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方南町お化け屋敷 オバケン
レポート
2013.09.27
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方南町お化け屋敷 オバケン

マンションの一室を舞台にしたお化け屋敷

地域活性や集客を目的に、消費者自身が生で参加し肌で体感できる「体験・参加型」イベントが各地で行われている。ACROSSでも以前取り上げた「リアル脱出ゲーム」をはじめ、渋谷では、東急百貨店とNTTドコモ、宝探しイベント「タカラッシュ!」のコラボレーションによって「シブヤ×リアル×ナゾトキ」と題した体験型謎解きゲームが開催された。


これらの体験・参加型イベントのひとつとして、お化け屋敷にも注目が集まっている。従来のようなレジャー施設のアトラクション以外に、徳島県の東新町商店街や岐阜市の柳ヶ瀬商店街では2012年から空き店舗を利用したお化け屋敷をスタート。東映(株)は今夏、「東映おばけまつり」と題して、大阪・アメリカ村内のビルや太秦映画村、通天閣などの関西6カ所でお化け屋敷を展開した。
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住宅街に突如現れるお化け屋敷。

隣は系列店の自然食品店「スーパースーパー自然や」。ここでオバケンのチケットを購入する。
チケット購入後、ドリンクを飲みながら説明を受ける。よく見るとドクロ型の氷が!
同社が運営する“変な商店会”。「お化け屋敷オバケン」のほか、自然派食品店「自然や」で構成される。
同社が発行する通貨「変DOLLAR」。akiccio(アキッチョ)をはじめとする系列店で使うことができる。
東京・杉並区方南町の商店街の一角にある「方南町お化け屋敷オバケン」は、商店街のマンションの一室にある一風変わったお化け屋敷だ。オープンは2012年8月。

運営するのは方南町に事務所を構え、CMやPVなどの映像制作や飲食店「akiccio(アキッチョ)」などの運営を手掛ける(有)i.h.s。同社スタッフの日比 健さん(34歳)が「オバケン」の企画から内装までの全てをプロデュースしている。

きっかけは2012年2月頃。映像制作を手がける同社が、消費者との交わりを通して、エンドユーザーにどうしたら喜んでもらえるかを探る「研究所」を作ろうと考えた事から。社長の斉藤優さん(36歳)と社員で企画を持ち寄り、自然派食品店「自然や」、そして「方南町お化け屋敷オバケン」で構成される“変な商店会”をオープンした。

「都内に住んでいたら、休日の過ごし方って、渋谷や新宿などに出掛けてショッピングや食事をする、っていうのがふつうですよね。でも、おもしろいものがあれば方南町に行こう!となると思ったんです。そこで、おもしろくて他には無い物をつくろうと考えました。うちの会社は、自分たちがおもしろいと思わなければ人を面白がらせる事はできないというポリシーがあるんです。何をやるにしても結果的に街が盛り上がればいいなと」(オバケン プロデューサー/日比健さん)。

オバケンには、2階建てマンションの1~2階を利用。以前は1階がトランクルーム、2階(1DK)が住居だった場所を改装。内装や音響は日比さん自ら手がけた。プログラムに応じて内装も変えているという。

プログラムは、シーズン1「忘れられた家」が2013年2月に終了。7月からシーズン2「赤いハイヒールの女」が開催されている。内容は、交通事故が勃発する某所で不慮の死を遂げた女性が大切にしていた赤いハイヒールを、参加者が探して祭壇に供えるというもの。また、低年齢児向けのコースも用意されており、こちらは参加者が映像のオバケに会って話し合うという、教育がミックスされた内容になっている。
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シーズン2「赤いハイヒールの女」を開催中。

イントロとなるショートムービーの鑑賞からスタート。リアルな映像に恐怖が高まる。
真っ暗な部屋を手招きに従って進む。
祭壇にハイヒールを供える。
実際に「赤いハイヒールの女」を体験してみた。まず「オバケン」入口でチケットを購入し、隣の「自然や」で無料ジュースを飲みながら、お化け屋敷ルートなどの説明を聞く。そして、いざオバケン内へ!まずは序章となる映像を見てから、真っ暗な部屋を赤いハイヒール探しへと進む。騒音を出さないようヘッドホンをつける仕組みだが、外部の音がシャットアウトされ、耳元で足音やうめき声が流れるSEが恐怖心をより一層煽る。また、1階から2階へと階段を上がり、限られたスペース内を行き来して、また1階へと戻っていくのも、「さっきの場所をまた通るのか…」と足がすくむ。詳しい内容はお伝えできないが、新しい趣向がたくさん盛り込まれ、オリジナリティ溢れるプログラムになっていた。

8月は週3日、それ以外は土日のみの開店。料金は大人800円、高校生600円など。1組2名ずつの入場で1日最大17組まで。その半数をネット予約枠に充てている。事業の強みを活かして自主制作したミニホラー映画「シネマオバケン」もあり、それは一作品300円〜で鑑賞が可能だ。冬期も営業している。

客層は20代と30代が中心で男女比は5対5。友達同士やカップルで、ネットで知って来場するケースがほとんど。川崎や千葉などの遠方から訪れる人も多く、一方で通りすがりの地元住民から「これは何?」「入ってみたい」などと声を掛けられる事も多いという。

「お化け屋敷が増えていると聞きますが、今の時代はみんながおもしろいものを探しているんだなと改めて実感します。謎解きゲームが流行っているのも、ライブ感があって遊べるエンターテインメントみたいなものが必要とされているからでしょうね」(日比さん)

ショートムービーと連動したプログラム作りは映像制作を行う同社ならでは。今後は、お化け屋敷を会場にしたコンパやサプライズパーティー用の場所貸しなども企画しているという。また9月中に方南町にもう一カ所、新たにお化け屋敷オバケンPremiumをオープンさせる予定で、こちらは、全国でホラーアトラクションを手掛ける、特殊メイクアップアーティストのマイケルティー・ヤマグチさんとのコラボレーションで、また違った恐怖とおもしろさを発信するそうだ。
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空き店舗や物件を有効活用し、アイデア次第で開店費用が比較的低く押さえられるのがお化け屋敷のメリット。廃墟の暗闇や寂れた内装などがリアリティのある舞台装置となり、土地に根ざした都市伝説や仕掛けをシナリオに盛り込む事で差別化も計ることができる。なんと、7月に財政破綻したアメリカのデトロイト市では、住民流出で廃虚となった市街地をゾンビのテーマパークにする民間構想プロジェクト「Zワールドデトロイト」があったそうだ。

また、ここ数年、参加者に特定の任務が与えられるミッション型のお化け屋敷が主流になっているが、消費者としては、交流も買い物もゲームもすべてオンラインで済ませてしまえる時代だからこそ、緊張や恐怖、安堵などを伴うお化け屋敷体験を楽しみたい、という心理も少なからず関係していると言えそうだ。

取材・文 緒方麻希子(フリーライター)+ACROSS編集部
方南町お化け屋敷オバケン
東京都杉並区方南2-4-29
営業時間:14時00分~20時00分(最終受付19時45分)


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方南町お化け屋敷オバケンPremium
「マイケルティーTHEリアルお化け屋敷-婆医のハザード-クロニクルズ」
東京都中野区南台5-23-17ルミナス南台1階



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