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フード
2006.05.24
この記事のカテゴリー |  飲食・フーディング | 

ターゲットは男性の「おひとりさま」。
隠れ家風カフェが宇田川町にオープン

インテリアはオーナーのご主人が
セレクト。男性に好まれるもの、
という視点から選んだのだそうだ。
くつろいで過ごせるように、椅子は
ソファーで統一。斜めに取り付けられた
天井や吊りテーブルが屋根裏っぽい。
エレベーター用のスペースを利用して、
2畳半のミニ和室を設置。
欄間や格子、和ダンスなどが懐かしい
雰囲気。
「30歳を目前に新しい事を始めたかったんです。もともとお酒を飲んだり料理を作って友人をもてなすのが好きだったので、カフェを作りました」と語るのは、カフェ「アティックルーム」のオーナー、五味美貴子さん(31歳)。

五味さんの前職はシステムエンジニア。03年、28歳の時に、それまで全く経験のなかった飲食業界に転身し、西麻布に「カフェショコラ」をオープンした。五味さん自身が愛犬家だったことから、同店では犬用のグッズやメニューを販売。大型犬連れでも入店できる本格的なドッグカフェとして、連日賑わう人気店である。

「カフェショコラの運営が軌道に乗った頃から、ターゲットもコンセプトも異なる新しい店をやりたいと思うようになりました。1店目は昼間の営業を中心としたオープンなドッグカフェだったので、2店目はまったく逆の、お酒が呑める隠れ家風のカフェにしようと思ったんです」(五味さん)。

構想から約半年間の準備期間を経て、2005年12月3日、渋谷に2店舗目となる「アティックルーム」をオープン。場所は井の頭通り沿いの東急ハンズ近くにある雑居ビルの最上階である。女性や若者をターゲットにしたカフェが多いなか、同店はターゲットを20代後半〜40代の大人の男性に絞ったというのも興味深い。

「コンセプトは男性が1人でも入れるカフェ。渋谷は若者の街というイメージが強いですが、実は渋谷界隈で働く30代以上のビジネスマンもかなり多いのです。そういった方々をターゲットに、大人の男性が食事したり、お酒が飲めるカフェを作りました」(五味さん)。

以前レコードショップだったという店内は16坪で25席。インテリアデザインは(有)アパートメントに依頼した。店名の通り、内装は屋根裏部屋をイメージしており、本来の天井の上に傾斜の付いた天井を取り付けるなどの工夫が施されている。ゆったりと過ごせるように、椅子はすべてソファで統一。60〜70年代の古い家具とデザイナーズチェアをメインに、欄間や格子など和風の建具が配置され、どこかノスタルジックな雰囲気だ。家具はすべてオーナーのご主人がセレクト。男性に好まれるもの、という視点から選んだのだそうだ。店内にはバーカウンターも設置している。

営業時間は昼12時〜24時。フードは、アレンジを加えた昔ながらの懐かしいメニューが中心で、ランチは丼ものや大人向けお子様ランチ(各1,000円)を提供。一方17時〜のダイニングタイムはアルコールとおつまみが中心。自家製フレーバーウォッカや12種類のラムなど、リキュールが充実しているのが特徴で、電気ブランやカルピスなど、懐かしいドリンクも提供している。食事のメニューも、「屋根裏風豚角煮」(750円)、「さばの味噌煮と里芋の煮っころがし(600円)」など、家庭的で酒の肴になるようなものを中心に揃えている。

「昼間の客層は20代後半〜30代の女性やカップルがメインですが、平日の夜には仕事帰りに1人で訪れる男性客が多く、常連のお客様もいらっしゃいます。おかげ様でお客様からの評判も上々。カフェの気軽さがありながら、本格的にお酒が呑めて便利だとご好評頂いています」(五味さん)。

都心部では、女性が1人で食事や旅行を楽しむ「おひとりさま」マーケットが話題になって久しいが、ここのところ、都内のホテルや飲食店が相次いでメンズプランを導入するなど、男性の「おひとりさま」をターゲットにしたサービス開発が活発化している。カフェも例外ではなく、渋谷周辺では同店の他にも、宇田川町の「アンバーギャレット」(03年12月オープン)や三軒茶屋の「デボラ」(02年7月オープン)など、大人の男性にターゲットに絞ったと明言するところも少なくない。お酒が充実していてお料理もしっかり食べられる、というとさながら昔でいうスナックや昨今のオシャレになった居酒屋のようでもあるが、立地や内装、メニュー、スタッフの様相はカフェっぽくもありバーっぽくもあるオシャレで自由な雰囲気なのである。そんな男性をターゲットにした「メンズカフェ」は、ブームを経て細分化が進んだカフェ業界において新しいトピックになることは間違いないだろう。

[取材・文/古屋荘太(フリーライター)+『WEBアクロス』編集室]

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