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キタコレ!来たコレ@渋谷PARCO
レポート
2012.01.11
この記事のカテゴリー |  ファッション | 

キタコレ!来たコレ@渋谷PARCO

高円寺で人気のキタコレビルが渋谷PARCOに期間限定オープン

山下ヒカルさんがデザイナーをつとめる「途中でやめる」。すべて今回のために作った1点ものを販売する。
dogのライダースジャケット。原宿のトンちゃん通りとキタコレビル内にショップを構えている。
ilil(イルイル)オーナーのレイチェルさん。「地方に住んでいる若い子で、おもしろいものを探している、アドベンチャースピリットを持った子に来てほしい!」

 東京のストリートでは、2009年頃から、日によってさまざまな異なるテイストのファッションをコスプレ感覚で楽しむアラウンド90年生まれの「コスプレ系」が台頭している。そんな新しいムーブメントを象徴しているショップと言えるのが「キタコレビル」だろう。

 

 高円寺にある「キタコレビル」は、築50年以上のバラック風の一軒家に5つのアパレルショップと2つのスナックが入居した物件である。個性的な古着やオリジナル、リメイク商品などを揃え、アラウンド90年生まれのおしゃれな若者に特に支持されていることは、以前弊誌でも紹介した。(過去の記事はこちらからご覧下さい

その「キタコレビル」が、渋谷パルコPart1・地下1階のパルコ自主編集ショップ「once A month(ワンスアマンス)」に、2012111日〜23日まで出店する。

 

 今回は、「キタコレビル」に入居する「素人の乱はやとちり」「NINCOMPOOP CAPACITY(ニンカンプープキャパシティ)」「GARTER(ガーター)」「シークレットDOG」「ilil(イルイル)」5店舗の商品に加え、アパレルブランド「途中でやめる」の商品も販売する。

 

 「途中でやめる」は、山下陽光さん(34歳)がデザインを手がけるリメイクブランド。山下さんは2004年にブランドをスタートし、2005年には高円寺で古着店「素人の乱シランプリ」をオープンするが、服作りに専念するため20118月末に閉店。これまでに、オンラインショップ「パルコ・シティ」内「クリエイターズマンション」の期間限定ショップでの販売や、福岡パルコの「once A month」に出店しており、好評だったことから、今回の出店に至った。また、「PASS THE BATON(パスザバトン)表参道店」でも販売している。

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GARTER(ガーター)の江幡晃四郎さんによるコスチュームジュエリー。
商品は古着のリメイクが中心で、ほぼ全て1点もの。今回のために作られた商品も多い。
5TOY(ゴトイ)の将棋グローブ。とにかく自由な発想で作られた商品ばかり。
「途中でやめる」のデザイナー山下さんによるディスプレイ。よく見るとこんなタグが!
(写真をクリックして拡大画像をご覧下さい)
場所は渋谷PARCOパート1地下1階。 mintdesigns(ミントデザインズ)の隣。

 「once A month渋谷パルコ店」は、弊社パルコ初の直営自主編集ショップの2号店。1号店である福岡店では月に1回、渋谷店では月に2回売場をがらりと変え、「クリエーション力のある若手作家」や「季節が限定される旬の商材」を提案している。ディレクターは、山田遊さん(method代表)、馬場雅人さん(H.P.FRANCE▲BA to MA)、デザイナー泉 栄一さん(MINOTAURデザイナー)、平松有吾(パルコ)の4人が務めている。­­­

 

 「売場のテーマや商品構成、ディスプレイを定期的に変えることで、いつ来て頂いても新しい発見ができる魅力的なショップを作りたいという思いで作ったのが、once A monthです。パルコへの正式出店が難しい新進気鋭のブランドやアパレル企業とも、once A monthを通して一緒に新たな取組みをしていきたいと考えています」(平松)

 

 「経済性に隠れがちなファッションの新しさや刺激を、パルコを通してより多くの方に知って頂きたいですね」(平松)と意気込む。

 

 商品構成やディスプレイは「キタコレビル」が担当。売場にはアウターやニットワンピースなどの洋服のほか帽子、靴、アクセサリーなども揃う。「ilil(イルイル)」は高円寺の店舗で取扱っている商品のなかで、ililらしさがありながらも“激しさ”の度合が低いものをセレクトしたそうだ。「NINCOMPOOP CAPACITY(ニンカンプープキャパシティ)」も通常の品揃えよりも“きれいめ”“よそ行き”なものを制作したという。また、「途中でやめる」の商品はすべて、今回のために制作されたものだそうだ。

 

 「普段から高円寺に来ている人だけではなくて、僕たちのことを知らない人がふらりと立ち寄って、買ってくれたらうれしいです」(途中でやめる・デザイナー/山下ヒカルさん)。「地方に住んでいて、高円寺は知らないけれど、渋谷パルコにショッピングに来る人たちに洋服をも見てもらいたい。初めて見るものや、おもしろいものを探している、アドベンチャースピリットがある若い人に来てもらいたい」(ililオーナー/レイチェルさん)というように、この機会にキタコレビルを知らない人にこそ来てもらいたい思いは、どのデザイナーにも共通しているようだ。

 

 さらに、NINCOMPOOP CAPACITYオーナー兼デザイナーの大橋謙太朗さんは、「キタコレビルとは違う売場に商品を入れてみて、商品が全く違って見えるのに驚きました。ふだん高円寺に来ている人たちも、新鮮に感じると思います」と語る。

 

 若者による自由で奇抜なクリエイションと、有機的なまち高円寺の雰囲気を象徴するキタコレビルが、商業地渋谷のファッションビルに出店するという「異物どうしの化学反応」が、今回の醍醐味といえそうだ。ファッションの自由さ、楽しさが凝縮された「キタコレ!来たコレ」を体験していただきたい。

 

取材・文 緒方麻希子(フリーライター)+ACROSS編集部


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