プレサーベイを実施して、最後の最後まで「チェックのアウター(トップス)」と迷った結果、着用率の多い「チェックのパンツ」を今回のズームアップアイテムとして取り上げることにした。
ある意味「超・定番アイテム」でもあるチェック柄だが、今回のトレンドは男の子から。実は、10月の原宿の地点では、男の子を中心にチェック柄のシャツやパンツが急増。その大半は、UK系のタータンチェックではなく、ブロックチェックなどのアメカジ系で、オーバーサイズであったりネル素材であったりと、どこかちょっとアウトドア的な雰囲気が入っているのが特徴で、春に取りあげた「シャツ羽織り」の秋冬版ともいえるような着こなしをする男の子も少なくない。
また、90年代末に「ギャル男」というトライブに属していた(?)と思われる男の子の「オトナ化」アイテムとしてもワイルドな演出に一役かっているようだ。
ちなみに、その着こなしは、90年の「渋カジ・後期 *1」後、91年10月に台頭した「渋カジ・ワイルダー *2」と似ている。
*1:「渋カジ」:「前期」と「後期」があり、前期は88年秋冬〜89年。「山の手ファッション」の流れを組んだ渋谷周辺の高校生や大学生を中心に急増したカジュアルファッションで、上品でさわやかなスタイリングであることを基本とし、ストライプシャツにインポートジーンズ、大型のヴィトンバッグ、モカシンが典型的アイテム。
「後期」は90年冬〜91年で、前期と比べ、さらにトラッド色が色濃くなったカジュアルファッション。紺色のブレザーは必須アイテムで、ラルフローレンのシャツにチェックのパンツ、またはリーバイスの501が典型的アイテム。
*2:「渋カジ・ワイルダー」:91年秋冬に台頭したカジュアルファッションで、ブーツカットのジーンズにウエスタンブーツ、シルバーやターコイズのアクセサリーを身に付け、ヘアスタイルもロングでまさにワイルドなスタイルがポイント。いわゆる「チーマースタイル」でもあり、本来の渋カジやキレカジとはかなり路線は異なるが、全国にボリューム化した。
<『アクロス』若者とファッション17年の記録・キーワード>より
定点観測
2002.11.09
#263 | 実施日 : 2002.11.09 | 最高気温 : 15.1 | 最低気温 : 6.3 | 天候 : 晴れ一時曇り
263定点観測 ZoomUp Item-2
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