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居酒屋『the NORBULINGKA』

居酒屋『the NORBULINGKA』

レポート
フード
2003.04.23
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ホテル街のど真ん中、若者が集う人気クラブも多い渋谷区円山町に、居酒屋『the NORBULINGKA』が3月25日オープンした。

「コンセプトは民宿居酒屋でしょうか(笑)。接客もタイの屋台のおばちゃんみたいに“適度な適当”でいい。細かいことに捕われすぎると、大事なことを見失ってしまう気がして」と話すのは、岩渕優子さん(30)。同店は岩渕さんと原和美さん(30)をメインとした友人4名による共同経営である。

岩渕さんと原さんの出会いは渋谷にある某有名カフェ。オープニングスタッフとして意気投合し、約1年後の01年には、将来は自分たちで店を開こうと決意したのだそうだ。知り合いの某カフェプロデューサーが次々とカフェを成功させたり、元同僚が池尻大橋にカフェSOAPをオープンさせる姿などを見て勇気付けられたという。

その後ふたりは麻布十番のカフェ・ライフに勤務。資金づくりのために、派遣で事務の仕事をこなしながら、週1回はミーティングという多忙な生活が約2年間続いたそうだ。

「坪って何?というところからのスタートだったので、ノウハウ本なんかもたくさん読み込みました。既存のオシャレなだけのカフェには疲れたし、価値観が多様化した今なら自分たちがいいと思う、こんな緩い店があってもいいんじゃないかと思ったんです」(岩渕さん)。

そもそも岩渕さんたちは仲間と集うのが好きで、渋谷の居酒屋でよく飲んでいたのだそう。土地勘のある渋谷で物件を探していたとき、中目黒や代官山からの友達が来やすく、渋谷の繁華街からも程よく離れたこの物件に出会い即決したという。

24.7坪の店内には40席の客席の他に、宴会ができる16席の座敷も設置。客層は25〜30歳前後の男性が中心で、ビールや日本酒が人気だ。

実は業界10年のキャリアを持つ原さんがフードを担当。自分が食べたいと思うものを自由な感覚で作ったメニューは全30種以上で、古代米を使用したものもあれば、ピザやフライドシュリンプ餃子、手羽元のから揚げなど、バリエーションも豊富。「レトルトものは一切使用していません。自分たちでできることはやっていきたいし、シンプルなものを手間をかけて作りたいですね」(原さん)。

内装は、もともと友人でもある中目黒の中古家具店SPIVのオーナー、中島成氏に一任。入り口はガラスを多用して広い空間を演出しており、水色を基調とした明るい店内は一見さんでも入りやすい雰囲気。かと思うと、奥はゴージャスなシャンデリアやステンドグラスがはめこまれた座敷になっているなど、枠に捕われないアナーキーな演出も必見である。内装、料理ともにこれからもどんどん手を加えていく予定だそうだ。

「うちはカフェじゃなくて、あくまでも居酒屋なんです」(岩渕さん)。

本来、社交場としての機能を色濃く持つカフェ。そして今では人と人との繋がりがカフェを生み、友達というネットでその輪が広がっていく。カフェという業態がますます細分化し、カフェカルチャーもひと段落した今だからこそ登場した、“新しい形態の居酒屋”といえそうだ。

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