もう1つのズームアップアイテムがこれ。ワーク系の太パンツやメンズのスーツやセットアップのような「仕立てのよいパンツ」が増えているので取り上げることにしました。

メンズライクのパンツを全身メンズの雰囲気で履くのではなく、トップスに女性っぽいアイテムを合わせたり、アクセサリーを多用したり、+パンプスなどで、「+女らしさ」でテイストミックスにするのがポイント。80年代後半に流行った「マニッシュスタイル」のリバイバル＆現代風アレンジ、といったところだろうか。当時は「トップス＆ボトムスがマニッシュ+小物が女性的」だったが、04年はトップスも小物も女性的で、ボトムスだけがマニッシュ。時代を経て、より女性らしさを強調するようになっているのがわかる。

具体的には、紺やグレーのウール素材でピンストライプが入っているものや、茶系のツィード素材のもの、細かいグレンチェック等、ウール素材や厚地のコットン素材など、生地がトラディッショナルで、シルエットが太め、フラップ付きポケットやボタン使いなどがミリタリールーツのデザインになっているなど、さまざまなディテールでマニッシュ感が表現されていたようだ。

着用するのはお姉系ギャル〜モードコンサバな層が多かった。+キャスケットやベルベットのジャケットなど、全体的にクラシカルなイメージでまとめる人が目立った。

ちなみに、ストリート系には裾がテーパードになっていたり、サリエル風なモードなデザインパンツとアレンジが加わっていたようだ。