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L'OASINA(ロアジーナ)

L'OASINA(ロアジーナ)

レポート
フード
2007.05.22
この記事のカテゴリー |  飲食・フーディング | 

老舗温泉旅館が運営する
イタリア料理リストランテ+スペイン流カフェ&バー

作家の作品やアンティークが並ぶカフェ&
バール。温かみのある雰囲気が印象的。
ランチタイムメニューの熱々パニーノ。
たっぷりハモンセラーノ、アンチョビとゆで卵、
フレッシュトマトの3種類から選べる。
オリーブオイルや豆類、ジュースなどの食品
に加え、キャンドルや絵本、作家によるガラス
食器なども販売。
リストランテの個室は要予約。
テラス席は愛犬を連れての入店が可能。
晴れた日は日差しが気持ちいい。
06年12月、南青山の青山墓地近くにオープンした「L'OASINA(ロアジーナ)」は、イタリア料理のリストランテとスペイン流カフェ&バールである。

運営元は、群馬県川場村にある昭和52年創業の老舗温泉旅館「渓山荘」。都心から90分とアクセスがよくペット同伴で宿泊できることから、東京から訪れる宿泊客が多い人気の温泉宿である。オーナー兼シェフの柳栄一さんが国内外で食材を求めているうちに、スペインの職人が作り出す素晴らしい食材に出会い、06年に輸入会社アルスヴィタル(株)を設立。そのアンテナショップとして物販やデリカショップのオープンを検討していた。そんな時イタリアの星付きレストランで経験を積み帰国した小曽根シェフ、寺島シェフの2人と出会い、レストランとしてオープンすることになったというわけだ。

「テーマはコラボレーション。旅館とレストラン、食材輸入会社の3業種でお互いの特性を活かし、有機野菜や無添加の食材、作り手の顔が見える食材など、おいしくて体にいいものを提供したいと思っています。そんな考えに共感し、魅力を分かってくださるお客さまがたくさんいらっしゃるエリアということで、出店場所として青山を選びました」(寺島さん)。

店舗面積は約28坪。カフェ&バールは13席、リストランテは4テーブル14席。6席の広いオープンテラスも完備している。内装は渓山荘のインテリアを手がけるオーナー夫人の柳操さんが担当。イギリス製のアンティークの棚やテーブルと国内外の作家の作品が融合し、クラシックな中にモダンなテイストが融合した落ち着いた雰囲気になっている。

バール&カフェの営業時間は9:30〜24:00。ランチタイムは11:00〜15:00で、メニューはパニーノとドリンクのセット1,000円、バールプレート2,200円など。群馬県武尊岳の水を使った紅茶、長野県の軟水を使ったコーヒーも好評で、プラス300円でシェフのドルチェも付けられる。夜はスペインの生ハム、スペイン産チーズ、ピンチョスなどのアラカルトメニューに加え、生ベルギービールや自然派ワインなどお酒の種類も豊富に取り揃えてある。リストランテは17:00〜21:00(L.O)でディナーのみの営業。伝統的なイタリア料理に遊びをプラスしたコース「デグスタツィオーネ」(1万5,000円)と、イタリア各地方の伝統的な料理をリストランテならではのコースに仕立てた「トラディツィオーネ」(1万2,000円)の2コースがある。またデリカスペースでは同社が輸入する生ハムやチーズ、オリーブオイルなどを販売。バールやカフェで食べて気に入ったものを実際に購入することができるというわけだ。

「長年食べ続けられてきた料理は歴史や理由があるからこそおいしいんです。奇抜な創作料理は斬新さや刺激があっても落ち着かない。当店はバール、カフェ、リストランテ、いずれも現地で食べられている伝統的な料理をベースに、見せ方やアレンジを新しくするという意識で作っています」(寺島さん)。

最も混雑するのは平日のランチタイムで、近隣のオフィスで働く20〜30代のOLが中心。また平日の夜には仕事を終えた会社員や地元住民が来店し、22:00前後に混みあうことも多いそうだ。一方、土曜日は青山墓地や美術館帰りの来街者が中心。ビールやワインとともにランチを食べる人やゆっくりお茶を楽しむ人など、時間を問わず賑わうという。また、テラス席は犬連れでの入店も可能で(曜日・犬種により店内も可能)、愛犬の散歩途中に立ち寄る人も多いそうだ。

さらに、同店では「コミュニティを形成する場所としても活用してほしい」(寺島さん)という思いから、ワークショップも開催。ホメオパシーや古布教室、ハーブやアロマ、手しごとなど種類も様々で、直近では5月27日(日)「ローズで美肌のハーブレッスン!」、6月17日(日)「小山内医師のホメオパシーワークショップ」などを予定している。

「ターゲットは本物を楽しむことを知っている大人。20代〜60代と幅広い年齢層のお客様にお越し頂いています。ここに来て元気になって帰ってくれたり、お客様同士の会話が弾んで輪が広がってくれれば嬉しいですね」(寺島さん)。

ここ数年、都内ではスペイン風居酒屋「スペインバール」が相次いで出店。03年〜04年にブームになった「立ち飲み屋」にも通じる気さくなふだん使い感覚とおしゃれなメニューがうけ、あっという間に人気になっている。本格的なイタリアンレストラン+気軽な日常使い的なバールとカフェという当店。シチュエーションによって使い方を選べる新しい形の複合飲食店といえそうだ。

[岡本英子(フリーライター)+『WEBアクロス』編集部]

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