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ARMS(アームズ)

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レポート
フード
2006.03.07
この記事のカテゴリー |  飲食・フーディング | 

飲食における新トレンド
「グルメバーガー」の専門店がオープン

大きな窓から光が差し込む明るい店内。
天気がいい日にはオープンテラスと
なる。
ほうれん草とベーコンが入ったポパイ
バーガー1,000円。同店では、バーガー
袋に入れて大胆にほおばる食べ方を
薦めている。
子供連れのお客さんが多いため、店内には
ゲームやおもちゃがたくさん。
古いミシン台を使ったテーブルや、海外の
学校で使われていた椅子など、雰囲気の
あるアンティーク家具が並ぶ。
『GINZA』06年2月号の「ジューシーでデリシャス!絶品のハンバーガー26」という特集にも見られるように、ここのところ、比較的高価で素材や調理法にこだわった、高級志向のハンバーガー「グルメバーガー」がちょっとしたブームになっている。代々木5丁目、代々木公園西門近くにある「ARMS(アームズ)」も、グルメバーガー専門店のひとつ。オープンしたのは05年8月16日である。

「素材や調理にこだわった『グルメバーガー』というジャンルを定着させたいです」と語るのはオーナーの岩田卓之さん(30)。

岩田さんは、地元名古屋にあるダイナーに5年間勤務。ひとつひとつの材料を焼いて重ねる、まるで図画工作のようなハンバーガー作りのおもしろさに魅力を感じ、本格的にハンバーガー作りを学ぶため上京。文京区本郷にある有名ハンバーガーショップ「FIRE HOUSE」に店長として4年間勤務した。そして今回、30歳を機に独立し、同店をオープンするに至った。

出店場所として、西麻布や目白などいくつかの候補地の中から代々木公園脇の今の場所を選んだ。周辺に店はほとんどない住宅街だが、代々木公園の緑に囲まれた開放感溢れるロケーションに惹かれ、即決したという。

「店を出すからには、自分が居心地がいい空間を作りたかったんです。ここはもともと事務所用の物件で飲食店舗は禁止だったんですが、1ヶ月通い詰めて大家さんを説得し、許可を頂きました。繁華街や商店街ではなく、わざわざ来てもらえる場所に出店したかったんです」(岩田さん)。

白を基調とした店内は13坪18席。内装はアメリカの片田舎にあるハンバーガーショップをイメージしており、木を多用した暖かみのある雰囲気になっている。海外の学校で使われていた机やミシン台など、家具はすべてアンティークで統一。窓やドアの金具にもすべて真鍮のものを使用するというこだわりようだ。天気のいい日には道路に面した大きなガラスの扉を開け放し、オープンテラスになる。

メニューはハンバーガーを中心に、ホットドックやタコスサンドなどで構成。肉を使わず野菜とチーズが主体のベジタリアンバーガーや、ほうれん草を使ったポパイバーガーなど、珍しいオリジナルメニューも豊富で、ハンバーガーだけで13種類あるという。「グルメバーガー」というだけあって、素材はすべて厳選されたものを使用。バンズは専属契約のパン屋と試行錯誤の上作った特注のもの、パテにはオージービーフの赤身と国産牛の脂を使用している。ふっくらと厚みのあるバンズで具材をはさんだハンバーガーはボリューム満点。ハンバーガーはすべてフライドポテト付きで、価格は850円〜。テイクアウトも行っている。

「ターゲットは特定していません。年齢、性別に関係なく誰にでも来て欲しいです」という岩田さんの言葉の通り、客層はかなり幅広い。平日は近隣の住民が中心で、代々木公園を散歩した帰りに来店する子ども連れや、ペット連れも多いという。また、大使館が多い場所柄もあって外国人も少なくないそうだ。休日は遠方からのお客さんが中心。道路を挟んだ向かい側に代々木公園の駐車場があるため、車で来店するケースも少なくないという。

これまでファストフードとしてのイメージが強かったハンバーガーだが、ここ数年のスローフード、健康志向などの影響から、グルメバーガーに注目が集まっている。03年にモスバーガーが数量限定のグルメバーガー「匠味」を発売。04年にはモスバーガーの「緑モス」やロッテリアのロッテリアプラスなど、ファストフードチェーンが相次いで高級・ヘルシー志向のアッパー業態をスタートした。その後05年にはニューオータニやグランドハイアットなど、都内のホテルのレストランが相次いで期間限定でグルメバーガーフェアを実施。さらに、昨年あたりからは、神宮前3丁目の「GORO'S DINER」(05年4月オープン)や駒沢の「AS CLASSICS DINER」(05年12月オープン)など個人オーナー系のグルメバーガー専門店が相次いでオープンしている。グルメバーガーは飲食における新しいジャンルとして、少しづつではあるが確実に定着しつつあるといえそうだ。

「おかげさまで、オープン以来売上げは好調です。将来的には2号店を展開したいですね。うちをきっかけに数年後には他のハンバーガーショップもこの周辺に集まって、この通りがバーガーストリートなんて呼ばれるようになったら嬉しいですね(笑)」(岩田さん)。


[取材・文/古屋荘太+『WEBアクロス』編集室]

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