「一番怖いのは守りの姿勢に入る事。今のアップリンクは大きくなり、事務所もきれいになりスペース的には恵まれているけど、スタッフに変革する力が衰えてきたように思う。なにより、トップである僕がとにかく変革するエネルギーを持続しないとダメだと強く思う」と、ビンビン瞳の奥からエネルギーを放っていた浅井隆さんにインタビューさせてもらったのは2005年の7月のことだった。
当時、シアターとギャラリーとレストランがいっしょになっている空間「UPLINK(アップリンク)」を宇田川町にオープンしたということで、(個人的にもファンだった!)一部で絶大な人気を誇っていた紙媒体『骰子』の立体版だ!と、超多忙中の浅井さんにインタビューを依頼。快く引き受けてくださったのは北京から帰国した翌日の夜だった。
「ミニミニ文化村を目指します、うちのはエッジーだけどね」と、近隣にある文化村に対してのリスペクトを浅井さん流にヒネって表現しつつ、これからは必ずデジタル・ムービーの時代になるから、原点に戻す必要があって、だからこそカルチャーが育っていくように、リアルな場所を設ける必要があったと熱く語ってくださったのを、昨日のことのように思い出す。
あれから13年。2018年冬、新たに吉祥寺にカルチャーの育つリアルな場所として「アップリンク」が、ご縁あって吉祥寺パルコにオープンすることになった。ということで、改めてお話を伺った。