さて、もうひとつのズームアップアイテムは、古着や無印、ギャップなど、「安くてカジュアルな服を、上手にコﾑディネイトしているオシャレな子ども」に注目してみることにした。

きっかけは、数カ月前の渋谷・神南のビームスに隣接する公園にいた1組のファミリーだった。ドレッドヘアにオシャレタトゥーが施されたB系のパパ（推定27歳）に、超ヒップハングのデニムのロングスカートを履くママ（推定27歳）、そして、ピンクのメンズ風タンクトップにリーバイスのデニムをヒップハングに履く3歳ぐらいの女の子という3人家族で、その一家の絶妙なおしゃれバランス感に、スタッフ一同感嘆。

その後、そういえば、親が『zipper』や『Boon』などを読んでいるのでは、と思われるような「若い夫婦」を見かける機会が増えたよね。加えて、『Boon』のキッズ版？とでもいうような、上手に古着ミックスをするオシャレで「小粋」なキッズを伴う「若い子連れ」も少なくないなあ。ということで、今回取り上げることにした。

調査結果としては、週末よりも平日の方がオシャレ親子の出没率が高く、思いっきり古着やノーブランドのアイテムを上手に着こなすファミリーは少なかった。それでも、インタビューをしてみると、お祝いなどで頂いた有名老舗ブランドや子ども服専門ブランドのものはさておき、自分たちでは、ギャップやプチバトゥー、無印、古着、通販などで上手に着飾り過ぎない＝ユルいおしゃれを実行する若いファミリーが予想以上に多かった。キーワードは「安い」「気にならない」「かわいい」。

またインタビューしてみたら、実はママは知る人ぞ知るバンドのボーカルだったり、実はモデル事務所に登録していたり等、「ユルいおしゃれの上級親子＝ギョーカイ系」という構図も明らかになった一方、今回ここに掲載できなかった親子がいたのがとても残念だ。