ぐっと秋らしく朝晩冷え込むようになった今秋、いちばんさいしょに取り入れるアイテムといえば、先月ズームアップアイテムで取り上げたブーツである。
先月のズームアップアイテムの解説にも書いたが、今夏ほどキャミソールにブーツというコーディネートが違和感なく支持されたことは過去においてもなかっただろう。それが、9月末になりさらに着用者が急増したことから、今回のマスのトレンド、カウントアイテムとすることにした。
ここで少し女の子の足元のトレンドを振り返ると、スカートにカーゴパンツやスパッツをレイヤードした「スカパン」が支持された01〜02年は、秋冬も「女靴」が主流でしたが、03年以降は、毎秋冬取り上げているアイテムのブーツ。今秋冬のトライブ別の傾向を以下のようにまとめてみた。
・数的に全地点でもっとも多かったのは、「コンサバ系」の黒いロングブーツだ。足にほどよくフィットした美脚デザインで、5センチ程度のヒールがある、ノーマルなタイプ。+柄のふんわりスカートのコーディネートが新宿地点(とくにカウント地点である伊勢丹周辺)に多かった。
・原宿地点に多かったのが、「ストリート系」のユルい中途半端丈のブーツ。白やイエロー、ベージュ、茶のくしゅくしゅっと柔らかい素材(スエードだったり)が多く、フリンジ付きのモカシンっぽいものや型押しのウエスタンなど、古着屋で入手したであろう、くったりとしたユーズド感がポイントのよう。
・ マインド的にはストリートっぽくカジュアルでも、やや大人っぽいきちんと感を意識している「ストリート・モードMIX系」には、エンジニア系の長靴のようなブーツが人気。足首のくびれを隠してしまうストンとまっすぐなシルエットはユニセックスな印象で、薄手のスカートに合わせてもフェミニンになり過ぎないので、『In Red』や『GINZA』系の子に支持されていた。
・一方、「ギャル」の間ではヒールがやや高めのウエスタンブーツかトレンドカラー(といわれている)パープルやピンクのスエードのブーツが人気(そういえば、ギャルはスエードが大好き!)。もちろん、キラキラパーツやベロア系のリボンなど、ラブリーなデザインのものが目立った。
・そして、数的には少ないものの今年らしいブーツといえば、マインド的にはコンサバでも、『STYLE』や『MORE』ではなく『ELLE』や『SPUR』をよく読みます、と回答するような「コンサバ・モードMIX系」のデコラティブなロングブーツ。ビジューやデザインベルトが施されたり、光沢のあるレザーが用いられたりなど、まるで、雑誌やセレブに人気のバレンシアガのエディターズバッグのようなアイテムが、20代後半以降、30代のセレブカジュアル系に支持されており、本格的な冬の到来とともにますます増えると予測される。
定点観測
2005.10.01
#298 | 実施日 : 2005.10.01 | 最高気温 : 26.8 | 最低気温 : 18.4 | 天候 : 快晴
298定点観測・解説
■2005年10月1日(土)実施
全文を読む
同じカテゴリの記事