季節感・トレンド先取りカンカクはクリスマス商戦にも反映。昨日まではハロウィーンで賑わっていた店頭から一転。渋谷地点ではロフトとパルコの店頭にクリスマスのディスプレーが登場した。原宿地点では、ラフォーレ原宿の前にある大きな木の上に、なんとツリーハウスが設置され、中から今どきのオシャレな男の子が地上に向かって手を振るなど、パフォーマンス性のあるディスプレーが行き交う人の注目を集めていた。
そんななか、1日じっくりと街を観察して気づいたことは、渋谷の街にも原宿の街にもちょっと「女らしさ」が戻って来ているという点だ。その象徴ともいえるのがスカート。
思えば、昨年の今ごろはもたもたっとした足元がブレイク。裾をブーツインにして太めのカーゴなどを足首にもたつかせるメンズライクなスタイルが若者を中心に人気だったのは記憶に新しい。ミドル〜ロング丈のブーツ自体は今シーズンも健在だが、毎秋冬街に台頭するヒザ丈スカート+黒ブーツのオーエルさんの他に、今秋冬は、ミニ丈のスカートにハーフ丈以上ロング丈未満の長さのブーツを合わせる若者が増えているので、今回注目することにした。
スカートを履く女性が目立つようになった。とはいえ、実際にカウントしてみると、女性スカート着用率は3地点平均約30.7%と微増に止まっていたが、地点別にみると、今年は20%台後半を推移していた原宿地点で31.8%を記録。つまり、昨年まではパンツをもたつかせて履いていた、と思われる若者たちが今年はスカートを履いているというわけだ。
カウント定義は、当初「ブーツ、うち+スカート」とも迷ったが、前述したようなオーエルさんが余りにも多く、その大半が5センチ以上のヒール有りのブーツを履いていることから、「ブーツ、うちローヒール・ブーツ」ということにした。
今年のブーツの特徴は、色や素材などではなくブーツ全体のデザインにある。ウエスタンブーツやエンジニア、モカシン風の足首が絞り過ぎていない長靴のようなシルエットのもの(ガムシュー風)や、アッパーに厚みのない足袋のようなぺたんこのシルエットがカッコいい。また、ヒールに着目すると、まったくないペタンコのものからちょこっとだけのものなど、せいぜい3センチ程度までが違和感がなく、「ローヒール」の定義とした。
同じ「女らしさ」でも、昨年はメンズライクな服にトンガリ靴やヒールなどでフェミニンさを演出していたが、今秋冬は、スカートやアクセサリー、バッグ、ヘアスタイル、そしてデザイントップスなどでフェミニンな雰囲気を演出。靴は逆ベクトルにある、ジェンダーレスなアイテムとしての役割が強いようだ。
定点観測
2003.11.1
#275 | 実施日 : 2003.11.1 | 最高気温 : 20.2 | 最低気温 : 13.4 | 天候 : 曇り一時雨
275定点観測・解説
■2003年11月1日(土)実施:女性ブーツうち、ローヒール・ブーツ
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