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 [Milok](ミロック)
レポート
2014.01.10
この記事のカテゴリー |  ファッション | 

[Milok](ミロック)

神南にオープンしたメンズブランド [Milok]初の直営店。
犬、食、ヴィンテージ、靴にもこだわるセレクトショップ

2011年秋以降、渋谷区神南エリアは「NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)」「atelier Head Porter(アトリエヘッドポーター)」、メンズのヴィンテージショップ「Sullen Tokyo(サレントウキョウ)」、またLA発ブランド「ROLLAND BERRY(ローランドベリー)」の世界初旗艦店など、メンズブランドの直営店の集積エリアとなっている。

そんななか、2013年8月に、メンズブランド [Milok](ミロック)が初の直営店をオープンした。場所はファイヤー通りから一本路地を入った、北谷稲荷神社近くの閑静な場所だ。
看板娘のりぼん(イングリッシュブルドッグ)。ブランドスタート時から一緒に過ごすパートナーだ。
渋谷とは思えないほどゆったりとした時間が流れる。
紳士靴が充実しているのも特徴。
シューズデザイナー手嶋 慎 氏の手掛けるMAKERS(メーカーズ)は都内では同店のみの取り扱い。
お客さんにゆっくりとした時間を過ごしてもらうため、ハーブティーや果物をサービスする事も。
オーナー兼デザイナーは島田勝典さん(36歳)。島田さんは服飾専門学校を卒業後、編集プロダクション兼アパレル会社「HUSTLE(ハッスル)」で5年間勤務し、販売や企画、PRなどの幅広い業務を経験した。退職後の2005年春夏シーズンから、トラッドを崩したリアルクロージングをコンセプトにした[Milok]をスタート。セレクトショップ「STUDIOS(ステュディオス)」などへの卸を主体に展開してきた。

転機は2011年。学生時代から収集していた1860〜1980年代のヴィンテージパーツをリメイクしたアクセサリーブランド「SIMADANTIQUES(シマダアンティークス)」をスタート。オーダーメイドにも対応するなかで、売場を持たない島田さんは、「PASS THE BATON(パスザバトン)」「STUDIOS(ステュディオス)」などでポップアップストアを展開した。

「約7年ぶりに接客販売をしたことが楽しくて、小さくてもいいから店を持ちたいと思いました。年2回の展示会ベースでものづくりをしていたんですが、自分の伝えたいことが、バイヤーや販売員を通してどれだけお客さんに伝わっているかを考えると、やはり限界があるなと。それなら自分の言葉で伝えるのが一番だと思いました」(島田さん)

ブランド設立10周年に当たる2014年にショップを構えようと、2012年夏から物件探しを開始。当初は自宅から近く、代官山や中目黒を探したそうだ。同エリアは物件数が極端に少なく、理想の古い物件が見当たらず、渋谷・表参道にエリアを変更したところ、出店物件に出合ったという。「犬と共に歩む生活」をコンセプトにしたショップにしたかったため、緑に恵まれていて、店舗の三面がガラス張りで光が射し込むことが決め手になったそうだ。
 
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デザイナーでオーナーの島田勝典さん。愛犬のりぼんと一緒に。
島田さんのお兄さんによる手作り焼き菓子(Petit Riche/南浦和)も販売。メレンゲは入荷するとすぐに売り切れる人気商品。
「Milok have on vintage dress shoes !」と題し、1940〜80年代のユーズド・デッドストックシューズを展示・販売するイベントを定期的に開催している。
同店では、「靴オタ」ではなく、ファッションとしてヴィンテージシューズを取り入れるスタイルを提案している。
SHIMADANTIQUSは、島田さんが約10年かけてコレクションした1860年代〜1950年代のパーツを使ったアクセサリーライン。リメイクした現物はもちろん、気に入ったパーツを選んでオーダーも出来る。
芸術性の高いカフスを、リングやブレスレット、ピンなどにリメイク。
3 MILE WALKERS(スリーマイルウォーカーズ)はSuper me inc.アートディレクター山口アツシ氏と島田さんによる犬グッズブランド。リード&首輪、ラグマット、Tシャツなど、上質でシンプルな犬グッズを展開している。
テーマは、犬、ヴィンテージ&アンティーク、食、そして服の4つ。看板娘でブランド設立と共に歩んできた愛犬のりぼん(イングリッシュブルドッグ・メス・9歳)が迎えてくれるのも、個人オーナーならでは実現できることだ。お茶やコーヒー、フルーツをサービスで出したり、また、島田さんのお兄さんが営む南浦和のパン屋「Petit Riche(プティリッシュ)」のラスクなどの焼き菓子も扱っている。あまりの居心地の良さに一時間ぐらいお客様と島田さん、スタッフが話し込むこともあるというから驚きだ。

「ゆっくり接客をしたかったので、どのエリアでもメイン通りではない、奥まった場所がよかったんです」(島田さん)

オリジナル[Milok]の洋服を中心に、紳士靴を豊富に揃えている。というのも、島田さんは靴の専門学校に進学を考えたほどの靴好きで、同店もセレクトショップと靴屋の間をイメージしているという。「トリッカーズ」の別注モデルや、都内で唯一同店が扱う「MAKERS(メイカーズ)」のほか、2013年11〜12月末まではヴィンテージシューズの受注会を行った。これは、ヴィンテージシューズ専門店「SUPER8SHOES(スーパーエイトシューズ)」の堀口崇さんと、ヴィンテージシューズに詳しいファッションジャーナリスト・増田海治郎さんとのコラボレーションによる企画だ。

また、ヴィンテージアクセサリー「SIMADANTIQUES」では、リメイクの1点ものや、好きなパーツを選んでオーダーメイドでジュエリーを注文することも可能。さらに、テーマの1つである犬については、2013春夏よりドッグブランド「3 MILE WALKERS(スリーマイルウォーカーズ)」を立ち上げており、首輪やリードなどが揃う。今後の展開は御飯台、クッション、散歩コート&散歩バックを予定しているという。

「今はネットで何でも購入できる時代ですし、駅ビルには多すぎるほどのセレクトショップがあります。それでもなぜお店を持つかというと、ここでしか扱っていないものやおもてなし、提案を体験していただきたいから。ライブ感があるお店にしたいんです。靴もMAKERSは都内ならうちだけの扱いですし、アンティークのオーダーもこの店舗だけ。[Milok]の服も限定アイテムがたくさんあります。うちだけでしか感じられない、手に入れることができないものを揃えています」(島田さん)

店舗は白を基調に、温かみがある空間づくりをしたという。造形作家による什器や、明治時代のキャビネットなど、こだわりのものばかり。アメリカのオーク材で作られた靴ラックは、靴がしっかり見えるように棚板の角度がそれぞれ異なるという配慮がされている。

客層はもともとのブランドファンが多く、20代後半〜30代が中心。プライベートでおしゃれを楽しみたい人や、「ニューコンサバ系」の男性がオンとオフで使えるものを探すなど、多種多様な目的で購入していくという。さらに、若い頃にアイビーファッションのブームを経験した60代など、予想以上に幅広い世代が来店しているのも特徴。男女比は5:5でカップルでの来店も多く、女性はアンティークアクセサリーを求めたり、メンズの靴も「値段は高くても構わないのでこのデザインのレディースが欲しい」と話したり、感度の高さが伝わってくるそうだ。
 
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都心部では、脱駅ビル化の流れから街を回遊してショッピングを楽しみたい、という消費者心理が高まっており、青春時代を渋谷で過ごしたアラサー世代が、再び神南エリアに戻って来ている様子が伺える。冒頭でもふれたように、00年代頭にはセレクトショップ集積地として知られ、その後テン年代後半は空き物件が目立った神南エリアにも、ここのところブランド古着店やメンズショップなどの出店が増え、再び盛り上がりを見せている。さらに、2013年末にはライフスタイルショップやカフェ、ベーカリーなども相次いでオープンし、業態も多様化。改変が進む今後の神南エリアに注目したい。

[取材・文/緒方麻希子(フリーライター/エディター)+『ACROSS』編集] 

[Milok](ミロック)

150-0041
東京都渋谷区神南1-3-11
TEL:03-6455-1440
営業時間:13:00-20:00
水曜・木曜 休み
HP:http://www.milokweb.com


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