Rakuten Fashion Week 2020SS　①

10月11日金曜日に披露した「malaute」と、公式スケジュール Day １：10月14日（月）

楽天が冠スポンサーになって初めての東京ファッションウィーク開催中！

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ACUOD by CHANU：愛と赦し
PUNKブランドの“Love and Romance”

前日の夜にPRのKさんからメールで知り、向ったのは青山の小さなスペース。

「今シーズンはショーやプレゼンテーションをしないつもりだった」と話すデザイナーのChanuさんが手がけるブランド「ACUODby CHANU（アクオド　バイ　チャヌ）」はデビュー3年目だ。

今回のテーマは「愛と赦し」。自身の過去のデニムやレザーのJKを切り裂いてチェーンで繋ぎ、突起した部分を削ったスタッズを施し、背中には聖書のマタイの懺悔の章を手描きによるペインティングが施され、ヘアは無数の目玉クリップで止められており、見る者にストレートなメッセージが伝わってきた。

・2019年10月14日（月）20:00／SIDE（北青山）

＊公式サイト：　http://acuod.com/

Yusho Kobayashi:
名門セントラル・セント・マーチンズ芸術大学を卒業したばかりの注目のニューカマー！

世界屈指のファッションの専門大学、英国のセントラル・セント・マーチンズ芸術大学を卒業した小林裕翔さんによる「Yusho Kobayashi（ユウショウ・コバヤシ）」が、日本で初めてインスタレーション形式で作品を披露した。

＊インスタグラム
www.instagram.com/yushokobayashi

DISCOVERD："ESQUISSE"
都市空間に暮らす私たちのちょっと気になる、実は大切なことたち。
〜米哲学者ラルフ・ワルド・エマーソンのフレーズにインスパイアされて。

来年ブランド設立20周年という「DISCOVERD（ディスカバード）」はバンド演奏と今季インスパイアされたという同級生で現代美術作家の政田武史さんのアート作品、シャツやブルゾンなどの展示によるインスタレーションで2020SSを発表。１つ上のフロアではまだYOSHIKIの囲み取材を準備しているというなか、スルッとスタートし、ゆるーく終了した。

今シーズンのテーマ“ESQUISSE”。「孤独なハイキング、気になるクツずれ、ジャングル色のアスレチック」といった、日常の中の小さなレジスタンス感(？)を、米哲学者ラルフ・ワルド・エマーソンのフレーズから引用したのだそう。

鉄パイプを組んで影の部分を強調した会場演出は仮想の都市空間を表現。LISACHRIS率いるElto Klinhertz feat. UCARY & THE VALENTINEの音楽がふだんはぼんやりとした空間に異彩を放っていた。（高野）

・2019年10月14日（月）14:30／Hikarie 8F ８・COURT

＊公式サイト：　https://discovered.jp/

tiit tokyo："blur"
2020、都市空間におけるファッションの表現は？
見慣れた風景の上に新しい視点を加え、バージョンアップ。

ぐっとシックな色合いで大人っぽいルックが目を引いた今回の「tiit tokyo（ティート・トウキョウ）」。今シーズンのテーマは“blur”。いつも見ている風景を水たまりやガラス窓を通してみた時の輪郭がボヤけたニュアンスを、例えば市松模様など、よく目にするディテールに細かい刺繍であえてぼやかすなど表現として落とし込んだのだそう。

メンズの提案も全体の3分の1くらいにまで増えており、クリーンなシャツルックやセットアップなど、影響を受けていたようだった。

「数年前まで白紙のところに絵を描く感じでデザインしていく、というアプローチだったけど、元からある風景に描く、、というように今回は変わりました」とショー終了後の囲み取材でデザイナーの岩田翔さんは話す。さらに、2020年、都市空間の中でファッションをどう表現していくか、という原点への振り返りもあったよう。

もともとの同ブランドのファンたちにはちょっとシック過ぎないかしら、とも感じられたが、「定点観測」でも、“大人っぽく上質に“、というのが今どきの時代の気分。ターゲットは確実に広がりそう！（高野）

・2019年10月14日（月）15:30／表参道ヒルズ　本艦B3F　スペースオー

＊公式サイト：　https://tiit-tokyo.com/

YOSHIKIMONO："伝統と革新の融合"
スーパープロデユーサーは祐真朋樹さん。
「進撃の巨人」コラージュも！

今季からスポンサーが楽天となった東京ファッションウィーク。公式日程がいよいよ始まった。トップバッターは久々の登場となったYOSHIKIMONO。

実は彼の実家は千葉の呉服屋さん。あるとき、京都の老舗着物メーカーであるスコープココの加納圭悟さんとの出会いからスタートした本プロジェクトのコンセプトは「伝統と革新の融合」。

以前発表されたものを比べるとぐっとシンプルなリアルクローズになっており、中盤には「進撃の巨人」やマーベルコミックのマンガのコラージュ柄、フォトプリントなども登場。 “海外のセレブリティから見た日本のカルチャー“というグローバルな視点が新鮮だった。

「良くも悪くも、なんか考えさせられるようなショーにしたいといつも思っている〜」とショー終了後に囲み取材で丁寧に語ってくれたYOSHIKIさん。実は藍染のルックもあり、環境にも配慮しているのだそう。

個人的には、台風15号の後、地元でボランティアしていた姿を彼のインスタで見た時の印象が忘れられない。（高野）

・2019年10月14日（月）13:30／Hikarie Hall A

＊公式サイト：　http://www.yoshikimono.com/

＊Rakuten Fashion Week 2020SS：2019年10月14日〜19日
他の日のレポートは以下からどうそ。

Day 1：10月14日（月）
http://www.web-across.com/todays/p7l756000002aw5a.html

Day 2：10月15日（火）
http://www.web-across.com/todays/p7l756000002ax69.html

Day ３：10月1６日（水）
http://www.web-across.com/todays/p7l756000002b6r5.html

malamute："The Restless Waves"
日常のフクザツな気持ちを、空間全体で表現。

いつもは映画や小説などからインスパイアされた“ふんわりした気持ち”を丁寧に言葉をつくし、色や風合い、編み地、そしてパターンと服にまとめていくアプローチがカルチャー好きの女子(男子も！)に大人気のウィメンズ(ニット)ブランド「malamute」。

今シーズンは、デザイナーの小高真里さんの“ありのまま”を空間全体で表現。明るく四角いエントランスを吉添裕人さんによるオブジェで歪めた空間に、エメラルドグリーンとクリーンなベージュ、ホワイトのニットドレスが目を引いた。

そして空間演出に重要なのは音楽だ。なんと今回のショーのために、サロンミュージックの吉田仁さんが作曲。MONO NO AWAREのメンバー玉置周啓さん（Vo.）と加藤成順さん（Gt.)によるアコースティックユニット・MIZによる演奏と、接近中の台風19号による悪戯の雨すべてが、今回のショーのテーマ“The Restless Waves”を形づくっていた。（高野）

・2019年10月11日（金）15:00／京都造形大学外苑キャンパス

＊公式サイト：　http://malamute-knit.com/