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Heroomtage(エルムタージュ)
レポート
2012.11.13
この記事のカテゴリー |  インテリア・雑貨 |   ファッション | 

Heroomtage(エルムタージュ)

NYにも増えている、成熟した世代に向けた“超・セレクトショップ”が青山に誕生。

  雑誌でも数多く特集され、ここ1〜2年ですっかり定着した感がある「ライフスタイルショップ」という呼称。洋服に限らず、雑貨や日用品、時にはアートピースに至るまで幅広い商品を展開しているショップ群を指す。マーケティングによる均質化が著しいファッションの世界に、異なる視点をもたらすものとして、こうしたライフスタイルショップに期待する向きも多いようだ。

 本年3月に、青山にオープンした『エルムタージュ(Heroomtage)』も、ライフスタイルを軸としたショップ。店内には、同店を運営するドゥーブルアッシュが輸入するルームフレグランスや香水などの「香り」アイテムを中心に、アクセサリーや小物、服や靴、ヨーロッパの食器やヴィンテージのカトラリーなど、日常生活を彩るさまざまなアイテムが、手入れの行き届いた家のように整理され、展開されている。

 

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トゥモローランドにて約30年勤務した後、独立した佐々木康裕さん。“Heroomtage”は、ある意味、「セレクトショップの歴史」をつくってきたご自身の原点回帰でもある。

 このショップを手掛け、自らも店頭に立つのは佐々木康裕氏。トゥモローランドにて、渋谷店や『スーパー・A・マーケット』など数々の店舗を手掛け、日本のセレクトショップ文化の一翼の担ってきた人物でもある。この『エルムタージュ』は、26年勤めた古巣を離れ始めたプロジェクトだ。


「ライフスタイルを扱いたいというイメージは、実は1982年にトゥモローランドに入社した時点から、持っていました。当時、トゥモローランドは洋服だけではなくて、飲食も含めたライフスタイル全般を手掛けようとしていて、私には画期的に映ったのです」

その後、90年代、2000年代と、セレクトショップは日本のファッションを牽引する存在となり、トゥモローランドもそのメインプレーヤーとなる。企業として大きくなりビジネスも拡大する中で、佐々木氏の中には、ある思いが去来する。

「私たち、さらには私たちの先輩たちがショップを始めたときというのは、『ファッションってわくわくするもの』という感じだったと思うのです。でも市場が成長していくなかで、いつしかマーケティングをベースとした、安定感のある売上を志向するようになりました。そして、私のような、昔からこの世界にいる人間は、ファッションにわくわく感を感じにくくなっていったのです」

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佐々木さんが惚れ込み、日本での輸入代理契約権を取得した南仏サン・ジュリアン初のパフュームブランド「MAD et LEN(マド エ レン)」。花や木、茎などから蒸留抽出した香りを手作業でしみ込ませる昔ながらの製法によるパフュームブランド。
  若年人口が減る一方で、40代〜50代の感性的に成熟した層の厚みが増す日本の傾向も鑑みると、新しいライフスタイルの提案を、空間としてやりたいという方向性が見えてきた。それはまたファッションを主軸とした前職とは別の道を選ぶことでもあった。さらに佐々木氏は、ライフスタイルの中でも、「香り」を中心とすることを着想した。

 「香りというのは、太古の昔から存在するものなのに、日本ではまだまだ成熟していないところがあるので、それをベースとしてライフスタイルというものを提案できたら面白いと思ったのです。今、ライフスタイルショップというと、雑貨が中心というイメージがありますが、もっとインナービューティというか、精神的な領域までも含めて、生活を豊かに、わくわくさせる、そんなショップをやりたいと思いました」 
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  リーマンショックの2年後ぐらいから、ニューヨークやロンドンなどでも、個人オーナーのショップが、オリジナル商品の卸なども並行させながら、ビジネスを成功させている例が増えていると語る佐々木氏。そして、日本のセレクトショップのバイイング能力の高さを評価しつつも、世界には、まだまだ買い付けられるものはあると言う。

 「各地の伝統を継承していて、まだ日本には紹介されていないものって、世界にはたくさんあると思っています。ここでは、そうしたものを多く集められたらいいと思っています」

 さらに、物だけではなく、いずれはワークショップなども行っていきたいと言う。ファッションを半ば卒業しつつある40〜50代に、「どのように素敵に生きるか」という新たなこだわりを提案していきたいと、佐々木氏は語る。今後は「香り」の世界をより拡張し、アフリカの紅茶を扱っている人との協業など、「食」の領域の提案も増やしていくそう。

現店舗の場所は、青山での出店を考えていた中で偶然出合った。「このエリアは最近見直されているようです」と、今後は周辺のショップやクリエイターとともに、盛り上げていきたいとも語る。かつて、F.O.B CO-OP広尾店にわくわくし、ライフスタイル志向を強くしたという佐々木氏は、原点回帰ともいえる自身の店、そして店をとり囲むマーケット状況や環境に、何よりわくわくしているようだ。




Heroomtage

 

150-0001  東京都渋谷区神宮前5-45-5

5-45-5 Jingumae Shibuya-ku Tokyo 150-0001 JAPAN

Tel&Fax: 03-6427-9307

Open 11:00 - 19:00

Closed on Tuesday

shop@heroomtage.com

http://www.heroomtage.com/

 

 

 


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