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ALMA(アルマ)

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レポート
フード
2008.01.07
この記事のカテゴリー |  飲食・フーディング |    | 

三陸の新鮮素材を使った
創作イタリアンレストラン

東京進出第1号店

間接照明の優しい明るさの店内。
落ち着いた空間で食事が楽しめる。
宮城荒浜地サバのマリネサラダ
仕立て(¥1,280)
常時80種類以上のワインが揃う。
エントランスの扉はヨーロッパの
アンティーク。
地元、宮城県のアーティストの
作品を飾るなど、地元とのパイプ役も担う。
07年7月27日、渋谷区東にレストランバー『ALMA(アルマ)』がオープンした。運営元は宮城県仙台市でイタリアンレストランの『Antreffen(アントレッフェン)』や居酒屋『寿寿』など、合計5店舗を展開する株式会社コンセプション。海と山の幸を生かした料理とアットホームな雰囲気で人気を博している。6店舗目となる同店は、東京進出第1号店。

「元々、社内で国内外での研修制度を設けており、年に数回は定期的に東京を訪れていました。その都度、様々な飲食店に足を運んでは、食のレベルの高さを実感していました。しかし、短期間の研修では限界を感じるようになり、だったら東京にじっくりと研修ができる環境を作ろうと思い立ち、出店を決意しました。また、仙台で13年間飲食ビジネスに携わった経験を生かして、東京に挑戦したいという思いもありました」と話してくれたのは同社常務取締役・同店長萱場俊克さん。

同社は仙台の各店舗の中からスタッフを半年間ほど同店に出向。実際にお店で働くことで料理から接客、サービスなどの感性を磨いて、それぞれの現場に活用してもらうことにした。あくまでも経営の軸は仙台に置きながらも、既存店のさらなる発展を目指す。

新規出店する案が浮上したのは06年9月。萱場さん自ら単身上京し、出店場所を探した。渋谷区東の明治通り沿いにある同店は、恵比寿駅から徒歩約10分だが、繁華街とは反対の明治通り沿側。近くにはライブハウスの「リキッドルーム」があるものの住宅や個人事務所が多く、日中でも人通りが多いとは言い難い場所である。そんな立地をあえて選んだのは、「いい店を作れば必ず集客に繋がるだろうという理由から。さらにここで頑張れば、今後の東京での展開にも自信がつくだろう」とも。

メインターゲットは20〜30代の働く男女。しかし実際は、シニア層から家族連れまで幅広く、常連客の中には近隣に住む方も少なくない。営業時間は、午後6時〜午前2時。恵比寿という土地柄から、在勤者の中にはアパレル関係者や飲食関係者が多く、比較的終業時間も遅い。そのような方にも来店して頂けるようにと、閉店時間を深午前2時までにした。平日の午後7時には満席になり、週末は予約でいっぱいになるほどの盛況ぶりだ。

同店のメニューは、その日の旬な仕入れによる食材をベースにしているため、毎日変わるシステムになっている。地元宮城県の食材をはじめ、東北地方から新鮮な食材を取り寄せ構成。東北岩手花巻ホロホロ鶏の炭焼きキタアカリのポテトフリット添え(2人前・1,890円)や、東北石巻真鱈白子のムニエル焦がしバターソース(1,890円)など、フランス料理出身のシェフによる創作イタリアン料理が比較的安価で食べられる。その他、常時80〜100種類のワインが、3,000円台〜プレミアムワインまで幅広く揃う。

店内はベルギーやチェコのビアホールをイメージしたという落ち着いた内装で、上品ながら温かみのある空間になっている。エントランスの大きな扉はヨーロッパのアンティークもので、重厚な雰囲気を醸し出している。総席数は34席で、調理風景を眺めながら食事ができるバーカウンターが10席、テーブル席が12席、奥には小上がり席が12席あり、様々なスチュエーションに対応できるようになっている。

「当店は値段以上の価値を感じて頂けるような、料理とサービスを提供したいと思っています。しかし、敷居は高くない。そんな気軽なお店として、日常的に利用して頂きたいです」(萱場さん)。

00年代のポスト・カフェブームの飲食業界の流れを振り返ると、ロンドンやN.Yから火がついたデザイナーズレストランブームが日本にも飛び火。麻布や広尾・恵比寿などにも同様の店舗が急増し、若者の間でも話題となったのは記憶に新しい。その後、デザインのブームの流れは全国各地のSCへの出店とエスカレート。07年にはデパ地下やフードコートもデザイン化・高級化が進み、とうとう07年11月22日に「ミシュランガイド東京」が発売。飲食業界の高級化はまだまだ進んでいる。都内には、本場フランスの3星レストランが4店舗も出店している。そういった高級レストランが乱立するなか、同店のような「普段使いのできる本格的なレストラン」は、もはや生活シーンでは欠かせない存在になっているともいえそうだ。

[取材・文/福田健一(フリーライター)+『WEBアクロス』編集室]

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