ひとつめのズームアップアイテムは、これ。

先月取りあげた「キャップ」はもうひと段落。かわりにニットキャップが再び増えているが、アタマの形にぴったりフィットしたコンパクトなデザインのものよりも、ちょっと後頭部に弛みがあったり、切り返しのデザインになっているなど、アタマまわりがルーズなシルエットが目立っている。

なかでも注目したいのが、幅の広いハチマキ風のデザインのものや、インド綿の単なる布などをくるりと巻いて、後ろに垂らす「アタマ巻き」のスタイル。布の場合はなぜかダークなタイダイ系のデザインのものが多い。

というと、なんとなく中央線系／ヒッピー系／アジアンな汚い着こなしをイメージしてしまいそうだが、今春夏はそれらとはちょっと異なり、このところじわじわと増えつつある柄もののシャツにみられる70年代っぽいワイルドなスタイリングのワンポイントとして、または、布をくしゅくしゅとまとめて結び肩や背中に垂らすレイヤードスタイルの上級者編として、トーキョーのストリート・オリエンテッドな着こなしを形成していた。