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XANADU(ザナドゥ)
レポート
2009.06.15
この記事のカテゴリー |  ファッション | 

XANADU(ザナドゥ)

日本人若手デザイナーズブランドに特化したセレクトショップ

ROGGYKEI(ロギーケイ)
リバーシブルクラッチ各3,4650円
店名のXANADU(ザナドゥ)は桃源郷、
理想郷、夢の国などを意味する言葉。
オリビア・ニュートンジョンのヒット
曲から名付けたそうだ。
ネックレスは2,000〜4,000円。
手頃でトレンド感のあるアクセサリーが
揃う。
同店ではメンズのヒール靴を提案。
メンズでは珍しい10cmヒールも
扱っている。
メンズヒールブーツ2万5,200円
オーナーの本橋達郎さん(27)。
ボウタイブラウスにイヴサンローラン
のジーンズ、10cmヒールのブーツを
合わせたコーディネート。
zucker zeit(ツッカーツァイト)の
ビジュー付きスカーフ2万6,250円
Night(ナイト)のホワイトスタッズ
デニム5万400円
個人オーナー系の小規模なショップが点在する奥原宿〜千駄ヶ谷エリアに、2009年3月15日、セレクトショップ「XANADU(ザナドゥ)」がオープンした。場所は青山・キラー通りの神宮前3丁目交差点を原宿方面へと入った路地沿いのビルである。

経営からバイイング、販売等すべてを一人で務めるのは、オーナーの本橋達郎さん(27)。本橋さんは服飾専門学校卒業後の21歳から3年間、代官山のセレクトショップ「VASARA(バサラ)」(後に「GYPSY(ジプシー)」と統合し「A(エース)」に)で、販売やバイイング、プレス、ショップディレクション等を経験。ギリシャ人デザイナーのMarios Schwab(マリオス・シュワブ)の卒業制作をいちはやく取り扱う等、新進気鋭のデザイナーズブランドを積極的に揃える同店で、何年後かに開花するだろう新しい才能を発掘する宝探しのような面白さと、それが成長する姿を見ることにやりがいを感じ、2年間の準備期間を経て独立。今回、念願だったショップをオープンするに至った。

商品はドメスティックブランドのみで構成。取扱ブランドは「ROGGYKEI(ロギーケイ))」「Obsess(オブセス)」「zucker zeit(ツッカーツァイト)」といった同店でしか取り扱いがないものや、「BALMUNG(バルムング)」「IVLAUX(イブロー)」、「DRESSED UNDRESSED(ドレスドアンドレスド)」等、20代前半〜30代の日本人若手デザイナーのブランドが中心。特にデザイナーの主張が感じられる、奇抜なデザインやパターンのものをセレクトしている。デザイナーが直接売り込みにくるケースも多いそうだ。

「世界的に見ても日本人の若手デザイナーのレベルは高く、おもしろいものを作っているブランドが出てきていると思うんです。才能はあるのに、なかなかチャンスを得られないデザイナーを発掘して紹介し、彼らがメジャーになることで一緒にXANADUも大きくなっていけたらと思います」(オーナー・本橋達郎さん)。

メンズとレディースは5:5で、ユニセックスなデザインが充実している。またハンドメイドによる1点ものが多いのも特徴だ。Tシャツ、パーカー、パンツ、クラッチバッグ等が揃い、価格帯は、Tシャツ5,000円〜、ワンピース3万円〜、アクセサリー2,000〜3万円。

また、同店ではメンズのドレスアップスタイルを提案。ビジューがついたジャケットや、シースルーのトップス、10cmヒールのブーツ等、メンズには珍しいアイテムが揃う。また、6月にはオリジナルのメンズドレスを発売する予定で、胸元にドレープがあったり、ほどよく肌を露出できる開きがあったりといった、本橋さんがこだわったデザインになっている。

「僕自身、食事に行く時やクラブに行く時など様々なTPOに合わせてドレスアップするのが好きなのですが、そういったファッションの楽しさをお客様と共有したかったんです。固定概念にとらわれない、新しい発想のドレスアップスタイルを提案していきたいですね」(本橋さん)。

物件は、原宿や渋谷を起点に千駄ヶ谷、並木橋周辺で探した。店舗面積は6.5坪で、商品を引き立たせることに重点を置いたシンプルな空間である。新しいものと古いもの、死んでいるものと生きているものが共存することをテーマに、本橋さん自ら内装デザインを手がけたのだそうだ。アーティスティックな造花が飾られていたり、ルームフレグランスの香りが漂っていたりと、五感を刺激する工夫がされている。

ターゲットは、「トレンドを理解していながらも、自分自身のスタイルを持つ人」(本橋さん)。来店客層は、高校生から40代まで幅広い。男女比は6:4で、オリジナリティあるものを探している人が多く、週末には、マスコミやファッションの業界関係者も訪れるそうだ。オープン以来、ほとんどPRをしていないにも関わらず、来店客は増加し続けているという。

「ビルの4階で分かりにくいので、当初はもっと苦戦するだろうと思っていたんです。しかしオープンしてみるとわざわざ来店して下さる方が多く、驚いています。DROP(ドロップ)などのストリートスナップサイトに登場した方がフェイバリットショップに挙げて下さったり、ブログやmixi(ミクシィ)のコミュニティ、ネットの書き込みや口コミ等、いろいろなルートでうちの存在を知って下さっているようです」(本橋さん)。

大手のSPAブランドやセレクトショップの、MDが似かより、トレンドにスポットをあてた画一的なデザインや品揃えに飽きた一部の消費者が、リメイクや古着、小規模なデザイナーズブランドに目を向けはじめている。とりわけ、ファッションへのこだわりが強く、情報感度が高い一部の「クリエイティブクラス」とでもいうような層は、個人オーナー系の個性的なショップの情報をいち早くキャッチし、足を運んでいるようだ。

取材・文/緒方麻希子(フリーライター/エディター)+『ACROSS』編集部
XANADU(ザナドゥ)

住所:東京都渋谷区神宮前3丁目34-7 PLAZA F4ビル 4F
TEL:03-6459-2826
営業時間:12:00〜20:00
木曜定休



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