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Dive to Wine Jingu-mae(ダイブ・トゥ・ワイン神宮前)
レポート
2013.10.31
この記事のカテゴリー |  飲食・フーディング | 

Dive to Wine Jingu-mae(ダイブ・トゥ・ワイン神宮前)

ワインで人と人がつながるコミュニティ・スペース

外苑西通りを青山から千駄ヶ谷方面に歩くこと数分。原宿団地北の交差点そばに、まるで雑貨店か輸入食材を扱うグロサリーショップのようなショップが現れる。店頭に置かれた箱に入ったワインと店内の中央にあるテーブル、ガラス壁の向こう側の壁一面のワインセラーから、ワインショップであることがわかるが、この“難しくない感じ”は新しいスタイルだ。 
ワインセラーはガラス張りになっており外からでも見えるつくり。
女性のイラストが印象的な「ガーリー・ガール」はアメリカ・ワシントン州の有名ワイナリー「シルバーレイク」の2代目が手がける女性向けワイン。
フランスの有名な醸造家クリスチャン・ショサール氏プロデュースによる「You are soシリーズ」。 デザイン、味、プライスのバランスが取れたワインを揃えている。
女子会やホームパーティなどの際のギフト需要も多い。
ワインバッグ各368円。

Dive To Wine(ダイブ・トゥ・ワイン)という店名のこのショップは2012年12月オープンとまだ新しいが、積極的なイベント開催とメディアとのコラボレーションで注目を集めているワインの情報発信スペースである。

店舗面積は約30平方メートルで、ガラス張りのワインセラーは外からでもワインが見える造りになっている。取り扱っているワインは約100種類で、いわゆるビンテージ・ワインは少なく、気軽に買える価格帯のものばかり。 平均単価は1本約3,000円で、高いものでも8,000円程度と、1万円を超えるワインはほとんど見当たらない。ボトルのデザインが美しいものや、エチケット(ラベル)が可愛いものが多く、ワイン専門店にありがちな堅苦しさや重厚感は一切感じられない。

「キャッチフレーズは、『ちょっと分かるともっと楽しい』。ワインを日常的に楽しんで頂くため、1万円のワインを1人に売るよりも、3,000円のワインを3人に買って頂く事を目指しています。女性が一人でフラッと入って女子会に持っていくワインを気軽に選べるような店が理想ですね。この3,000円というのは、ワインの個性が出てくる最低ラインの価格なんです」

そう語るのは、オーナーの瀧本久美さん。瀧本さんはマーケティングの仕事に携わっていたが、もともとワイン好きだったことから、ワインエキスパートの資格を取得。ワインで人を集める仕事が何かできないか、とリサーチを行うなかで、ある団体と出会う。

「同店の前身となっているのは、Dive To Wineという小規模な輸入業者のグループです。2010年頃から、一般の方々にワインをもっと楽しく飲んでもらおうというテーマでイベントを開催していました。しかし、酒類の流通では輸入と販売の免許が異なるので、輸入業者がイベントを開催しても、販売免許がなければその場で販売することはできないんです。そこで、イベントに参加された方が実際にワインを買える場所を作ろうと起業し、同店をオープンしました」(瀧本さん)

赤、白、スパークリングのおすすめの銘柄を1杯500円で試飲することができる。
ナチュラルウッドを基調とした店内。ワインショップにありがちな重厚感をできるだけなくし、気さくで入りやすいショップをめざしたそうだ。
左:ニュージーランド・グローブ社のエクストラバージンアボカドオイル
右:イタリア・デルフィーノ社の魚醤
イタリアを中心とした輸入食材を販売。おしゃれなグローサリーのような雰囲気。
ポップな柄のワインオープナーは瀧本さんがイタリアで見つけてきたもの。日本では同店のみの取り扱い。各3,150円。
これまで、フリーマガジン『メトロミニッツ』と共同で、お台場のbills(ビルズ)やキハチ青山本店、渋谷ヒカリエのTABLE7(テーブルセブン)などを会場にイベントを開催。最大で参加者約1,200人という大規模なものも開催したそうだ。さらに店内でも毎月2~3回、ワインに関連したイベントを開催。去る9月には、「ニュージーランドの牡蠣とワインを楽しむ」というイベントが開催された。

参加者の約7~8割が女性。メインの客層も30代~40代前半の女性で、「ワインを飲むのは好きだが、専門的な知識はない」という人たちだという。飲食店でワインを飲むことはあっても、買うまでに至らない人が多いのが現状。そこでイベントを通して、ワインを買って楽しむことを知ってもらおうというわけだ。

さらにテイスティングも行っており、おすすめの銘柄の赤/白/スパークリングワインを1杯300円で販売している。ソムリエやワインエキスパートの資格を持つスタッフが常駐し、アドバイスもしてくれる。店内中央のテーブルで、試飲がてら気軽に飲めるのは魅力的。ショップには「初心者にも優しいワイン専門店」というよりも、「気軽に楽しめるカテゴリーのワインを集めた新しい編集感覚」に同店の独自性があるといえるだろう。

ワインをとりまく環境は、ここ3~4年で大きく変化している。瀧本さんによると、物流システムの整備とワインの醸造技術の向上から、ワインのコストパフォーマンスはこの数年で格段に上がっているのだという。ニュージーランドやチリ、スペインといった新興ワイン国もマーケットに参入したことで、安価でも十分に美味しいワインが楽しめるようになってきた。また、ワイナリーが直接セールスを行うケースも増えているため、小規模ワイナリーのワインも流通するようになったそうだ。

一方、ビオワインやオーガニックワインなど、ヘルシーな食文化の一部としてワインを楽しむ人たちも増えてきた。こうした多様化と競争の中で、これまでとは異なるファッショナブルなエチケット/ボトルのワインも登場しはじめている。同店は、こうした新しい感覚のワインマーケットに対応するショップだといえるだろう。

Dive To Wine(ダイブ・トゥ・ワイン)は作り手とインポーター、消費者どうしがつながるコミュニティ・スペースとしての活動を通して、これまでとは異なる新しいワインとの関係を提案していく。

【取材・文: 本橋康治(コントリビューティングエディター/フリーライター)+ACROSS編集部 】
今後のイベントスケジュール

11/22(金) ボジョレー・パーティ 

12/20(金) オープン1周年!One Year Party
12/25(水) クリスマス・ワイン・パーティ

Dive to Wine Jingu-mae
(ダイブトゥワイン神宮前)
〒154-0024
東京都渋谷区神宮前3-1-21
TEL:03-6319-1915
営業時間:11:00-21:00

火曜定休


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