昨春あんなに目立っていたサリエル・パンツやデザイントップス、過度なレイヤードスタイルをしていた「トーキョー・モード系」の男の子のファッションが変わった!?なかでもすっかりスリムになったパンツをズームアップアイテムとして取り上げることにした。
キーワードはロンドンのストリートやNYパンクスタイルといったところだろうか。くるぶしが見えるほど短かめのスリムパンツにタイトフィットのライダースやレザーブルゾン。裾がやや長めで足首でくしゅっとなっているスリムパンツには黒ジャケット。ともに、ロン毛+サングラスに、リングやネックレス、ブレスレットなどのアクセサリーなど、まるでミュージシャンかスタイリストかといった雰囲気に、トータルでコーディネートする子も少なくなかった。
少し振り返ると、ここ数年の男の子のボトムスは、カーゴパンツに代表されるような太めのシルエットでブーツに弛ませながらインしたり、下げ履きで腰周りや股下がルーズだったり、ハーフ丈のパンツにスパッツを重ねたりなど、イージーなものが多かった。
その後、ひとつの流れとしては、ディオールオムに代表されるようなヨーロッパのメゾンから、パンツもトップスもピタピタのスリムで「キレイめなシルエット」が次々に発表され、徐々に東京のストリートにも浸透。04年12月に取り上げた黒ジャケットのように、身体にフィットする細身のテーラードジャケットをブルーデニムに合わせた「上品なスタイル」があっという間に東京のストリートのトレンドになったのは記憶に新しい。
同時に、日本のドメ・ブラ、ストリート系のブランドも、昨春から一斉にパンツがスリムめにシフト。それらが徐々に浸透してきたともいえるだろう。
もうひとつの「ウラの流れ」としては、『MEN'S NONNO』や『FUGE』『BOON』などの日本のファッション誌に掲載されているパリやロンドン、NYなどの外人のストリートスナップや、ファッション好きの男の子たちの憧れの存在となった日本人のスタイリストやドメ・ブラのショップのオーナーやデザイナーたちの存在があげられる。
ショップスタッフ以外は古着中心の海外の若者たちのファッション。1点1点のアイテムが古く色褪せて「キタナめ」ながらも、サイズ選びが上手く「キレイめなシルエット」をモノにしており、「GAIJIN」ならではのスタイルの良さも手伝って、モデルのようなオシャレ感(=「デルカジ」がある。また、人気のスタイリストが着ている普段着も同様。一見シンプルなようで、さり気ないところに深いこだわりがある、という「ファッショニスタ=ギョーカイ・スタイル」として支持されているともいえるだろう。
定点観測
2005.01.22
#289 | 実施日 : 2005.01.22 | 最高気温 : 9.7 | 最低気温 : 3.5 | 天候 : 晴れ
289定点観測Zoom-1・解説
■2005年1月22日(土)実施:
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