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カメレオン・トラック・マーケット

カメレオン・トラック・マーケット

レポート
ファッション
2003.10.01
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ファッショナブルな外観とオリジナリティ溢れるコンテンツが受け、ここ数年ですっかり定着した移動店舗。渋谷〜原宿〜代官山エリアには、週末ともなるとワンボックスカーを改造した移動店舗がたくさん出店する。これまでは飲食業態がほとんどだったが、ここにきて新しい業態が登場している。

今夏からキャットストリートや裏原宿などに出店している『カメレオン・トラック・マーケット』は、古着の移動販売車である。オープンしたのは03年6月。

「小学校高学年でファッションに目覚めて以来、洋服への興味は尽きることがありませんでした。特に1点もので個性のある古着が大好きで、古着屋をやるのが長い間の夢だったんです。本業が一段落した頃から、その夢を実現したいという思いがさらに強くなっていきました」と語るのは、オーナーの見上正彦さん(33)。見上さんの本業は美容師。渋谷の美容室に13年間勤務したのち、03年5月に独立。フリーの美容師として活動する傍ら、今回、念願だった古着屋のオープンに踏み切ったのである。

「最終的には路面店を出店したいと思っていますが、とりあえず少ない資金で手っ取り早く開業できる移動店舗から始めることにしたんです。オープン当初は、長年買い集めた自分の古着で商品を構成していたので、出店資金は車体購入費用の50万円だけ。リスクが少ないぶん不安もありませんでしたね」(見上さん)。

出店に際し、見上さんは原宿の若者40〜50人を対象に、古着に対する意識や行動エリアなどについてアンケート調査を実施した。その際、当時古着屋に勤務していた比嘉慶介さん(24)と出会い、意気投合。現在は共同で運営している。

車は緑色のダイハツ・ミゼットを使用。陳列用の棚やハンガー掛けを取り付けるなど、自分たちで改造したのだそうだ。商品数は約500点でメンズとレディースの割合は6:4。靴やサングラス、ベルトなどの小物やベビー服も扱っている。

現在、同店は火・土・日曜と、祝日の昼間はキャットストリートか裏原宿の遊歩道、土曜夜と祝日の前夜は下北沢の丸井アウトレット前に出店。出店場所は代官山や中目黒も検討したが、道の幅が狭かったり、すでに移動店舗が多く出店していて駐車スペースが確保できないなどの理由から断念したのだそうだ。

「ふつうの店よりも目立つビジュアルだし、興味を引くらしく、たいていの人は立ち止まってくれますね。天候に左右されるというデメリットもありますが、家賃が不要なぶん、いい商品を安く提供できるというメリットもあります。最終目標は美容室と古着屋、カフェなどが一緒になったような複合型店舗をオープンすることですが、もし路面店を出しても、宣伝を兼ねて移動店舗は続けるつもりです」(見上さん)。

移動店舗の大きなメリットは、ローコストで1人でも開業できること。そのため、ふだんは他の業種に従事する人がサイドビジネスとして始めたり、資金のない20〜30代の若者が出店するケースが少なくない。また最近では起業家をめざすオーナーが移動店舗を宣伝やマーケティングリサーチの場と捉えて次の段階を目指すケースも増えているようだ。実際、移動式カフェの先駆者であるモトヤエクスプレスのように、固定店の設置やフランチャイズ化の実現といったビジネスモデルを確立し、成功を収めている例も多い。

若いオーナーによる移動店舗+サイドビジネス+古着という昨今のキーワードを凝縮した同店。まさに現在を象徴するようなショップといえるだろう。

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