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GOTHAM GRILL(ゴッサムグリル)
レポート
2010.06.16
この記事のカテゴリー |  飲食・フーディング | 

GOTHAM GRILL(ゴッサムグリル)

熟成された赤身肉と「VIRON」のパンのおいしさを味わえるNYスタイルのステーキハウス

ボリューム感たっぷりのハンバーガー
(1,260円)。レッドチェダーチーズと
自家製スモークベーコン(各157円)を
トッピング。
店内には「GOTHAM GRILL」のために
アーティストが描いたジャージー牛と
NYをテーマにした絵画が飾られている。
ライブ感のあるオープンキッチンからは
炭火と肉の良い香りが漂う。
自家製のスモークベーコンは、この質と
ボリュームで157円!ハンバーガーと共に
ぜひ味わって頂きたい一品。
店内奥は喫煙席となっているため
女性のひとり客でも入りやすい。
「お茶とケーキだけのカフェ利用もOK。
自由にご利用頂きたい」(白崎さん)。
0度に保たれた熟成庫に保存される
肉の塊は圧巻。
「VIRON」丸の内店のほか海外で経験を
積んだ料理長の佐々木幸伸さん。
フランス小麦を使った、もちもちとした食感に深い味わいが魅力のバゲットレトロドール等が人気の、フレンチスタイルのパン屋「ブーランジェリー パティスリー ブラッスリー VIRON(ヴィロン)」。渋谷と丸の内にある同店を運営する、株式会社ル・スティルの新業態、ステーキハウス「GOTHAM GRILL(ゴッサムグリル)」(2009年3月オープン)が、恵比寿駅から徒歩3分ほどの渋谷橋交差点近くにある。席数は44席、約50平米。

「VIRON」のパンと肉料理のおいしさをさらに追及して届けたいという同社社長の西川隆博さんの思いや、ご自身が大の肉好きであることから、“ニューヨーク(NY)スタイルのステーキ&ハンバーガー”を楽しめる同店を立ち上げたのだという。西川さんは、「VIRON」出店準備のためにフランスに滞在して数十軒のパン屋巡りをしたように、今回もNYのステーキハウスを食べ回って構想を練ったそうだ。

「GOTHAM GRILL」のコンセプトは、赤身の肉のおいしさを伝えること。

「日本では脂身の多い霜降り肉が良しとされていますが、『GOTHAM GRILL』ではNYスタイルの“肉”のおいしさ=“赤身”に、こだわり抜いています。ステーキハウスというと堅苦しいですが、肉好きな方が集うのはもちろん、お茶やお酒を楽しむ等、自由な使い方で気軽に立ち寄って頂ける場所にしたい」(店長/白崎裕二さん)。

ハンバーガーのパティはオーストラリア産牛の赤身100%で、つなぎの卵や玉ねぎを一切使用せず、3部位(モモ・肩ロース・牛スジ)を毎日必要な分のみを挽いている。ステーキに使用する肉は、岡山県蒜山(ひるぜん)牧場と群馬県神津牧場から直接仕入れるジャージー牛。さらに店内には0℃に保った熟成庫を設置し、ここで1カ月ほど肉を熟成させて、柔らかさと旨みを引き立たせるという。肉の卸業者の話によると、最近は他の焼肉店などでも脂が少ないハラミ等のニーズが高まっているそうだ。

メニューは、ステーキは、骨付きヒレ&サーロインが楽しめる「ポーターハウス(T−BONE)」(600g 8,400円、900g 12,600円)、「ニューヨークストリップ(サーロイン)」(310g 4,200円、450g 6,300円)等。

「ハンバーガー(炭焼きパティ225g、レタス、トマト、オニオン、ピクルス)」(1,260円)のパティは、肉本来の味を味わってもらいたいと、塩・こしょう・ナツメグのみというシンプルな味付け。そして職人の手により炭火でグリルするのだが、炭火の香ばしさにミディアムレアの絶妙な焼き加減で旨みが引き出された肉は、シンプルながらも今までのハンバーガーの概念を覆すほど肉の存在感を感じる味わい深い一品に。「レッドチェダーチーズ」(157円)や「自家製スモークベーコン」(157円)等のトッピングも可能だ。もちろん、パンのおいしさにもこだわっており、バンズと「シリアルグレインブレッド(穀物パン)」(315円)は、「VIRON丸の内店」より直送。「VIRON」で人気のバゲットレトロドールに用いるフランス小麦「レトロドール」等をブレンドしたバンズは、しっかりとした存在感でほんのり甘く、肉との相性が考え抜かれている。デザートにはNYサイズの自家製「チョコレートブラウニー」「ニューヨークチーズケーキ」(630円)や、「VIRON」渋谷店直送の「タルト」(630円)等のケーキが豊富に揃う。

また、ランチタイムには「パワーランチ」(1,575円)があり、例えば「オーストラリア産100%粗挽きチョップドステーキ 225g」と、シリアルグレインブレッドがセットになる。どれもNYのサイズを基準にしているので、ボリューム満点。1人でまるごと食べるもよし、シェアして食べるもよしと、それぞれの楽しみ方ができる。

出店場所はエリアを問わず、駅から近くて大通り沿いにある路面店を条件に探したという。

「恵比寿は、ビジネス客、回遊客、ガーデンプレイスができる以前からの住人や、広尾に住む外国人等、幅広い層をターゲットにできるエリア」(白崎さん)であることから、恵比寿に出店を決めたそうだ。アメリカの少しレトロなステーキハウスをイメージしたレンガづくりの店内には、古木からつくった特注のテーブルや、「Eams(イームズ)」「Philippe Starck(フィリップ・スタルク)」「emeco(エメコ)」のデザイナーズチェアが配されるなど、こだわりぬいた什器が揃う。オープンキッチンからは、炭火の香りと共にダイナミックに肉を焼き上げる様子が伺え、客の食欲を刺激する。また、BGMには、昼間はリアルタイムのNYに触れられるようにNYの生ラジオを、夜は時を忘れられるようにとジャズなどを流し、空間全体で居心地の良さを演出している。

客層は、比較的40代後半の男性や30代女性といった大人客が多いが、平日昼間はアメリカ人を中心とした外国人、夜はビジネス客や友人同士で訪れる男女、土日はファミリー層と、幅広い客層に支持されている。しかし、オープン当初の告知は、「VIRON」店頭以外では行わなかった。取材も断り、口コミによる広がりを目指したのは「口コミの方がお客様が根付く」という西川さんの方針。結果的にリピート率は高く、毎月のように訪れる常連客もかなり多いという。

「肉へのこだわりが強い当店には、味や調理をどんどん追及していく、熱い気持ちを持った職人が不可欠。VIRONも同様です。熟練の職人がいてこそ成立する店舗のため、簡単に出店拡大はできません。同時に、多店舗展開することで経営者の目が届かなくなり、店の質や思いが薄まってしまうことは望ましくないと考えています」(西川さん)。

また、同社は、2008年12月に農業法人・株式会社美瑛ファームを北海道・美瑛町に設立した。72haの農地でジャージー牛約30頭を放牧している。ゆくゆくは同牧場から同社系列店の肉や乳製品の調達を目指す。

「安全でおいしいものを、私たちも安心して笑顔で提供したい。そのためにも、どこで生産されたかが明確にわかる材料を使用したい」(白崎さん)。

ファッション業界同様、飲食業界にもデフレの波が押し寄せているが、決して手頃とはいえない「VIRON」や「GOTHAM GRILL」が支持される理由は、職人気質のこだわりから生まれる、その対価に見合う“おいしさ”を提供しているからに他ならないといえるだろう。



〔取材・文:緒方麻希子/フリーライター〕

GOTHAM GRILL(ゴッサムグリル)

●〒150-0011 東京都渋谷区東3-16-10 J-Park EBISU3 ALTIMA 1F
●TEL/FAX 03-5447-0536
●営業時間
◎平日/ランチ11:00〜15:00 
   /ディナー18:00〜24:00
◎土日祝/11:30〜24:00(通し営業/ランチ15:00まで)
●定休日/年中無休(年末年始除く)


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