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ハチ公バス・春の小川ルート

ハチ公バス・春の小川ルート

レポート
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2004.11.26
この記事のカテゴリー |  行政 | 

平日の昼間にもかかわらず、車内は満席。
乗客は小さな子供連れや高齢者が多い。
「スポーツセンターせせらぎ」から
乗車してきたご夫婦は、「幡ヶ谷不動尊」
までの4区間を利用。通院のためよく
利用するのだそうだ。
町なかでかなり目立つオレンジの車体。
バス停は約200メートル間隔で設置。
マンガ太郎氏のイラストが目印。
ユニークな外観と便利さが受け、渋谷区内の新しい交通手段としてすっかり定着した「ハチ公バス」。03年3月に運行を開始した恵比寿・代官山循環の「夕やけこやけルート」に加え、04年9月2日から新しく本町・笹塚循環「春の小川ルート」が運行している。

「渋谷区本町〜笹塚地区は古くからの住宅地のため道路が狭く、また、渋谷区役所方面への移動が不便なエリアでした。そこで渋谷区では、コミュニティバスの導入検討を始めた平成12年当初から、区役所と本町・笹塚地区を結ぶルートの設置を計画していたんです。しかし、道路事情などにより、警察の許可を取るのに時間がかかってしまい、恵比寿・代官山ルートに1年半遅れてのスタートになりました」と企画課企画係の金城さん。

運行ルートは、渋谷区役所を起点に、原宿駅〜スポーツセンター、せせらぎ〜新国立劇場〜関東国際高校〜本町区民施設〜幡ヶ谷保健相談所〜笹塚駅〜幡ヶ谷不動尊〜新国立劇場〜原宿駅〜渋谷区役所。駅や主要公共施設を結びながら、約14キロメートルを70分かけて運行する。運行するのは、恵比寿・代官山循環と同様、これまでバス通路がなかった裏道が中心。バス停は、お年寄りが休まずに歩ける距離を考慮し、約200メートルという短い間隔で設置されている。運行時間帯は、区役所発8時30分〜19時00分で、30分間隔で一日22便運行(日・祝は運休)。車両や料金は、恵比寿・代官山循環と同じで、運営は渋谷区からの補助方式により京王バス東(株)が行っている。

ショッピング目的の来街者が多く利用する恵比寿・代官山ルートとは異なり、「春の小川ルート」の利用者は地域住民がほとんど。実際に乗車してみたところ、利用客は高齢者や、小さな子供を連れたお母さんなどが中心で、平日の昼間だというのに、笹塚駅からは満席になるほどの人気ぶりだった。また、本町〜笹塚、初台〜幡ヶ谷といった短い距離を利用する乗客が多いのも特徴で、「自転車代わりにちょっと近所まで」という感覚で利用しているような印象を受けた。雨の日には保育園の送迎などに利用する人も多いという。

「区施設へのアクセスの向上と、通院や買い物といった、毎日の暮らしにより密着した移動ニーズに応えることが、今回のコミュニティバス導入の目的です。スタートして約2ヶ月経ちますが、利用者からの評判は上々。おかげさまで、1日の利用者数は、当初予想していた150名を大きく上回る約400名にも上ります。本町〜笹塚地区住民のモビリティーを確保するとともに、今後は恵比寿方面に住んでいる方々にも、本町・笹塚エリアに足を運んで頂ければ嬉しいですね」(金城さん)。

コミュニティバスというシステムが生まれたのは1995年。武蔵野市の「ムーバス」が最初といわれている。その後、00年に杉並区が「すぎ丸」、足立区が「はるかぜ号」、01年に台東区が「めぐりん」を導入するなど、数多くの自治体が続々とコミュニティバスを開設。さらに03年3月には渋谷区が「ハチ公バス」を、04年10月1日には港区が「ちぃばす」を開設するなど、ここ数年は郊外だけでなく都市部でも導入され始めている。コミュニティバスは細分化する地域社会に対応する新しい交通機関として確実に定着しつつあるといえるだろう。

ちなみに「春の小川ルート」という名称は、童謡「春の小川」のモチーフとなった河骨川(こうほねがわ)が富ヶ谷地区を流れていたことから名付けられたのだそうだ。

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