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Beautyシェアハウスby 資生堂d プログラム
レポート
2012.12.07
この記事のカテゴリー |  美容・健康 |   メディア | 

Beautyシェアハウスby 資生堂d プログラム

シェアハウスで「美」合宿。
ライフスタイルから女性を美しくする消費者参加型プロジェクト

各部屋に参加者それぞれの肌状態に合わせた「d プログラム」のスキンケア商品や美容家電が用意されている。
共有のビューティールームでは、Panasonic Beautyのマッサージチェアを体験する事ができる。
入居者たちは会期中は20時までに帰宅。美肌ディナーを食べた後でワークショップを行う。
資生堂 dプログラムによるワークショップ「スキンケアのウソ・ホント」。美容コーディネーターの弓気田みずほさんをゲストに迎え肌スランプ時のスキンケア法を学んだ。
資生堂のスキンケア・メーキャップブランド「d プログラム」が、2012年11月11日〜17日までの期間限定で、ライフスタイルから女性の美を応援するテーマ型シェアハウス「Beautyシェアハウス by d プログラム」を開催した。これは、公募で選ばれた一般女性10名がBeautyシェアハウスに滞在して、セミナーやワークショップを受け、美肌を目指すライフスタイルを体験するというものである。
「d プログラム」は、睡眠不足や食生活の乱れなど生活環境による肌スランプに着目し、不安定な美肌バリア機能を整えて肌のコンディションを改善する低刺激スキンケア・メーキャップブランド。2008年のリニューアル以来、あえてマス広告に頼らないコミュニケーション戦略をとっており、2011年には、タカラトミーとのコラボでWEB×電話を通じてリカちゃんからアドバイスがもらえるインタラクティブコンテンツ「リカちゃん 肌スランプコール」を実施している。
 
同プロジェクトは、2012年4月、資生堂が中心となってウェブサイト「Beauty & Co.」を開設したことに端を発する。このサイトは、美と健康をテーマとした情報提供と、企業・美容専門家・消費者が三位一体となって情報を交換・集約することを目的としたもので、パナソニックやJTBなど32社がコラボレーション企業として参加している。ちなみに、同サイトのように、特定のテーマに興味関心のある消費者がオンライン/オフラインコミュニティに集まり、消費者と企業、あるいは消費者どうしの双方向型コミュニケーションで情報を収集する方法は、MROC(マーケティングリサーチオンラインコミュニティ)として注目されているマーケティングリサーチの新手法でもある。

Beauty & Co.」のコラボレーション企業のなかから「d プログラム」と同じ20代〜30代を主なターゲットとする5社が協業して、今回のBeautyシェアハウスが開催された。参加企業は、調理器具の「ル・クルーゼ」(ル・クルーゼ ジャポン)「OLiVO」(カンチェーミ・コーポレーション)、枕「TOKYO NISHIKAWA」(西川産業)、家庭美容器「Panasonic Beauty」(パナソニック)、「Afternoon Tea」(アイシーエル)の5社。
 
 
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足ツボ師のMattyさんを講師にむかえ、Panasonic Beautyの美容家電を使ったワークショップ「血行促進でむくみしらずの体に! 冬に効果的なデトックス・リフレ」。
ワークショップの様子はUstream配信され、すべてアーカイブで見ることができる。
OLIVOとル・クルーゼによる食のワークショップにはスペシャルゲストとしてモデルの藤澤恵麻さんが登場。
ル・クルーゼの河崎憲子さんによる料理教室では、オリーブオイルを使ったちらし寿司やかぶら蒸しなどの美肌レシピをレクチャー。
寝具メーカーの西川は「睡眠」についてのアドバイスを担当。テーマは「正しく眠るだけで美しくなれる! 睡眠美人のメカニズムと快眠枕の選び方」。
料理家の星谷菜々さんは、Afternoon Teaのランチボックスを使ったお弁当レシピをレクチャー。「シェア弁」という新しいスタイルで心のデトックスをする方法を伝えた。
仕事も遊びもがんばりたい、そのために睡眠不足や食生活の偏り、ストレスによる肌トラブルを抱えてしまう女性がd プログラムのターゲット。そのような方々は、例えば22時〜翌2時までが美肌のための睡眠のゴールデンタイムだと知っていてもそれが出来る生活ではありません。そこで今回、我慢や無理をしなくても続けられる、美肌のためのちょっとしたコツを発信するためにシェアハウスをオープンすることにしました。同じ商品、同じ生活でも、正しい使い方やコツを知っているだけで、効果は変わってくるもの。実際の忙しい生活の中で『同じスキンケア、同じ睡眠時間、同じ食生活でも、こんなにキレイになれる』ということを実感いただき、今後の継続のモチベーションにしていただきたいと思っています。商品というモノではなく、体験を提供することが目的です」(株式会社資生堂 国内化粧品事業プロモーショナルブランドユニット/渡辺佐知子さん)

告知はFacebookページ、同プロジェクトスペシャルサイトや「d プログラム」の公式サイトが中心。9月から約1カ月間で約1,300名の応募があり、特に20代〜30代のアクティブでコミュニケーション能力が高い女性が多かったそうだ。応募者のなかから20時までに帰宅でき、ライフスタイルの影響で肌スランプを抱えている、志望意欲の高い20歳〜35歳までの女性が選ばれた。

参加者に動機を伺ったところ、「甘いものを食べるとニキビが出るなどの肌スランプを抱えていて、1週間で専門家から肌との付合い方を教わるチャンスなので応募しました」(27歳・会社員・事務)、「仕事が忙しく、生理周期によって肌が荒れます。スキンケアをしているつもりなのに肌がよくならないので、生活改善で美しくなるというテーマが自分に合っていると思いました」(26歳・会社員秘書)「Facebook上で友達が“いいね”をしていて知りました。転職前までは深夜まで働いていたので、生活改善したいと思っていました」(24歳・Webディレクター)「ソーシャルアパートメントに住みたいと思っていたら、友人がこの情報を教えてくれました。仕事で重大案件を終えたあと、激務のせいで太り、肌荒れもあったので、良いタイミングだと思いました」(29歳・営業)など、それぞれが抱えている肌の悩みを改善したい、という意見が多く聞かれた。

シェアハウスの舞台になったのは、入居者のコミュニティ形成を目的につくられたコンセプトマンション「ソーシャルアパートメント麻布十番クラウド」。参加者は、朝食を取ってから出社。20時までに帰宅し、全員で美肌メニューの夕食を食べる。21時からは「SKIN」などの5つのテーマに基づいたワークショップに毎日参加し、内外からキレイになることを目指す。たとえば2日目に行われた「d プログラム」によるワークショップでは、メーク落としの馴染ませ方や、洗顔料をキメ細かく泡立てて洗顔する方法などが紹介されたように、忙しい女性に向けてどのワークショップもその日から取り入れられるコツを披露。USTREAMでもライブ配信された。
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  最終夜の11月16日には、1週間を過ごした感想の発表会が行われた。「足ツボなど、普段から取り入れられることを学べてよかった」「ひと手間加えるだけで肌が変わることを実感。みんながキレイになっていく過程を共有できて、ほめてくれる人も必要だと思った」「美しくなる=自分のことを大切にすること。今までの生活が負のスパイラルだったと気づいた」「同じ肌の悩みを持つ仲間であり、美のライバルであり、戦友。日常に戻ったら忙しくてキレイの方法をやり忘れそうだけど、みんなのことを思い出して“キレイになろう”と思えそう」など、取り入れやすい美容のコツを学べたことやキレイになる実感を得たこと、ライフスタイルを見直すきっかけになったという、前向きな感想が聞かれた。

参加者は自発的にグループチャットをつくってコミュニケーションを図ったり、朝は一緒にグリーンスムージーをつくったりしていたこともあり、1週間前に出会ったとは思えない和気あいあいとした雰囲気。なかには別れを惜しんで涙を流す参加者もいたことから、一体感の強さが伺えた。

その後は食事やお酒を囲んでの懇親会。セミナーを行った協力企業担当者も出席し、「美容×睡眠に対して皆さんから多くの反応があって勉強になった」(西川産業)、「美のために質の高い睡眠と3度の食事は大切。内側からキレイになってください」(ル・クルーゼ ジャポン)とメッセージを送った。

「生活のなかで実際に商品を使ってもらい、我々が正しい使い方を伝えていくことで、皆さんが笑顔になっていくんです。どんどんキレイになっていく姿を見て、“消費者がブランドをつくっている”と実感しました。今後も一方的な発信ではなく、消費者と一緒にブランドをつくり上げていきたいと考えています」(渡辺さん)
雑誌やテレビCM、サンプリングやネットやSNSの口コミなど、消費者の情報収集方法が多様化するなかで、商品やサービス情報を適切に訴求できていない、という課題を抱える企業は少なくないだろう。特に美容業界においては、美の基準が表面的な美から身体・精神の健康、ライフスタイルまでをも含むヘルシービューティへと変わってきており、伝えるべき情報が奥深くなっている事も事実。そういった背景から、今回のような双方向型のマーケティング/プロモーションの事例が生まれたといえるだろう。

同プロジェクトは2013年に第2回目の開催が決定しており、来春、参加者募集をスタートする予定だ。また資生堂は、今年4月にカウンセリングや通信販売機能を備えた総合美容サービスサイト「ワタシプラス」を開設しており、今後さらにインターネット事業を拡大していく。

取材・文 緒方麻希子(フリーライター)+ACROSS編集部


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