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『美女と野獣のプロジェクトEAT!』

『美女と野獣のプロジェクトEAT!』

レポート
フード
2003.03.12
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フード業界バブルといわれて久しいなか、2月27日、業界のカリスマといわれている2名を講師として迎えたセミナー&交流会が、道玄坂にある渋谷フォーラム8で開催された。

タイトルは『美女と野獣のプロジェクトEAT!』。講師は、あの「紅虎餃子房」をはじめ、日本料理の「葱や平吉」やスペイン料理の「ギーニョギーニョ」など、独特の世界観を持った飲食店業態を展開し、飛躍的な成長を遂げている際コーポレーション(株) 代表取締役の中島武氏。そして「ハードロック・カフェ」や「トニーローマ」など米国のメジャーレストランを国内外で展開する(株)WDI在籍時に、巻き寿司ブームの火付け役の「レインボーロールスシ」をプロデュースした柴田陽子氏の2名である。

主催するのは、飲食専門のマーケティング会社の(株)フードリンク。飲・食・店のウェブマガジン『飲食店新聞フードリンクニュース』の発行や同名のメールマガジンを配信するほか、1〜2ヵ月に1度の割合でセミナーなども開催。今回で通算19回目となる。

実は、中島氏と柴田氏は、03年1月にイート・スタンダード(株)という、食を専門とする新業態開発の企画からプロデュース、運営などをトータルにサポートするコンサルティング会社を立ち上げたばかり。今回のセミナーは、同社の紹介と営業を兼ねたプロモーションイベントでもあったようだ。

「自分自身これまでに何店舗も飲食店を手がけてきましたが、振り返ってみると、本当にいい店はどれくらいあるか。意外にないんですね」(中島氏)。

そこで、かねてより交流のあった経営コンサルタントの王利彰氏をはじめ、(株)イデー代表取締役の黒崎輝男氏や宿泊業コンサルタントの井門隆夫氏、中村悌二氏、藤生久夫氏ら計9名が集結。新会社設立となったのだそうだ。

「外食バブルは完全に崩壊しています!」と、のっけから中島氏。
「いつの時代も流行っている店を大資本が真似するのは仕方がないことだと思います。しかし、どんな店にもオリジナリティがないとだめ。ぜったいに生き残っていくことはできません!」(中島氏)。

また、柴田氏は、同社のプロデュース第1号となる焼鳥店「鶏のジョージ」((株)モンテローザ)を事例にあげ、企画からパッケージ、オペレーションに至るまでの流れを解説。単なる焼き鳥屋という業態をいかにブランディングするかのポイントを語った。

「業態開発を立案できるような人材を社内に抱えるのは難しいんです。飲食のマーケットだけでなく、幅広い意味でのトレンドに常に敏感じゃないといけない。残業代などのリスクもありますしね。そもそも、できる人間はその会社の社長より生意気な場合が多い。それらをコントロールするパワーのある経営陣自体も少なくなっていますからね」と、中島氏は業態開発を外注するメリットについて語った。

「日本の飲食店ビジネスに感じるのは、お店側から提供されるサービスの質の低下もさることながら、サービスを受ける側、つまり消費者側のサービスに対する意識が未熟なことですね」と柴田氏。

会場は、飲食業界はもちろんのこと、酒造・食品メーカーや商社、店舗設計関係の会社、マスコミなど200名を超える聴講者で満員。質疑応答も10名を超え、会場を移して催された交流会も大盛況。中島氏と柴田氏には名刺交換の順番を待つ行列ができただけでなく、聴講者同士も熱心に名刺交換をするなど、熱い飲食業界ならではの活気に溢れていた。

00年以降、渋谷エリアに限ってみても、いわゆるカフェをはじめ、仕切り系、フーディング、地域密着型のネオファミレス、ダイニングなど、実にいろいろな業態の飲食店が登場。弊誌でも何店舗も取材してきたが、実は、新しくオープンした店舗の数だけ閉店しているのも事実だ。

「新機軸のスタンダードを持った店づくりが肝要となってくるでしょう。例えば単品で勝負できる店。とはいえ豆腐、鶏、葱などほとんど出尽くしているので、もっと新しい切り口を考える必要があると思いますが。そういう視点を見い出すことが大切なのです」(中島氏)。

「ジャンルでは、強いていうなら、今後3〜4年は居酒屋から新しい業態が生まれる時代が続くのではないでしょうか」とのヒントも示唆していた。

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