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全日本柔拳連盟本部

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2005.04.19
この記事のカテゴリー |  美容・健康 | 

超・健康ブームが牽引する「初心者のための太極拳教室」

道場には中国武術の大家、王樹金老師の
額縁が掲げられている。
会長代理の中村寛子さんの新刊はこちら。
正宗太極拳の基本14型の他、準備体操と
しての抜筋骨、気功などをDVDで解説して
いる(主婦と生活社刊)。
内装の多くは中国に発注して製作。
重厚なエントランスも印象的だ。
2005年は空前の健康ブームである。食品や外食、美容、お茶、化粧品、薬品、スポーツ、フィットネス、シューズ、アパレル、サービス等、あらゆる市場を巻き込む社会現象となっているのは周知の事実だろう。

そんななか、04年10月、東急東横線渋谷駅からすぐの場所に、太極拳の専用道場「全日本柔挙連盟本部」が移転オープンし、連日大勢の生徒で賑わっている。

「もともと太極拳は、ゆったりとした動きで練習し、いざというときは相手の力を制し、バランスを崩して相手を倒す技法の中国武術なんです」と言うのは同施設の広報担当吉田さん。
人間の身体には「気」が流れていて、その流れが滞ることが病気などを引き起こす、という考え方のもと、独特の型(ポーズ)でゆっくりと身体を動かすことで「気」を鍛え、副交感神経の働きを高め、自然治癒力を向上させる効果があるのだそうだ。

「歴史をひも解くと宗の時代にまで遡る太極拳ですが、日本には1959年、中国武術の大家の王樹金老師によって初めて正式に伝えられました。私どもの会長である地曳秀峰は当初より王老師に師事し、その後、日本分会設立の命を受け、1980年に道場を開設しました。地曳は今では師の日本の後継者として道場を任されており、中華民国政府の団体から証書を授与されています」というのは、同施設の会長代理の中村寛子さん。

「中華武術国際誠明総会日本支部」「日本中華國術総会」という別称を持つ全日本柔拳連盟は、その後日本国内に51支部、海外には6支部にまで成長。4年に1度世界大会が台湾で行なわれており、伝統拳で日本代表として参加。修了者へは、修了証の授与をはじめ、指導員認定証の発行、支部の開設、台湾への研修などの道もある。

「ここ数年、お年寄りの健康法という太極拳のイメージが確実に変わってきています。私どもの施設にも若い女性をはじめとする初心者の入会希望者が増えてきたことから、美容・健康目的の方のクラスとして気巧・太極拳教室を開設したところ好評を博しています」(中村さん)。

重厚なエントランスを入ると、中国に注文して造らせたという家具や扉、照明、高い天井のシノワズリな空間が広がる。ワンフロア1道場とシンプルな構造で、2階、3階と全部で2つの道場がある。クラスは本格的に学ぶための「中国武術部」と護身術としての「合気武道部」、健康促進のための「気巧・太極拳教室」の3つ。ひとクラスに指導員が2〜4名つき丁寧な指導を行なっているのも人気の理由のようだ。

なかでも女性に人気の「気巧・太極拳教室」に伺った。1時間半のレッスンの前半1時間を終了した時点で先生を囲んでのちょっとしたティータイムが設けられており、なんともいえない和やかな雰囲気である。振る舞われるのはもちろん中国茶だ。平日の午前中ということもあってか、約20名ほどの受講生のほとんどが女性。年齢も20代後半から50代以上までと幅広く、外国人も少なくない。

「ヒザの痛みがなくなりました」「腰痛が完治しました」「心身のコントロールがつくようになりました」「ダイエットに成功しました」「肌色つやがよくなったような気がします」など、それぞれの欲望にそれなりの効果が感じられているようすが伺えた。

現代の健康ブームの背景にあるキーワードは「美」である。しかも、単純な外見の美ではなく、“身体の中から美しくしてくれるようなもの”へと進化した「美」。「アジアンビューティ」じゃないが、太極拳は、そんな東洋的なものが持つ神秘性の象徴としても、ブームを越えさらに幅広い層へと広がるだろう。

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