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ミレニアル世代がつくる、リアルなコミュニケーションと「場」
レポート
2017.08.28
この記事のカテゴリー |  イベント |   ファッション | 

ミレニアル世代がつくる、リアルなコミュニケーションと「場」

不定点観測@TAMARIBA NIGHT vol.2

原宿や下北沢、高円寺の古着屋やヘアサロンなどで配布されているフリーマガジン『FANATIC』をご存知だろうか?文化服装学院に通う19歳(1997年生まれ)の女の子4人が中心となって制作しているもので、2017年3月に創刊し、去る7月に2号目を発行したばかりだ。

編集長の角遥香さんは福島県出身。高校時代にファッションに目覚め、90年代後半〜00年頃の『FRUITS』『Zipper』『CUTiE』などをオークションで手に入れて見たり、当時のストリートスナップをネット検索したりしては原宿の街に憧れを募らせ上京。しかし、実際に訪れた原宿は想像とはかけ離れており愕然としたと話す。それもそのはず、2014年の原宿は「ノームコアブーム」全盛。奇抜なファッションの人など皆無の時代。

「想像とまったく違って地味なファッションの人しかいなくて、『悔しい〜!』と思って。なんとか原宿を盛り上げることはできないか、と考えるようになりました」(角さん)。

そんな時、メンバーである岩瀬莉砂渚さんのお父さんを介して1980年代から出版業界に携わってきた伊藤吉徳さん(49)と知り合い、フリーマガジンの企画書を持ち込んだところ、「昔、教えてもらった事を今度は自分たちが教える番だ」(伊藤さん)と出資を快諾したのだそうだ。さらに伊藤さんと岩瀬さんのお父さんの共通の友人で、コンテンツ制作会社(有)データディスク代表の白川リュウジさんも参加し、具体的な編集方法や原稿チェックなどのサポートを行っているという。

「思い切りオシャレをして出かける場所がなくなったことも、街のファッションがつまらなくなった一因なのでは」(角さん)と、創刊と同時にクラブイベント「TAMAIBA NIGHT(タマリバナイト)」も立ち上げた。

「FANATICは“熱狂的なファン”という意味。オシャレして憧れの人に会って熱狂できるような場を作りたいという思いで、イベントを始めました」(角さん)。
 
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『FANATIC』と『TAMARIBA NIGHT』を運営するチーム「FANAちっく☆」の4人。
左から岩瀬莉砂渚さん、西谷蕗さん、角遥香さん、戸畑萌さん。
7月23日(日)、第2回目の「TAMAIBA NIGHT」が行われるというので、さっそく「不定点観測」を行った。場所は渋谷区円山町の「WOMB lounge」。2017年5月に渋谷RUBY ROOMで行われた第1回目は、約150人が来場。2回目となる今回は会場の規模を拡大し約200人が来場した。

DJには、Youtuberユニット「monaca」、アパレルブランド「HEIHEI」デザイナーのカトーショーヘーさん、モデルの中川友里さん率いる「トーキョーチュムチュム」、ヘアサロンCODE+LIMのスタイリスト、ワタローさんと嶋津一馬さんによるユニット「モデハンズ」など、原宿を中心に活躍する若い人々を起用。『FANATIC vol.2』の表4のほか、フライヤーやSNS、LINEなどでも告知を行ったそうだ。

今回のテーマは、「ぴーひゃら☆夏祭り↑↑」。「夏祭り」というドレスコードが設けられていたこともあり、街なかではお目にかかれないような奇抜なファッションの男女がたくさん訪れていた。客層は、19歳〜22歳のアラウンド2000年生まれのミレニアル世代がほとんど(※高校生入場不可)。オープン直後から大勢のファッションを学ぶ学生や、美容師などで賑わっていた。
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来場者のファッションをカウントするとしたら、ズバリ男女ともにカラフル! 今シーズンのトレンドといわれている色・柄コーディネートをさらにデフォルメし、異なる色・柄アイテムをいくつも重ねたり、ショッキングピンクやヴィヴィッドグリーン、ブルーなどのヘアカラーに、エクステンションや大量のヘアアクセサリーを付けて盛ってヘアアレンジ。さらにカラフルなつけまつ毛を頬に貼ったり、キラキラのネイルストーンを顔中に散りばめたメイクの子も。過剰な「足し算コーディネート」で、ど派手なファッションがたくさん。会場は熱気に溢れていた。

インタビューしてみると、「カラフルおたくギャル」「いちご大人ガール」「ぶどう畑の少女」など、テーマを決めてコーディネートしている人が多数。「人とかぶりたくない」と、古着や手作り、リメイク品などを駆使して差別化を図りながら、既成概念にとらわれない自由なコーディネートを楽しんでいた。

特に注目したいのが、70年代風のサイケなファッションや竹の子風のエッセンスを感じる子もいれば、80年代のキッチュなコーディネートや90年代のサイバー系やデコラちゃん、コギャルまでと、実に様々な時代の東京のストリートファッションが混在していたことだ。基本的に1人の中に複数のエッセンスが混在しており、一言で“何系”とはカテゴライズできないスーパーミックスとなっていた。「ACROSS」編集部では、ファッションのスタイルがすべて出揃った2000年以降は、過去のスタイルの(リ)ミックスによってトレンドが形成されてるとしているが、そんな中で育った「ミレニアル世代」にとっては当たり前の感覚なのだろう。

音楽もとんでもない(!)スーパーミックス。最新のEDMやアニソン、アイドルソングから、Jポップ、懐かしの昭和歌謡まで年代もジャンルも幅広く、なかでも渋谷系や、小室ファミリーなどが流行した90年代のJポップやユーロビートに合わせてパラパラを踊ったりと、フロアもが大盛り上がり。
 
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7月にリリースされた『FANATIC vol.2』。
「ファッションの目覚めは?」という問いに、「小学生の頃です」という声も多かった。それもそのはず、彼ら・彼女たちは、(株)ナルミヤ・インターナショナルや雑誌『ラブベリー』(徳間書店)や『nicola』(新潮社)が牽引した2000年代初頭の“キャラクター・ファッションブーム”ど真ん中の世代。実際に、小学生の頃着ていたというmezzo piano(メゾピアノ)のアイテムを着ていたり、いまはブランド休止したangel blue(エンジェルブルー)のアイテムを『メルカリ』『などで再び買い集めているという子もいた。

さらにファッションの参考にしている人についても伺ったところ、昔の『FRUITS』やきゃりーぱみゅぱみゅ、シノラー時代の篠原ともえ、漫画『パラダイスキス』の主人公である櫻田実和子、国内外のインスタグラマーなど時代もジャンルもバラバラ。インタビューでは「昔のことを調べるのが流行っている」という子もいて、過去のアーカイブにアクセスすることを楽しむミレニアル世代ならではの感覚が印象的だった。

ちなみに、男性がスカートやロングヘアーのウィッグを着用していたり、メイクをしていたりする“ジェンダーレス男子”も多数来場。“女の子の自由なファッションやメイクに憧れる”気持ちは、かつて90年代半ばの定点観測で遭遇した「カマ男/フェミ男くん」と同じで、時代を越え、(実は)女子より自由な服装で自己表現できるようになっている点も興味深い。

今はSNSが発達しているから人とすぐに繋がれるけれど、まったく知らない所から仲良くなる過程を体験できない、そんな気持ち悪さも感じます。本来は、リアルな世界でコミュニケーションをとることを忘れてはいけないし、大切な過程だと思います。こういう場があれば、共通の趣味の人と知り合いになれるし、SNSでのつながりを確実なものにできるんじゃないかと思います」(角さん)。

ひと昔前なら孤立するだけだったかもしれない存在がSNSを通じて趣味や関心領域単位で繋がれて、大きなムーブメントをつくる事ができるようになりつつある。今回のイベントを通して、そんな変化を改めて感じた。

取材・文 ACROSS編集部

※写真下の各プロフィールをクリックするとインタビューページがご覧になれます。
また、写真をクリックすると拡大画像が開きます。
左/コバさん(19歳・服飾専門学生)
右/タカヌヲンさん(19歳・服飾専門学生)
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ノスケさん(19歳・服飾専門学生)
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左/しょしぽよさん(ー歳)
右/りょうさん(21歳・フリーター)
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左/TAMAKIさん(19歳・フリーター)
右/ミツミさん(18歳・美容専門学生)
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左/ひるまさん(19歳・服飾専門学生)
右/ををみありさん(19歳・音楽大学生)
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左/ちゃまさん(21歳・モデル・フリーター)
右/ちーちゃんさん(20歳・服飾専門学生)
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