妖精のようにファンタジックなリアルクローズ
デザイナーの上出大輔さんは文化服装学院卒業後、舞台衣装制作等を経て2004年にTROVE(トローヴ)を設立。'08A/Wから東京コレクションに参加している。
同ブランドの09/10AWコレクションが自由学園明日館を会場に行われた。フランク・ロイド・ライトが設計を手がけ、重要文化財に指定されている歴史的な建物を活かし、木漏れ日のようなライティング、ステンドグラスから光が差し込み、木々のざわめきや子供の声が流れる、ファンタジックな演出となっていた。
ファーストルックは、淡いラベンダー色のニットカーディガンに、サテンのパンツを合わせたコーディネート。ニット帽をかぶり、胸に花のコサージュを付け、性別を超えた妖精のような佇まいが印象的だ。
続いてワンピースのようなロング丈のセーターにスキニーパンツを合わせたルックや、胸元にリボン状に結ばれたボウタイがかわいらしい印象のシャツワンピースが登場。その他、ショート丈のボレロジャケットや、丸襟のシャツ、レギンスとショートパンツをレイヤードしたフェミニンなトラッドスタイルなどが登場した。
淡い色使いや、ラベンダーやパープル、ピンク、ヌードベージュなどのスモーキーカラーが中心。軽やかなシルクサテンやシフォン素材を用い、リボンモチーフやコサージュなど、レディスウェアのデザインディテールをメンズに落とし込んだルックが多数登場した。
「今回のテーマはフェアリー。絵本作家エロール・ル・カインの影のあるファンタジーがイメージソースです。森の中に入り込んでいくような幻想的な世界を表現しました」(デザイナー・上手大輔さん)。
淡い色使いや、柔らかい素材やリボン、コサージュといった女性的なモチーフをメンズ的に解釈し表現。「時代や性別、年齢を超えた妖精のような人物像を表現したかった」と語る上手さんの言葉のとおり、男性らしさを打ち消した、ジェンダーレスでイノセントなコレクションだった。
撮影・取材・文/『ACROSS』編集部
■Japan Fashion Week
日時:09年3月21日(土)〜3月29日(日)
主催:有限責任中間法人 日本ファッション・ウィーク推進機構
後援:経済産業省、独立行政法人 中小企業基盤整備機構、独立行政法人 日本貿易振興機構、知的財産戦略本部、外務省、文部科学省、国土交通省、東京都、社団法人 日本経済団体連合会、日本商工会議所、東京商工会議所、財団法人 日本アパレル産業協会、財団法人 ファッション産業人材育成機構、日本百貨店協会、社団法人 日本皮革産業連合会
日時:09年3月21日(土)〜3月29日(日)
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