ひとつめのズームアップは、ここ2-3年ずっと雑誌を賑わせており、ひとつの名称として定着した感のある「エディターズバッグ」とした。日本では、『FIGARO japon』や『ELLE japon』、『GINZA』、『Vivi』といった日本のファッション誌で、欧米のコレクション会場などで欧米のモデルや編集者をはじめとするファッションセレブの日常着のスナップが多く掲載され、「エディターズスタイル」という名称が頻繁に登場するようになったことを背景に、ショーやレセプションではなく日常的なアイテムとして彼女たちに支持されていたことと、実は収納能力が高く機能性も優れていたことから、特に働く女性を中心に大ブレイクしたようだ。

とはいえ、「エディターズバッグ」の厳密な定義はなく、強いていうならば、ボストンバッグ（小型の持ち手が2本ついた長方形の柔らかな手提げバッグ）の代名詞といったところだろうか。そこで、『WEBアクロス』編集室では、基本的な形状はボストンバッグで、デザイン的な特徴として、外側にポケットやジップ、スタッズやフリンジ等の飾りが付いていて、実用的且つ存在感があるレザー素材（フェイクも可）、とした。

実際の街を観察すると、色も黒よりは、水色やグレー、クリームベージュなど、明るめで光沢のあるレザー素材のものがオシャレに見える。30代後半以上の女性のなかには、そのリーダー格であるバレンシアガやクロエ、マルベリー等が支持されていたが、その次に人気のブランドとしては、ボトキエやマークジェイコブス、ルエラ、ノット　ラショナルなど。ストリート系の若者には、JACK HENRY、アンド・エー、ユナイテッドアローズ、MILK FED.などのブランドが人気のようだ。