JAPAN FASHION WEEK in TOKYO
2009 Spring/Summer Collection
sunaokuwahara(スナオクワハラ)
9月3日(水)18:00〜@恵比寿303
1995年春夏のデビュー以来、東京コレクションのベテランブランド、sunaokuwahara(スナオクワハラ)。円形に芝生が敷きつめられた真っ暗な会場に、虫の鳴き声が響き、夏の一夜に月明かりのような月光が差し込める中、黒いドレスをまとった妖精が静かに踊りだす。モデルたちは目をレースで覆い、厳かでミステリアスな雰囲気だ。
今回のテーマは、「One angel pussing by」(ワンエンジェル・パッシング・バイ)。ヨーロッパに古くからある、会話が途切れた瞬間などに「天使が通り過ぎた」という言い伝えからインスパイアされたという。見えない存在が通り過ぎた時に、ふわりと変わる空気感を表現した。
作品は、ボリュームたっぷりのマキシドレスと軽やかなミニ丈のワンピースをメインに据えた。胸元や裾にたっぷりとギャザーを寄せ、ふんわりとしたAラインシルエットが中心。全身を同系色で統一したワントーンコーディネートが目立った。
前半はベルベット素材のセットアップや、大ぶりのフラワープリントのドレス、マクラメ編みのニットワンピースが登場。現在のストリートのトレンドに近いリアルクローズを発表した。
中盤ではチロリアンテープや、ドットやフラワープリントなどアンティーク調のテキスタイルを組み合わせたレイヤードスタイルが登場。小さな女の子がお母さんの洋服をいたずらして重ね着しているような、ちょっぴり牧歌的な印象だ。
後半に向けてのブレイクでは再び黒いドレスを着た少女が登場。スポットライトを浴びながらバレエを踊り、フィナーレに向けて幻想的なムードを盛り上げる。
終盤では白や黒で透け感のあるシフォン素材を多用。羽に見立てた大量のチュールが背中から突き出していたり、スカートの裾部分は異なる素材が何層にも重ねられたイレギュラーヘムになっているなど、複雑なディテールを盛り込んだ。さらにフィナーレではベールをまとった漆黒のロングドレスが登場。全体を通して用いられた黒い編みタイツが所々破け、最後にベールが外されるなど、ゴシックやパンクのエッセンスが加味された、独特のファンタジーな世界が繰り広げられた。
取材・文/『ACROSS』編集部
レポート
2008.09.11
ファッション|FASHION
東京コレクションレポート_sunaokuwahara(スナオクワハラ)
白/黒のワントーンで見せるゴシックな世界
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