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ヨシモト∞(無限大)ホール

ヨシモト∞(無限大)ホール

レポート
カルチャー
2006.08.18
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若者の街、渋谷センター街に“笑い”の新名所が誕生。
毎日タダでヨシモト若手芸人による生ライブが観覧可能!

センター街の最終地点に位置する∞ホール
は、センター街といえども落ち着いた立地。
同ホールのオープンにより周辺での芸人
目撃情報も多数!
ほっしゃん。やカラテカなど、毎日旬のお笑い
芸人で賑わうホール。ライブ内でのエピソード
やハプニングを「いただきシステム」により
即座に動画配信している。
テレビでも馴染みの芸人たちがすぐそこに。
通りがかりの人が足を止めてホールを
覗く姿が絶えない。
芸人グッズ、テレビ番組グッズやここでしか
買えないヨシモト∞オリジナル商品や商品
などが集まった「よしもとテレビ通り」も
併設されている。
ヨシモト∞フリーペーパー「YOOH!」も発刊
した。毎月25日、主に渋谷で配布中。
夏休み真っ只中とあり中高生や地方からの観光客などの若年層で賑わう渋谷センター街に、若者をターゲットにした新たなカルチャースポットが登場した。06年3月25日オープンした「ヨシモト∞(無限大)ホール」である。同ホールは「渋谷より年中無休で笑いを世界に発信する」というコンセプトのもと吉本興業株式会社が運営する、5時間無料お笑いライブ『ヨシモト∞(無限大)』を核とするライブスタジオだ。

毎週月〜土曜16時〜18時、18時〜21時の2部構成の同ライブは、スカイパーフェクTV!「ヨシモトファンダンゴTV」で生放送されるほか、TEPCOひかりコンテンツサイト「casTY」での生配信や、ライブから生まれたコンテンツをパソコンや携帯電話でダウンロードすることが可能。ライブ、CSテレビ、パソコン、携帯電話の4つの方法で楽しめるコンテンツとなっている。ナビゲーターには、1部に「オリエンタルラジオ」、2部に「ほっしゃん。」といった売れっ子を揃え、曜日替わりの企画でゲストも豊富である。

「もはやアイドル的な人気のオリラジと、「R-1グランプリ2005」優勝者でマルチ芸人のほっしゃん。にタダで毎日会えるというのがウリです。毎日ライブを行うことで若手芸人の出演を確保でき、新人の発掘、育成の場にもなります。実は同ホールは、ダウンタウンやナインティナイン、千原兄弟、雨上がり決死隊など錚々たるメンバーを輩出した弊社の「心斎橋筋2丁目劇場」を意識したもので、当時のダウンタウンらのように彼らがスターダムを登っていくと信じています」と、吉本興業株式会社ヨシモト∞ホール支配人、近松真さんは話す。

同ライブはなんと365日無休。無数のコンテンツと新しいタレントを休まず無限に生産するファクトリー、というイメージで“∞(無限大)”の名前が付けられたのだそうだ。ライブ観覧時にはメールや往復ハガキによる事前の申込みが必要だが、入場は無料。空きがあれば予約なしでの当日入場も可能で、渋谷センター街という立地の良さと、毎日無料で旬のお笑いライブが見られるとあって、既に10代〜20代の女性が多く足を運んでいる。周辺のテナントからは「センター街の人の流れが変わった」との声もあるようだ。

「情報の発信基地であり、ターゲットである10代が放課後に集まる場所、ということで渋谷以外は考えられませんでした。渋谷という街にはまだまだブランド力があります」(近松さん)。

渋谷で物件を探していたところ、偶然、元ゲームセンターだった渋谷BEAMの地階が空き、物件を即決。すり鉢状の見やすい座席を配置し、外を歩く通行人にも収録の様子が見られるように外壁をガラス張りに改修した。観覧無料であるがゆえに、いかに接触率を高められるかというのがホール選びの条件になっていたのだそうだ。『ヨシモト∞』のライブ開始時には、まだホールは完成しておらず、2005年秋に有明スタジオでスタートしている。

「CSテレビ、インターネット、携帯電話を融合したメディアの“キラーコンテンツ”になるような、新しいコトを仕掛けたかったんです。さらに、吉本の芸人のショーケースとして、新しいメディアからスターを発掘したい、という狙いもあります。急成長する新たなメディアでの可能性を探るべくチャレンジしたプロジェクトですね」(近松さん)。

新しい有料コンテンツの開発はもちろんのこと、いずれは同ライブを媒体にした広告収入も目論んでいる。現在は、大塚製薬「オロナミンC」と東京電力「TEPCOひかり」が協賛に付いており、スポット協賛も随時受付中だ。またライブ時以外は多目的ホールとしての貸し出しも行い、芸人を使った商品プロモーションなど、積極的にビジネスを仕掛けていく。

さらに“吉本流”のビジネスの秘訣を、近松さんに伺った。

「数億円規模の同プロジェクトも、スタートまでわずか1年弱で行いました。新しいことにどんどん挑戦し、スタートまで時間をかけない、というのも吉本流のやり方です。準備期間が長すぎると、ダメだった時にやめにくいですからね。また、その日のうちにコンテンツ配信を行うなど、瞬間に変化していく時代の流れを、アンテナを張ってつかんでいきたいと思います」(近松さん)。

ブロードバンドの普及やモバイルコンテンツの成長によるニューメディアの台頭により、放送と通信の融合は更に活発化すると予測されるが、ひとつのコンテンツを他メディアで展開しようとすると、まず複雑な権利関係の問題をクリアしなければならない。このようにハイスピードにバリアフリーなビジネス展開ができるのも、タレントのブッキング〜ライブ・番組の企画・制作〜ホール運営まで、一手に担うことができる同社ならではのメリットだといえるだろう。



[取材・文/本田亜友子+『WEBアクロス』編集室]

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