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WOMEN’S MAGAZINE in AOGAKU 2013
レポート
2013.04.16
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WOMEN’S MAGAZINE in AOGAKU 2013

産学連携の最新のかたち。
集英社の女性誌9誌×青山学院大学のコラボイベント

エントランスには、集英社の女性誌9誌の創刊から現在までのカバー写真を展示。
学食にはグリーンスムージー、
Sarabeth’s(サラベス)、kurkku
(クルック)、フルッタフルッタなど
の人気店が揃い、おしゃれなカフェ
に変身してにぎわった。
鎌倉パラダイスアレイや麻布十番ハドソンマーケットベーカーズなど有名ベーカリーの人気商品を集めた「TAKEOUT BAKERY」。16時過ぎには完売という人気ぶりだった。
MEN'S NON-NOのモデルたちがギャルソンとして登場!記念撮影ができるサービスも。

 

企業と大学による共同研究や共同技術開発など、産学連携が進むなか、集英社の女性誌9誌と青山学院大学(以下、青学)という異色コラボによるイベント「WOMEN’S MAGAZINE in AOGAKU 2013」が3月9日(土)・10日(日)、青学・青山キャンパスにて行われた。入場は無料、自由入場制。主催・集英社、共催・青学のもと、編集者はもとより、学生事務局が設立され多くの青学生も運営に参加した。

集英社にとっては女性誌9誌が連合する大型イベントは史上初。同社発行の女性誌ラインナップは、10代をターゲットにした『Seventeen』を始め、『MORE』、『BAILA』、『Marisol』、50代向けの『éclat』まで幅広い。合計平均発行部数が204万部と、様々な世代の多くの読者に向け雑誌をつくってきたが、女性誌全誌でプロモーションを行ったことがなかったため、「集英社の女性誌」としてアピールをしようと考えた事がきっかけだという。

「雑誌はターゲットを絞ったメディアなので、ご自分が読んでいる雑誌以外はあまりご存知ないという読者が意外と多いんです。集英社の女性誌にはほかにも良いものがたくさんあるというのを伝えることも、9誌が連合する意義です」(集英社 第10編集部 部長/田中 恵さん)

一方の青学は、2013年4月から就学キャンパスが移行。相模原キャンパスに通っていた約7,000人の学生が青山キャンパスへと移り、新体制により約15,000人の学生が青山で学ぶことになった。このような転換期を控える青学と、イベントを考えていた集英社が2012年春頃に意気投合。異業種ではあるが、何かに出合ったり何かに刺激を受けて心が動いたりすることが成長に結びつく「学び」を提供しているという共通点に基づき、「学び」をコンセプトにした「WOMEN’S MAGAZINE in AOGAKU 2013/出会おう、あたらしい私 ~キャンパスが雑誌になる2日間~」を開催するに至った。

 

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この日のためだけにNYからANNA SUI(アナスイ)さんが来日し『SPUR』内田編集長とのトークショーを開催。最新のコレクションからプライベートまで様々なエピソードを披露した。
デザイナーのANNA SUI(アナス イ)さん。「夢を生きる人生を送 ってください」とメッセージ。
OPAQUE.CLIP、OLIVE des OLIVE、Discoat、INGNIの4ブランドのお勧めコーディネートが1体入ったHappy Bag(福袋)各¥5,000(税込)。
掲載アイテムが購入できるリアルショップ。こちらはスタイリスト地曳いく子さんコラボ商品による「ローヒール靴で素敵になる!」コーディネート。
元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間さんは、LEEで連載中の「転ばぬ先のホーリツ」と題し、自身のライフストーリーに関する講演を行った。
女性をターゲットにしたワークショップ、スペシャルゲスト講演、カフェ、チャリティ・セレクトショップで構成。同時に「青山ブックセンター」で女性を応援するフェアが開催されるなど、青山の4施設で特別連動企画が行われたことも特徴だ。

集英社オリジナル・ワークショップは、8誌が2つずつ企画した全16講座を用意。『LEE』で連載を持つ弁護士の菊間千乃さんによる「転ばぬ先のホーリツ講座」、「教えて! THE 平子理沙 BEAUTY!」(MORE)、清原亜希さんの「40代のおしゃれについて」(Marisol)など、ファッションやビューティーの女性誌人気コンテンツによるカリキュラムが並んだ。青学企画では、青学卒業生でケニア伝統弦楽器「ニャティティ」の世界初女性奏者・ANYANGO(アニャンゴ)さんによるチャリティコンサートなど6つのカリキュラムが行われた。

SPUR』のスペシャルゲスト講演では、この日のためにニューヨークからデザイナーのアナ・スイさんが来日し、『SPUR』の内田編集長とのトークライブを開催。また、青学の教授・福岡伸一さんは「科学と芸術のあいだ」をテーマに講演した。

学食内に設けられたカフェは、行列ができる人気店の中から編集者がセレクト。フレンチトーストで有名な「Sarabeth’s(サラベス)」、羽田空港の出発ゲート内にも店舗を構える「Samantha Thavasa sweets(サマンサタバサ・スイーツ)」の他、3月2日に原宿にオープンした「KATE SPADE SATURDAY(ケイトスペード・サタデー)」内に日本初上陸したニューヨークの「Sigmund's Pretzels (シグムンド・プレッツェル)」も登場した。

収益の一部を国際協力NGO・ジョイセフに寄付することを目的としたチャリティ・セレクトショップでは、各誌と「ルートート」のコラボによる限定トートを販売(各2,900円)。雑誌から生まれたネット通販『LEEマルシェ』などのリアルショップもオープンした。なかでも人気だったのが、活動休止していたファッションブランド「green(グリーン)」のデザイナーが2013-14秋冬コレクションから立ち上げる「HYKE(ハイク)」のポップアップストア。エクスクルーシブアイテムが揃い、オープンと同時に長蛇の列ができ、完売する商品もあったそうだ。

これらのコンテンツは、代理店に一任するのではなく、9誌の編集者自らが誌面をつくるようにイベントの中身を企画したという。また、イベントやセミナーの司会、進行や、ショップのディスプレイ、取材対応などの現場での作業を各誌の編集者が務めていたのも大きな特徴である。

「SPUR編集長が公私ともに親交が深いアナ・スイさんに出演をお願いしたり、BAILAなどの女性誌がお付き合いのあるKATE SPADEに出店を依頼したりと、各誌のネットワークの集大成とも言えます。雑誌は惚れ込んだものを紹介し、それを一生懸命育てていくということをします。また、モデルを始めとする多くの方と編集者とのつながりが深い。だからこそ、このような豪華な顔ぶれ、魅力的な店舗に集まって頂く事ができました。私も各編集者も雑誌の力を再認識しました」(田中さん)
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元green(グリーン)のデザーナーの吉原秀明さん、大出由紀子さんが、休止から3 年間を経て新ブランドHYKE(ハイク)として活動を再開。2日間限定ショップ「THE SCHOOL SHOP by HYKE」をオープンした。
“購買部”をコンセプトに、春夏のファッションアイテムやステーショナリーを販売した。
ロゴ入りキャンバストートバッグ¥14,700。
green(グリーン)で人気だったアイテムをアップデートしたウェア類。
ロゴ入りマグカップなどの雑貨も。
 2日間での来場者数は約1万1,300人。集英社企画のワークショップとゲスト講演は女性限定という事もあって、来場者の9割以上が女性で、母娘や高校生、バギーに子どもを乗せたファミリーなど、10代〜50代の幅広い世代が来場した。

告知は12月発売分から各誌で告知記事を掲載したほか、facebook、twitterを活用。イベント2日間だけで、facebookのリーチ(コンテンツが届いた人の数)は約12万人にものぼった。さらにより多くに拡散するため、イベント当日は4つのワークショップを「ニコニコ生放送」で中継し、生中継へのアクセスは、合計で約4万5,000人を上まわったという。

有志の学生による運営事務局を設置。学生スタッフによって、SNSでの告知やワークショップの準備、当日の来場者誘導、マスコミ研究会のメンバーによる取材などが行われた。公式facebookでの学生事務局投稿については、学生が書いた記事を編集者が添削するというやり取りするもあったという。

「ただの場所貸しではなく共催で、学生の方にもいっしょに動いて頂きました。『学生にとっても勉強になりました』と先生方から御礼を言って頂きましたが、学生さんと交流することで私たちも勉強になりましたね。教室なので空間づくりの大変さはありましたが、商業施設では有り得ない面白いことができたと思っています」(田中さん)

雑誌編集者によるネットワークやノウハウを活かしたコンテンツと青学の「場」、学生のマンパワーを融合。デザイナーやモデル、ショップまでも連携した同イベントは、都市型の産学連携の最新の事例と言えそうだ。

取材・文 緒方麻希子(フリーライター)


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