爽やかな秋晴れとなった第334回めの定点観測。10月4日(土)は、最高気温24.6度、最低気温16.9度と朝晩はかなり涼しくなったこともあり、街を行き交う人のファッションも一気に秋らしい装いへと変化していた。
新しい季節は足下から取り入れるというのが定着しているようで、先月(9月6日実施)取りあげたブーツの着用者が急増。9月末に銀座や表参道、恵比寿などのエリアも含み別途実施した調査では、女性の約32%が着用しているという結果となった。前回の定点観測の結果は約10%だったので、約3週間の間で約3倍に増加していることが明らかとなった。
ブーツのデザインは、年齢が若いほどショート丈で、20代後半以上はロングブーツが主流。今年らしいのはUGG(アグ)やミネトンカなどに代表されるファーやフリンジがあしらわれたシープスキンブーツの類で、<フォークロア>や<カントリー>といった今秋冬のトレンドが分かりやすい形で浸透していた。
さて、そんな今秋のオモテのトレンドを反映したファッション全体のトレンドはというと、相変わらずワンピースやチュニックなど、ふんわりAラインシルエットのフェミニンなスタイルが多いなか、20代を中心にシャツ+ショートパンツやスカートといったIラインのタテ長シルエットでクールなスタイルが浮上。徐々に移行しているようすが伺えた。
フェミニン系は<フォークロア>、クール系は80sの<ロック系>、大人っぽさを加味したエレガンス系は<ニュートラッド/ネオプレッピー>といったスタイルが支持されているが、すべてに共通するのが、春から人気が継続している小花柄やレトロな印象のジオメトリック柄、チェック柄、エスニック柄など無地ではなく、柄ものであること。しかも、20代の若者だけでなく、30代〜40代と幅広い層に<柄もの>が浸透しており、なかでもチェック柄が急増しているので、今月のカウントアイテムとして注目することにした。
●カウントアイテム(今もっとも流行っているアイテムやスタイル):
(1) 女性柄アイテム
(2) 女性チェック柄
●ズームアップアイテム(次に流行りそう、または今らしく記録に残しておきたいアイテムやスタイル):
(1)ハイウエスト・ボトムス
(2)ニューウェーブ・スニーカー
第334回目の定点観測
女性の3人に1人は「柄もの」を着用!
チェック柄は12.5%!
まず、各地点の女性の柄アイテムの着用率をみてみよう。
・渋谷:約27.9%(n=904人)
・原宿:約42.2%(n=1,945人)
・新宿:約39.3%(n=1,521人)
チェック柄アイテムの着用率は以下の通り。
・渋谷:約13.1%(n=904人)
・原宿:約13.7%(n=1,945人)
・新宿:約10.7%(n=1,521人)
女性柄アイテムの着用率がもっとも高かったのは原宿の42.2%。春に流行った小花柄はほとんど見られず、チェックとボーダーが2:1となった。数は少ないものの、ダルメシアン柄やアニマルのような迷彩のような柄も浮上していた。
アイテムでは、シャツワンピースやスカートが圧倒的に多く、次いでストール、タイツという小物類でコーディネートのポイントとして支持されていた。また、同じチェックやボーダーでも、赤と黒、青と黒など強い色でパンク・ロックな着こなしも目立った。
約28%と女性柄アイテムの着用率は3地点中もっとも少なかった渋谷は、タータンチェックやブロックチェックといったチェック柄が多く、プリーツスカートやストールなどでトラッド・プレッピーな着こなしが多かった。また、ペイズリーやジオメトリック柄も少なくなく、なかでも、30代〜40代の大人の女性のダイアン・ファン・フォンテンバーグ風のジオメトリック柄のカシュクールワンピースがマス化していることも確認された。
もっともいろんなファッショントライブが混在し、年齢も幅広い新宿地点。目立ったのは、ギャル系のアメカジ風のタータンチェックシャツ×デニムのショートパンツまたはミニスカート+UGGのブーツまたは茶色か白のウエスタンブーツで西海岸風サーフガールスタイルだった。一方、『mini』や『PS』を読むようなローティーンやストリート系には、ビッグチェックのシャツやシャツワンピース×パーカーまたはベストという<ストリートカジュアル>が台頭。タイツや帽子、バッグなど、小物でチェック柄を取り入れていた。
渋谷、原宿、新宿各地点の柄アイテムによるスタイル、チェック柄のスタイルなど詳細はそれぞれのページを参照ください。
チェック柄は12.5%!
まず、各地点の女性の柄アイテムの着用率をみてみよう。
・渋谷:約27.9%(n=904人)
・原宿:約42.2%(n=1,945人)
・新宿:約39.3%(n=1,521人)
チェック柄アイテムの着用率は以下の通り。
・渋谷:約13.1%(n=904人)
・原宿:約13.7%(n=1,945人)
・新宿:約10.7%(n=1,521人)
女性柄アイテムの着用率がもっとも高かったのは原宿の42.2%。春に流行った小花柄はほとんど見られず、チェックとボーダーが2:1となった。数は少ないものの、ダルメシアン柄やアニマルのような迷彩のような柄も浮上していた。
アイテムでは、シャツワンピースやスカートが圧倒的に多く、次いでストール、タイツという小物類でコーディネートのポイントとして支持されていた。また、同じチェックやボーダーでも、赤と黒、青と黒など強い色でパンク・ロックな着こなしも目立った。
約28%と女性柄アイテムの着用率は3地点中もっとも少なかった渋谷は、タータンチェックやブロックチェックといったチェック柄が多く、プリーツスカートやストールなどでトラッド・プレッピーな着こなしが多かった。また、ペイズリーやジオメトリック柄も少なくなく、なかでも、30代〜40代の大人の女性のダイアン・ファン・フォンテンバーグ風のジオメトリック柄のカシュクールワンピースがマス化していることも確認された。
もっともいろんなファッショントライブが混在し、年齢も幅広い新宿地点。目立ったのは、ギャル系のアメカジ風のタータンチェックシャツ×デニムのショートパンツまたはミニスカート+UGGのブーツまたは茶色か白のウエスタンブーツで西海岸風サーフガールスタイルだった。一方、『mini』や『PS』を読むようなローティーンやストリート系には、ビッグチェックのシャツやシャツワンピース×パーカーまたはベストという<ストリートカジュアル>が台頭。タイツや帽子、バッグなど、小物でチェック柄を取り入れていた。
渋谷、原宿、新宿各地点の柄アイテムによるスタイル、チェック柄のスタイルなど詳細はそれぞれのページを参照ください。
チェック柄で立証された、<トレンド反復現象>!?
このチェック柄、実は、弊社の定点観測では、今からちょうど1年前の2007年10月に「ズームアップアイテム(今後増えそうなアイテムやスタイル)」として取りあげている。
つまり、渋谷、代官山・中目黒、原宿、表参道、新宿、銀座、六本木といったプレサーベイを実施しているエリアでは、1年前に既に着用されており、今秋、さらに幅広い層へとトレンドが波及したというわけである。2007年10月の「チェック柄」スタイルは以下のページを参照ください。
http://www.web-across.com/observe/d6eo3n000002xgx3.html
今回のチェック柄に限らず、2000年代(特に後半)は、流行したアイテムやスタイルが、翌年もう一度流行る、しかもものすごく流行る、という<トレンド反復現象>が数多く起こっている。これは、ファッション業界に限ったことではない。新しいトレンドにすぐ飛びつく層が減っていて、様子を見て翌年取り入れる、と消費者が保守化しているとみるのか、トレンドの予測力が衰えているため、今実際に流行っているものをベースとして、商品企画・製作する供給側が増えている、とみるのか。それとも・・・?
おそらく、マーケットはもっと複雑になっているようで、今回のズームアップアイテムで取りあげた「ニューウェーブ・スニーカー」や、ボロデニムやカーゴパンツ、古着スタイルがまた格好良く感じられたその辺りに、ヒントが隠されているようだ。
※「ハイウエスト・ボトムス」と「ニューウェーブ・スニーカー」については後日アップします。
※また、このように毎月の「定点観測」や、ショップやイベント、書籍や映画などを取材した「ACROSS REPORT」などを通して見えてきた、いまのマーケットについて、そしてこれからのマーケットについて、今年も日本ファッション協会主催のセミナー「JAFCAカラーデザイン塾」にて(独断と偏見を交えて)読み解きます。もちろん、『ACROSS』らしいキーワード解説のレジメも配布します。詳細はこちらまで。
http://www.jafca.org/seminar/87tokyo2009.php
このチェック柄、実は、弊社の定点観測では、今からちょうど1年前の2007年10月に「ズームアップアイテム(今後増えそうなアイテムやスタイル)」として取りあげている。
つまり、渋谷、代官山・中目黒、原宿、表参道、新宿、銀座、六本木といったプレサーベイを実施しているエリアでは、1年前に既に着用されており、今秋、さらに幅広い層へとトレンドが波及したというわけである。2007年10月の「チェック柄」スタイルは以下のページを参照ください。
http://www.web-across.com/observe/d6eo3n000002xgx3.html
今回のチェック柄に限らず、2000年代(特に後半)は、流行したアイテムやスタイルが、翌年もう一度流行る、しかもものすごく流行る、という<トレンド反復現象>が数多く起こっている。これは、ファッション業界に限ったことではない。新しいトレンドにすぐ飛びつく層が減っていて、様子を見て翌年取り入れる、と消費者が保守化しているとみるのか、トレンドの予測力が衰えているため、今実際に流行っているものをベースとして、商品企画・製作する供給側が増えている、とみるのか。それとも・・・?
おそらく、マーケットはもっと複雑になっているようで、今回のズームアップアイテムで取りあげた「ニューウェーブ・スニーカー」や、ボロデニムやカーゴパンツ、古着スタイルがまた格好良く感じられたその辺りに、ヒントが隠されているようだ。
※「ハイウエスト・ボトムス」と「ニューウェーブ・スニーカー」については後日アップします。
※また、このように毎月の「定点観測」や、ショップやイベント、書籍や映画などを取材した「ACROSS REPORT」などを通して見えてきた、いまのマーケットについて、そしてこれからのマーケットについて、今年も日本ファッション協会主催のセミナー「JAFCAカラーデザイン塾」にて(独断と偏見を交えて)読み解きます。もちろん、『ACROSS』らしいキーワード解説のレジメも配布します。詳細はこちらまで。
http://www.jafca.org/seminar/87tokyo2009.php