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LITTLETOKYO(リトルトーキョー)
レポート
2015.12.03
この記事のカテゴリー |  ファッション | 

LITTLETOKYO(リトルトーキョー)

日本の伝統技術と若手ファッションブランドにフォーカスしたセレクトショップ

2015年8月29日に原宿にオープンしたLITTLETOKYO(リトルトーキョー)は、新進気鋭のドメスティックブランドを扱うセレクトショップ。若手ブランドが活躍するきっかけとなることを目指し、日本の伝統技術とファッション・モードの融合をテーマにしている。 

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ショップのロゴ入りスケボー。什器にはオリジナルの畳を使用しており、なんと畳縁はブラックレザー!
運営するのは、服飾専門学校エスモードの同級生だった三浦英晃さん(29歳)と鈴木慎一朗さん(29歳)。三浦さんは某アパレルメーカーでメンズのVMDを経験。鈴木さんはエスモードパリ校卒業後にパリの某メゾンでパタンナーやアシスタントデザイナーを務め、帰国後はアパレルOEM生産会社に勤務した。別々の道を進んできた2人は2014年夏の同窓会で久々に再会し、意気投合したという。

「僕らが学生だった2004~2006年頃は、ディオールオムなどのハイブランドがブームで、新作発売日には行列ができることも多かった。それが今ではファストファッションの新作に行列ができていて『何か違うんじゃないか』という感覚があったんです。ファッションの聖地だった原宿や渋谷、青山が今ではすっかり観光地化してしまっていて、このままでは東京のファッションが衰退してしまうという危機感を感じ、東京のファッションを世界に広めようと店をオープンしました」(鈴木慎一さん)。
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2015-16年秋冬コレクションでデビューしたAzuma(アズマ)は、UNDERCOVER(アンダーカバー)やJULIUS(ユリウス)でキャリアを積んだ東研伍さんが手掛けるブランド。コンセプトは「感情のみが現実だ」
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2010年デビューのKATSUYUKIKODAMA(カツユキコダマ)。上質なレザーを使いディテールにこだわった存在感のあるバッグを展開。
2004年前後といえば、device.TOKYO(ディバイストウキョウ)(2003年オープン・現在閉店)や、FACTORY(ファクトリー)(2003年オープン・現在閉店)、CANNABIS(カンナビス)(2001年オープン)など、国内外の気鋭のブランドを扱う個性派セレクトショップが人気を集めていた時代。三浦さんと鈴木さんもそういったショップにおおいに影響を受けており、自分たちの店をオープンするにあたり、まだ世にあまり知られていないブランドを扱う事をコンセプトに掲げたという。
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オープニングレセプションでは、日本酒をショップロゴ入りの升で振る舞った。
商品はすべてメンズで、ドメスティックブランドと日本をベースに活動する外国人デザイナーのブランドに特化。20代後半~30代前半の若手デザイナーによるブランドが中心で、ファーストシーズン、セカンドシーズンのものも少なくない。現在、取り扱いは11ブランドで、UNDER COVER(アンダーカバー)等でパタンナーを経験した東研伍さんが手掛けるAzuma.(アズマ)、某デザイナーズブランドでキャリアを積んだ渡部陽介さんによるrewords/rewordsdesign(リワーズ/リワーズデザイン)、バッグ等の革小物を展開するKATSUYUKIKODAMA(カツユキコダマ)など。無難なアイテムは避け、ブランドを象徴するアイテムを中心にラインナップしていることからも、ファッションシーンを面白くしたいという意気込みが窺える。

「身近にブランドをやっている人たちがたくさんいますし、出店にあたって出会ったデザイナーも多い。思いを共有できるデザイナーのアイテムを売る場を作って、日本の若手デザイナーが注目されるきっかけになれば」(三浦さん)。
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日本の伝統技術を使い、レザーを使ったアイテムを発表しているブランドT.A.S(ティーエーエス)。上はレザーのリクライニングチェア、下はなんとクリアファイル(!)
また、洋服以外にも日本の伝統的な技術を使ったアイテムにクローズアップしており、ブラックレザーを用いた洋服や雑貨、家具等を展開するT.A.S(ティーエーエス)からは、木工家具職人とコラボレーションした革の椅子をセレクト・販売している。また、店内のラックとフィッティングルームの床には、オリジナルの黒い畳が用いられており、これもオーダーが可能。レセプションパーティーでは菊水酒造とコラボレーションした樽酒をオリジナルロゴ入りの枡に注いで振る舞い、日本酒の魅力を若者に伝えた。

「伝統工芸品をそのまま売るのではなく、日本の技術をモードやファッションの観点で解釈したものをセレクトしています。伝統の技術を衰退させないためにも、発信し続けることに意味があると思います」(三浦さん)。
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オーナーの鈴木慎一朗さん(左)と三浦英晃さん(右)。
商品を全て見てもらえ、デザイナーの意図を伝えられるように9坪のコンパクトな物件をチョイス。木の格子戸から入る白を基調にした店内は、和とモードがテーマ。オリジナルのステンレスラックや黒く塗られた漆喰の壁など、シンプルな中にもこだわりが感じられる。
 
予想以上に外国人のお客様が多く、来店客の実に6割をアメリカ、フランスを中心とした欧米人が占めるという。海外からのお客様はブランドネームに左右されず、純粋にデザインや商品の良し悪しで選ぶ傾向が強いという。
 
「日本の方にも積極的に若い個性的なブランドにもチャレンジしてもらい、自分のスタイルを作れる方をプロデュースしたいですね。僕らと同じアラサー世代で、10年ぐらい前はファッションに情熱を燃やしていたけれど今はファッションをあまり楽しめていない人たちに、もう一度モード系のファッションを楽しんでもらいたいです」(鈴木さん)。
現在アラウンド30歳の“ウチら世代”(80〜84年生まれ)は、20代前半でモードMIXファッションのブームを経験。2004年当時、デザイナーズブランドのアイテムと80s風の古着を自由に組み合わせた“トウキョウ・モード系”の若者たちが街に台頭したのは記憶に新しい。その後2006〜2008年のプチバブル期には、セレブカジュアルブームを背景に高額のプレミアムジーンズエディターズバッグが流行するなど、若い頃から上質なものに触れて来た世代である。

11月5日に実施した最新の定点観測では、matohu(マトフ)の長着を着用する20歳の男性や、ISSEY MIYAKE(イッセイミヤケ)のバッグを愛用する20歳の男性が登場するなど、トレンドに敏感な若者を中心にデザイナーズブランド回帰のムードが高まっている。さらに、2020年の東京五輪開催の決定も後押しし、日本の魅力や誇れるものが何かを見つめ直す時流も高まっている。仕掛け手側になった“ウチら世代”が日本のクリエイションを発信する同店は、そういった消費者のマインドにマッチしたショップと言えそうだ。
 

取材・文 緒方麻希子(フリーライター・エディター)+ACROSS編集部


LITTLETOKYO(リトルトーキョー)

〒150-0001
東京都渋谷区神宮前5-12-14
Tel : 03-6427-1907
営業時間:12:00 - 20:00


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