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JAPAN FASHION WEEK in TOKYO 2009_MIKIO SAKABE
レポート
2009.04.30
この記事のカテゴリー |  ファッション | 

JAPAN FASHION WEEK in TOKYO 2009_MIKIO SAKABE

憧れの対象としての“アイドル”。ファンタジーを加えたリアルクローズ

3月28日(土)@ホテルクラスカ

アントワープ王立芸術アカデミーファッション科主席卒業の坂部三樹朗氏と、台湾出身のシュェ・ジェンファン氏による「MIKIO SAKABE」。09/10秋冬コレクションは、「80年代のアイドル」をテーマに掲げ、「憧れ」の存在を様々な観点から洋服に落とし込んだ。

ランウェイに無数のろうそくを配し、ファンタジックなムードのなか、モデルたちがゆっくりと登場。ゆるくカールしたロングヘアは、毛先は黄色、赤、青のエクステンションによるグラデーションが美しい。真っ白でマットな質感の肌、薄い眉がどこか人形のような印象だ。

ショーの前半では、同ブランドが得意とする、深いVネックのジャケットを用いたスーツが登場。よく見るとパンツのポケットの部分が大きく膨らんでいたり、ジャケットの襟の部分が立体的なパターンになっていたり、袖の部分が大きく膨らんでいたりと、ディテールにアレンジが加えられている。また、インナーには、胸元に大きなボウタイが付いたブラウスや、大きなフードが付いたシャツを合わせ、フードには大きく“IDOL”の文字のプリント。スーツといってもどこかハズしを感じるコーディネートとなっていた。

ショーの後半に向けてのブレイクでは、ピンクと青のドレスを着た2人のモデルが登場。ランウェイ中央で背中合わせにポーズをとる姿は後ろからライトが照らされ、まるでステージで歌うアイドルデュオのような演出となっていた。

後半では、タイト&フレアのベアトップドレスや、マキシ丈のプリーツスカート、膝下丈のボックスプリーツスカートなど、ボリュームのあるスカートが多数登場。スキニーデニムを合わせ、どこか野暮ったさのあるコーディネートだ。

「80年代の日本のアイドルや、今はいなくなってしまった “スター”が復活したイメージです。当時のアイドルの衣装は、パロディが多く、デフォルメしたデザインが多いんですが、単に華やかにするのではなく、そういう野暮ったさを表現しました」(坂部さん)。

カラーでは、白をベースに淡いレモンイエローやペパーミントグリーンなどのシャーベットカラーを採用。ドリーミーだが、構築的なシルエットにより、ただ甘いだけではない幻想的な雰囲気を醸し出している。

「不景気な時代だからこそ、夢のある洋服が作りたかったんです。実際に着られる洋服も大事ですが、僕たち新人は面白いと思ってもらえる洋服を作るのが役割だと思っています」(坂部さん)。

特に印象的だったのは、丸いキルティング素材を使ったボレロ風のジャケットに、同素材のサーキュラースカートを合わせたルック。「キルティングはどうしてもかわいらしくなってしまう生地なので、強いシャープなデザインを入れた」という坂部さんの言葉の通り、生地がもたらすファンシーさを構築的なシルエットが引き締めていた。

ファンタジックな非現実性を加えていながらも、実はリアルクローズの役割をも忘れない、東京デザイナーを代表する同ブランドらしいコレクションになっていた。

撮影・取材・文/『ACROSS』編集部
デザイナーの坂部三樹郎さん。
Japan Fashion Week
日時:09年3月21日(土)〜3月29日(日)
主催:有限責任中間法人 日本ファッション・ウィーク推進機構
後援:経済産業省、独立行政法人 中小企業基盤整備機構、独立行政法人 日本貿易振興機構、知的財産戦略本部、外務省、文部科学省、国土交通省、東京都、社団法人 日本経済団体連合会、日本商工会議所、東京商工会議所、財団法人 日本アパレル産業協会、財団法人 ファッション産業人材育成機構、日本百貨店協会、社団法人 日本皮革産業連合会


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