定点観測
2004.06.05

#282 | 実施日 : 2004.06.05 | 最高気温 : 27.7 | 最低気温 : 18.7 | 天候 : 快晴

282定点観測・解説


■2004年6月5日(土)実施:女性柄アイテムうち、柄トップス

<考察>

梅雨直前の爽やかな晴天となった今回の定点観測。フィーチャーしたのは「柄アイテム」だ。

「アイテム」とした理由は、トップスやボトムスに限らず、バッグや帽子、靴・スニーカー、ソックス、ストールなど、「柄もの(無地ではないもの)」がいろんなアイテムへと広がっているからである。

なかでももっとも今年らしい柄アイテムはトップス。4月に「ズームアップアイテム」として取り上げたシフォン系の柄トップスが実に幅広い層に浸透しており、全体的には色はベージュピンクやペールトーンで、柔らかい線で描かれた小花柄がフェミニンな印象のものが目立った。

トライブ別にみると、『mini』や『PS』『Zipper』などを好んで読むストリート系×モード系の子たちの間では、原宿エリアを中心にモノトーンのボーダー柄トップスやレトロ柄のワンピースが急浮上。柄もののタンクトップの上に無地の古着風ガーゼやシフォン素材のシャツを羽織ったり、襟ぐりが大きく開いた柄もののブラウスの上に無地のものを重ねるなど、柄を全面に見せるのではなく絶妙なレイヤード・スタイルとなっているのが特徴だ。

また、原宿を拠点に拡大化しつつある「トーキョー・モード系」の男の子に人気なのは、リュックやソックス、スニーカーといった小物の柄使い。多色使いのハデさではなく、地の色を生かしたデザイン画があしらわれているものが目立った。

一方、モードがちょっと入った(けっしてコンサバではない)20代後半〜30代のアダルトな層には、60年代風モダンなデザインのもの、または70年代風のキッチュでサイケなプッチ風の柄、豹柄などのスカートやパンツ、帽子などが原宿エリアを中心に急増。合わせるボトムスや靴などにより、ドレスダウンする層と、ドレスアップする層に二分されるようだ。

後者の担い手は団塊ジュニアよりも少し上の30〜40代マダムたち。実はこのバブルを知る最後の世代の女性たちが、今年のストリートファッションの「ウラの主役」なのである。

ちなみに、そんな30代マダムがよく読む雑誌は、『Oggi』や『La Vie de 30ans』、『VERY』、リニューアル後の『Haper's BAZZAR』のよう。

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