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PEEACE(ピース)
レポート
2016.07.15
この記事のカテゴリー |  ファッション | 

PEEACE(ピース)

世代交代が進み、再び人気の渋谷・神南。
「ウチら世代」のネットワークを活かしたセレクトショップ

渋谷と原宿の間に位置するファイヤー通り。1FにBirthdeath(バースデス)が入居するビルの3Fに、セレクトショップPEEACE(ピース)がある。

オーナーの鈴木恵太さん(33)は大学卒業後、グラフィックデザイナーとしてデザイン事務所に勤務しながら、2010年にレッグウェアブランドのpoem by rabbit(ポエム・バイ・ラビット)をスタート。当時、ファッショナブルな柄やデザインのソックスがまだ少なかったこともあり、順調に卸先を拡大し人気ブランドに。現在は自身のブランドを展開しながらレッグウェアのOEM生産も行っている。

2014年からは、グラフィックアーティストのKousuke Shimizu(コウスケシミズ)さんとのコラボレーションによる新ラインAO(アオ)をスタート。全国のセレクトショップを中心に卸で展開している。
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グラフィックアーティストのKousuke Shimizuの作品が買えるのは同店だけ。
「コンセプトは“鈴木恵太の店”。普通は、こんな人をターゲットにこんなテイストのものを揃えて…と考えるんでしょうが、この店は真逆で、僕が好きなものだけを置くのがこだわりです。一般の人は着ないようなものだけど。好きな人にとっては宝の山、みたいな店づくりをしたいと思います」(鈴木さん)。

店内は14坪。オープンした当初は白を貴重にした内装だったが、現在は、壁を黒に塗り、高級感を出したという。
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オーナーの鈴木恵太さん。取材当日は友人でもあるというミキリハッシンのオリジナルTシャツを着用。
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上:MAN(マン)の赤ん坊スウェット。
下:同じくMANのポーチと財布。財布にはお札が縫い付けられている。
取り扱いブランドは、poem by rabbit(ポエム・バイ・ラビット)とAO(アオ)に加え、bodysong.(ボディソング)、proef(プロエフ)、刺繍作家nekomotion(ネコモーション)、ニットクリエイター蓮沼千紘さんによるan/eddy(アンエディ)、桐山阿弓さん、近藤さくらさん、フキンの3人が手がける「MAN(マン)」など、すべて知り合いのデザイナーが手がける国内ブランドだ。

鈴木さんは高校時代から「原宿のストリートファッション」に憧れ、2001年、大学進学とともに上京すると、自身も個性的なファッションで『TUNE』などのストリートスナップに登場する常連に。当時知り合った仲間には、スタイリストの髙山エリさん、ミキリハッシンの山口壮大さんをはじめ、ファッション業界で活躍する同世代のデザイナーやショップオーナー、スタイリストなどが多く、現在もつながりが強いのだそうだ。
確かに定点観測を振り返ってみても、00年以降、“ウチら世代”(80〜84年生まれ)の台頭とともにメンズファッションはそれまで主流だった裏原系から奇抜でルーズなレイヤードスタイルへと大きく変化。同時に『CANNABIS』を筆頭にアーティスティックなデザイナーズブランドを扱うセレクトショップや、個性的で奇抜な80sテイストのアイテムを扱う古着屋が原宿界隈に急増した時期である。

「原宿はなじみ深い場所ですが、正直、行き尽くした感があって…出店候補地に入れませんでしたね。原宿は古着のイメージが強いし、かといって渋谷はギャルのイメージが強過ぎる。中間地点の神南は穴場感があって、でもイベントを打てば集客しやすい、ちょうどいい場所だと思い、ここに決めました」(鈴木さん)。
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上:刺繍作家nekomotion(ネコモーション)のアニマルキャップ。
下:鈴木さんが手がけるpoem by rabbit(ポエム・バイ・ラビット)のソックス。
パーカー2万円、コーチジャケット4万8,000円、パンツ3万7,800円と、比較的高価格な商品が多く、アパレル/デザイン業界で働く30代の男女が多く来店するそうだ。ターゲットは特に決めていないが、ある程度ブランドの予備知識があるファッション好きに来てほしい、と鈴木さんは語る。

「たぶん、今の若い世代は洋服をSNSで見つけてそのままネットで買ったりするんだろうけど、自分はできるだけそうしたくないんです。ブランドやデザイナーの背景を知って、商品を実際に手に取って好きになってくれる、そんなお客さんと同調したくて。今後はポップアップショップやギャラリー貸しもやって、インディペンデントなブランドを発信していきたいですね」(鈴木さん)。
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2014年あたりから、ファイヤー通り沿いのビルの建て替えが進み、新築のテナントビルに大手のアパレルショップや飲食店が出店して、大幅に改編が進んだ。神南全体を見てみても、大手セレクトがリニューアルするなどし、一時期に比べて来街者が増えているような印象を受けるが、その一因となっているのが、Sullen tokyo(サレントウキョウ)やGrimoire Almadel(グリモワール アルマデル)、初流乃(ハルノ)など、若手オーナーによる小規模なショップの存在。いずれも鈴木さんと同じ“ウチら世代”のオーナーたちが手がけており、個性的な店づくりとSNSを駆使した情報発信で、全国からファンが訪れる人気店となっている店も少なくない。

「ストリートカルチャー」の時代だった90年代に“レジェンド感”を抱いている“ウチら世代”。テン年代後半になり、仕掛け手側になった彼らのスモールビジネスが、渋谷のまちの個性を彩っているといえそうだ。


PEEACE(ピース)

東京都渋谷区神南1-9-4 NCビル3F B号


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