GWが終わり、すっかり日常の風景を取り戻した東京のストリート。全地点で通行量がやや増加したこの時期。プレサーベイを重ねた結果、「アースカラー・パンツ、うちカーゴパンツ」を今春のマストレンドとして取りあげた。
思えば、昨年の今頃に「ズームアップアイテム」として取り上げたこのアイテム。当時は、どちらかというと紺や黒、白、グレーなど、色のバリエーションが広がったという印象だったが、その後、さらに秋冬を経て、今春夏はコットン100%だけでなく、ウールやポリエステル系との混紡やレーヨンなど、素材のバリエーションも拡大。さらに、ドローコードなどで裾を絞ったものや丈が調節できるもの(パラシュートパンツなど)、もともと七分丈や五分丈などのショート丈のもの、スカートなど、「カーゴ」をモチーフとしてさまざまなボトムスが登場している。
となると着こなす層も拡大。もともとはカジュアルの代名詞だった「カーゴパンツ」も、すっかりコンサバ系の子からアダルトな人(20代後半どころか30代や40代!)にも取り入れられる「トレンド」へと進化していることを確認した。ちなみに、先月取り上げた「ピンク色」のサテンのカーゴパンツなど、サテンやポリエステルなど、ギャル〜コンサバ層には柔らかい素材でカジュアルに成り過ぎないよう、フェミニン・ミックスに着こなす人が多かった。
また、「カーゴ」とは別のトレンドとして浮上しているのが生成り〜カーキ色でパッチポケットやワイドなシルエットによる「ワーク」テイスト。アーミー/サープラス系の古着も相変わらず人気で、襟ぐりの開いた黒トップスやシャツ羽織りなど、女の子らしいトップスをミックスする着こなしが目立った。
一方、コンサバ〜アダルト層のオンスタイルとして今春大人気なのが、ベージュ系パンツスーツ。緩やかな巻き髪にちょっと濃いめのリップ、という『Oggi』〜『domani』系スタイルも増加している点にも注目しておきたい。
■今後注目したいアイテムやスタイル:
□渋谷地点:タテ長のランニング、ちょっとだけルーズに結び全体はボザボサッとしたヘアスタイル、女性の七分丈・五分丈・ショート丈パンツ、トングサンダル、アンクレット、華奢めのヒール靴、ハイウエスト+シャツ・イン(OL層のみ)、カーゴのロングスカート(30代〜40代ママ)など。
□原宿地点:マンボパンツ、キュロット風短パン、浴衣柄〜和テイストの柄シャツ、サーファー風柄シャツ、小ぶりのボストンバッグ、ちょこっと結びヘア、全身裏原ファッション(中高生の男子)、ロングスカート(子連れママ)、アノニマス系30代ファミリーなど。
□新宿地点:ギャル〜コンサバ層のモノトーンコーディネイト、白スカート、白ワンピース、ヘンリムネック、革のぺたんこサンダル、トングサンダル、ネオンカラーの靴、デニム素材のミニスカート(ティーンズ)、柄のワイシャツ(サラリーマン)、ポロシャツ+チノパン(おじさん)など。
定点観測
2003.05.10
#269 | 実施日 : 2003.05.10 | 最高気温 : 20.1 | 最低気温 : 11.8 | 天候 : 晴れのち曇り
269定点観測・解説
「カーゴ」をモチーフとしたデザインボトムスの台頭
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