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w closet(ダブルクローゼット)
レポート
2009.12.29
この記事のカテゴリー |  ファッション | 

w closet(ダブルクローゼット)

大人の女性を取り込み注目されるレディースカジュアルブランド「w closet」

天井高があるためか、20坪とは思えぬ
開放感を感じさせる店内。
素材感や細かなディティール、そして縫製
にこだわるのが同ブランドの特徴。
トレンド感を盛り込みながらも「w closet」
らしさを感じさせる商品が揃う。
1枚でレイヤード感を楽しめる
花柄カットソー(1,900円)。
「voyage」とコラボレーションした
キャンドルは6種類の香りで各2,940円。
2010/春夏からはオリジナルのシューズも
展開。こちらは1月20日発売予定のヒール
パンプスとリボン付きフラットシューズ
(各4,935円)。
「カルザノール」とのコラボサンダルは
2010年3月中旬発売予定(14,800円〜)。
キャットストリートに面した神宮前店。
近くにはビューティ&ユースやアディダス、
カンナビスなどのショップが並ぶ。
いち早く低価格でトレンド性の高い商品を提供するファストファッションが話題となっているが、国内でも“和製ファストファッション”ともいうべきブランドが躍進している。その象徴的ブランド LOWRYS FARM(ローリーズファーム)JEANASiS(ジーナシス)を擁する (株)ポイントは09年4月原宿・明治通りに大型の旗艦店「コレクトポイント原宿店」を出店、サンエー・インターナショナルグループが立ち上げたFREE’S SHOP(フリーズショップ)のファストファッション版、 FREE’S MART(フリーズマート)も好調だ。そんななか、大人の女性客を取り込み注目されているのが、レディースカジュアルブランド「w closet(ダブルクローゼット)」である。

運営元は、1999年原宿で創業以来、全国の専門店への卸売やアパレルメーカーのOEMを手掛ける株式会社ウェアーズ。当初は「ウェアーズ」という社名を冠して商品を卸していたが、2006年5月に同社初の直営店となる神宮前店をキャットストリートにオープンした際、ブランド名を「w closet」に改名。その後、関東では、横浜シャル、新宿ミロード、ルミネ大宮に出店。関西では、三宮OPA、梅田HEP FIVE、そして今秋には東海地区に名古屋パルコ店をオープンし、直営店13店舗を構えている。2009年8月には、同ブランドの旗艦店となる「w closet(ダブルクローゼット) 神宮前店」を渋谷・キャットストリートに移転・増床しリニューアルオープンしている。

ブランドコンセプトは「ヴィンテージ・アンティーク・デイリークローズ」。何度も着て洗いざらしたような、時の経過を感じさせるような素材感を活かしながら、トレンドとニーズのバランスの取れたアイテムをリーズナブルな価格で提供するという。

もともとキャットストリートにあった神宮前店の移転リニューアルのきっかけを、同社営業本部直営部部長の生平一之さんはこう語る。

「オープンから3年経ち、認知度が高まると共に10坪の狭い店内では、週末にはお客様が入りきれないほどの状態が続いていました。お客様に快適にお買い物していただくために、店舗空間をボリュームアップする必要があったんです」

また、増床をはかることで、同ブランドのフラッグシップショップとしての位置づけをより一層確立する狙いもあったという。立地は、回遊客の年齢層が広くファッション感度の高い人が多いキャットストリートに絞って探したそうだ。

20坪の店内は、ヨーロッパの田舎町に佇むような小屋をイメージ。色が剥がれかかったような建具の質感や、趣きある古材、アンティーク調の什器などを使って、粗野な雰囲気を醸し出した。また、中央にはドウダンツツジを利用したグリーンのビジュアルを大胆に配置することで、変化と奥行きを与えている。

商品は、アンティーク感や着くずした風合いを出すために、綿やウールは洗いにかけるなど加工しているものが多い。女性らしさを象徴するレース使いやニットの編地にもこだわっているという。価格帯は、カットソー2,940円〜、ニット5,985円〜、アウター10,290円〜。平均客単価は、神宮前店で8,000円、他店でも7,000円だ。2009年秋冬は、80sミックスやノマド(遊牧民)、ウィンターマリンがテーマ。ノーカラーのツイードジャケット(8,925円)やファー付きフェイクレザーのライダース(10,290円)等が売れ筋で、ディテールや質感にもこだわったデザインのものが多いが、どれもリーズナブル。この価格で提供できるのは、型数を絞って、海外の工場と直接取引をするといった企業努力があるそうだ。2010年春夏は「ウエスタン、ミリタリー、ワーク」といったメンズライクなアイテムに、ガーリー感をプラスしたテイストMIXスタイルを展開。加工感のあるデニムオーバーオールに、フェミニンなレーヨンやコットンブラウスをインしたり、ちょっとハードめの春アウターに、ロマンティックなレースや花柄をインするなど女性らしさのある甘辛MIXスタイルを提案する。

「型数は60型程度と少なく感じるかもしれませんが、1点1点の魅力や世界観がお客様に伝わりやすくなるメリットもあります。弊社の商品はスマートなプライスが支持される大きな要因。『細部まで行き届いたデザインや縫製なのに、どうして安いんだろう』と思って頂けるような、w closetらしいこだわりある商品への妥協は許しません」(生平さん)。

もともと同ブランドのメインターゲットには20〜25歳の“女の子”をイメージしていたが、最近は25〜30歳以上の大人の“女性”にもターゲットを広げている。特に神宮前店の来店層は、平日の夕方には表参道で働くOL、週末はキャットストリートの感度の高い客が立ち寄ることが多く、ファッションビル内にある他店よりも30代女性の比率が高いのが特徴だという。

また、『GINZA』『InRed』『FUDGE』等のファッション誌への露出にも積極的に取組んでいる。
「直営店舗数に対して媒体露出が多いとも言われますが、卸売業を含めた当社全体のPRだと考えている」(生平さん)。特に2009年夏から広告出稿をスタートした『GINZA』は、大人の女性客からの反響がたいへん高かったそうだ。

「今後は、さらに服作りに思いを込め、人力販売とサービスの向上に努めていきたいです。それらが一体となるようなオペレーション強化に軸を置きながら、邁進していきます。“衣料品”ではなく、必要とされる“ブランド”として認めてもらいたい。女性のクローゼットにw closetの商品が1着は入っていて、さらにはその1着が未来のヴィンテージになってくれたらうれしいですね」(生平さん)。



[取材・文/緒方麻希子(フリーライター/エディター)+ACROSS編集]
■w closet 神宮前店
東京都渋谷区神宮前5-25-4 BARCA1F
tel: 03-5766-4740
営業時間: 11:00〜20:00



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