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JAPAN FASHION NOW/ジャパン・ファッション・ナウ@FIT in NY
レポート
2010.09.28
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JAPAN FASHION NOW/ジャパン・ファッション・ナウ@FIT in NY

日本のコンテンポラリー・ファッションにフォーカスしたエキシビジョンがスタート!

  ニューヨーク州立ファッション工科大学(FIT)ミュージアムで、9月17JAPAN FASHION NOWwww.fitnyc.edu/8726.asp)」と題したエキシビジョンがスタートした。


 日本のコンテンポラリー・ファッションを包括的に見せるという展覧会としては史上初。2年以上の準備期間を経て、このプロジェクトを実現したのは、同ミュージアムのディレクター兼主任学芸員のヴァレリー・スティール氏(最近あまり更新されていないようですが、http://valeriesteelefashion.com/)。「Paris Fashion: A Cultural History」、「Gothic: dark Glamour」など多数の著書を通じて、これまで文化としてのファッションを学術的な視点から、かつ一般の読者にわかりやすい方法で考察する手法で知られる。

 

 JAPAN FASHION NOWというタイトルは、レナード・コーレン1984年にだした著書New Fashion Japanにちなんで、「その後の日本ファッション」という意味を込めてつけたという。

 

 「21世紀に入って、日本のファッションは驚くほどの進化と変貌を遂げた。ハイファッションからストリートのスタイルまで、日本のファッションを包括的に表現するエキシビジョンにしたかったのです(スティール氏)」。

本ミュージアムのディレクター兼主任学芸員
ヴァレリー・スティールさん。
 会場に入ると、まずは1980年のコム・デ・ギャルソンやイッセイ・ミヤケをまとったボディが出迎えてくれる。1980年代の「ファッション革命」が、日本ファッションの「現在」につながる軌跡になったという前提を理解してもらうためのイントロだ。

 

 メインのギャラリーでは、片側には暴走族の”特攻服”から”森ガール”まで、広義の「ストリート・ファッション/サブカルチャー」が、また反対側にはアンダーカバー、sacaimatohuGVGVなど「ハイ・ファッション」が展示されている。背景に使われているのは、東京の街を写したモノクロの写真だ。

 

 「片側は、渋谷、原宿、秋葉原、反対側は表参道というイメージでまとめた。全体的には、ブレードランナーのようなサイバー・パンクを思わせるランドスケープを作りたかった(スティール氏)」。

 

 もうひとつの目玉は、会場奥のセンターに配置されたメンズの一角。最近、ニューヨーク・ファッションウィークで初のプレゼンテーションを行ったN.Hoolywood(Nハリウッド)John Lawrence Sullivan(ジョン・ローレンス・サリバン)ミハラヤスヒロなどで構成されている。

 「メンズは日本のファッションの構成要素のなかで、一番興味深い部分のひとつでありながら、あまり海外から注目されてこなかった。だからこそ、独立したコーナーを作ることが重要だと考えました(スティール氏)」

 

 スティール氏自身も、日 本ファッションの熱烈な支持者。スティール氏の自宅を取材させてもらったことがあるが、コム・デ・ギャルソンジュンヤ・ワタナベアンダーカバーなどな ど、彼女のクローゼットを占める日本ブランドの割合に驚いたことを覚えている。東京コレクションにもたびたび足を運び、新世代のデザイナーの研究にも余念 がない。

 

 「一番難しかったのは、どのデザイナーをフィーチャーするかを決める作業でした。特に近年登場してきた新世代には、注目すべきデザイナーが、ここに紹介できたデザイナーの3倍くらいは存在する。最終的には、今の日本のファッションのスナップショット”を構成することを心がけた。もっと深く探求したい人には、東京コレクションを訪れてほしい(スティール氏)」。

 

 このエキシビジョン、開催期間は来年1月8日まで。なお、同展覧会を記念して出版されるブックには、「アクロス」編集室の定点観測の過去の写真も掲載される予定です。

[取材・文/佐久間裕美子(NY 在住ライター)]


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