07年10月、渋谷区・代官山にオープンした。代官山駅そばの路地裏に佇む同ブランド日本初上陸となるショップは、NYの本店に続く世界で2番目の路面店。そこには、シンプルで開放的、そして清潔感溢れる香りの空間が広がっている。

「ルラボ」はフランスの大手フレグランスブランドでマーケティングなどに関わっていた男性2人が独立して立ち上げたブランド。セレブが愛用したことで瞬く間に話題になり、バーニーズ社と契約。06年にオープンした「バーニーズNY店」で、オープン初日のフロア売り上げ歴代No.1を達成し、07年3月にはパリの人気セレクトショップ、コレット内にもショップをオープンしたという、今世界で最も注目されるフレグランスブランドだ。日本ではファッション小物や雑貨のインポート商品を扱う(株)レイジースーザンがライセンスを取得し、今回の出店に至った。

同ブランドの特徴は、今までのパフュームの概念を覆す「メイド・トゥ・オーダー」という“ラボ(=調合場)”併設のスタイルにある。実はパフュームは、香料とアルコールを混ぜた時点から劣化が始まるデリケートなもの。同ブランドでは、パフュームをオーダーすると、専門のスタッフがその場で香料とアルコール、水を最終調合してパッケージングするため、香りの劣化を最小限に抑え、調香師が完璧にクリエイトしたフレッシュな香りを長く楽しむことができるのだ。さらに、ラベルには購入日からの消費期限の目安(約1年後)が記載され、オリジナルの名前やメッセージを入れることも可能。自分のためだけに作られたという特別感を味わうことができる仕組みになっている。また、調香は「シャネル」や「グッチ」「コム・デ・ギャルソン」などの有名パフュームも手がける超一流の調香師たちが手がけている。

「フレグランスショップとしては異例だと思いますが、日本ではショップ内で商品を調合してお売りするスタイルを取る場合は、薬事法という法律のもとで管理される分野の為、調剤薬局と同じ許可を得なければならず、専任の薬剤師も常駐しているんです。物件を決定する際にも創始者の2人が来日して検討するなど、契約から約1年かけて今回の出店を実現しました」というのは、(株)レイジー・スーザン/チーフディレクターの大井美樹子さん。

メインのオードパルファム(15ml/8,925円〜)はレディース3種、メンズ3種、ユニセックス4種の計10種。それに加え、同じ香料を用いたボディローション(237ml/9,975円)やマッサージ&バスオイル(118ml/9,975円)、フレグランスキャンドル(245g/10,500円)やルームフレグランス(100ml/18,900円)も取り扱う。人気は清々しいパチュリ香油を用いた「アイリス39」、トラディショナルなフローラル系の「ジャスミン17」など。

なかでも「ルラボ」の名を一躍有名にしたのが、ロンドンのライフスタイル誌『wallpaper(ウォールペーパー)』で2006年ベストアワード香水部門に輝いた「ROSE31」だ。これは、「従来、女性向きとされていたバラの香りを世界で初めて男性向けに打ち出した」パフューム。バラとはいえ甘さをおさえて、スパイシーでオリエンタルな香りに仕上がっている。男性はもちろん女性からの支持も高い一品で、時間の経過と共に違った表情を産み出すのも大きな魅力である。

「『ROSE31』は、女性の象徴といえる芳香なグラース産ローズを使って“男性が履けるスカートを、香りで表現したい”と調香師にオーダーしたことから生まれた香りです。実はこんなに売れるとは予想していなかったんですが、近年のオシャレで若い男性は、ニッチな香りを求める傾向があり、そのニーズにマッチしたんでしょう。ファッションも男性が女性らしいものを好んだり、その逆も然りで、ユニセックス化していますよね。香りにもそれと同じ感覚が求められる時代になってきたのでは」(大井さん)。

同ブランドの人気は世界に飛び火し、現在は計10店舗を構えている。今回の日本初上陸に続き、ロスにも3番目の路面店が今月オープンした他、モスクワ、ドバイにも出店を計画中で、その勢いはまだまだ続きそうだ。08年後半には「日本限定」の香りもリリース予定、また、遠方のカスタマーのためにデリバリーでの対応も思案中だという。

『ルラボ』はショップでもあり、嗅覚のアミューズメントパークでもあるんです。それぞれのパフュームに調合されているメイン数種類の単体の香料も用意しているので、お客様に実際にその香りを体験して頂くことも可能です。ふだんできない嗅覚の体験をひとりでも多くの方に楽しんで頂きたいですね。」(大井さん)。

また、ラグジュアリーすぎない“ラボ”という空間でパフュームを完成させて提供するという同ブランドのスタイルは、フレグランスは欲しいがファッションブランドのものや女性仕様の売り場に抵抗があるという男性客にも好評なのだそうだ。そういえば、最近では男性でも自宅でフレグランスキャンドルを使用したり、洗剤や柔軟剤を香りで選ぶという声も聞かれており、今後は女性同様、男性の香りへの意識はさらに高まりそうだ。

“パフュームは体の一部”という概念を持つ欧米に比べ、まだまだ発展途上である日本のフレグランス市場の育成を図りたいという同ブランド。今後はワークショップの開催なども検討しているという。


[取材・文/高橋まきこ(フリーライター/エディター)+『ACROSS』編集部]


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