第344回定点観測・解説
レポート
2009.08.14
ファッション|FASHION

第344回定点観測・解説

今秋のトレンドカラーの「黒」が、早くもストリートに登場!

モノトーン・コーディネートの服が
映える、金髪も増えている
⇒「ズームアップアイテム:金髪」
『sweet』系の定番コーディネート、
「パフスリーブ+フレアミニ+ウエスト
ベルト」にも+レギンススタイルが増加
ポスト色・柄コーディネートとして
モノトーン×無地スタイルが台頭中
 夏本番となった8月1日(土)に実施した第344回目の定点観測。直前まで実施したプレ定点観測(プレサーベイ)の結果、春のカラフルな装いから一転、「モノトーン・スタイル」が急浮上しているので、今回のテーマとした。

 共通するアイテムとして支持されていたのは「レギンス」。2年ごし、いや3年越しで流行っている「ロングテール」なトレンドアイテムで、昨秋に多かったグレーは見かけなくなり、ほとんどが黒になっているので、大きなテーマアイテムとしてカウントを実施した。

 レギンスの定義は、足の甲または足首まで覆う細身の長ズボン、主にストレッチ素材を使ったタイツ状のパンツを着用する女性すべて。スパッツ、カルソン、フュゾーという別称も。色や柄、素材や丈は問わない。スキニーパンツや足に引っかけるストラップがあるトレンカも含む。

 各地点、実際に「レギンス」を着用している人をカウントしたところ、以下のような結果となった。

・渋谷地点(n=1,123人):11.0%(123人)
・原宿地点(n=2,089人):15.1%(316人)
・新宿地点(n=1,405人):14.1%(198人)


 さらに、レギンス着用者のうち、トップスやボトムスがモノトーン・コーディネートの人を、「うち、モノトーン・コーディネート」とし、カウントを実施。「モノトーン」の定義は全身を白黒グレーで統一したコーディネートをしている女性すべて、とした。カウント結果は以下の通り。

・渋谷地点(n=1,123人):5.8%(65人)
・原宿地点(n=2,089人):4.6%(96人)
・新宿地点(n=1,405人):4.6%(65人)


 もっとも多かったのは、ワンピース/チュニック+七分丈レギンスのコーディネート。+エスパドリーユでフェミニンなスタイル。昨夏に取り上げた「女性六分丈ボトムス、うち、レギンス」とは異なり、主役が、ワンピース/チュニックの「色や柄」から、黒いレギンスで形成された「にょっきり足」へとシフトしていた。

 次いで目立ったのは、トレンド最先端をいくギャルの「ロック・テイスト」なスタイル。「ゆるT(単にビッグサイズではなく、薄軽素材によるテロテロ感がゆるさを演出しているTシャツ)」にショートパンツ+レギンス/トレンカ+黒いヒール靴/グラディエーター/ブーティのコーディネート。+ハットに梨花風ボブヘアのセット・コーディネートは、昨今のストリートファッションの「コスチューム・プレイ(憧れの他者になる行為)」を代表するようなファッションともいえそうだ。ちなみに、トレンドに敏感な層には、+ハットから+(女優風)サングラスへとシフトしている。

 実は、今秋冬のトレンドカラーはブラック。しかも色や素材、質感による黒のバリエーションや、黒っぽいグレー、黒ベースの赤、黒ベースの緑、黒ベースの青など、多種多様な黒のアイテムが市場にも多く登場しそうななか、ストリートではひと足先に8月1日の時点で、モノトーン・スタイルがマス化していたのである。そういえば、アイメイクも黒を多様し、陰影を感じさせるような「スモーキー・アイズ」がトレンド、ということで、一部のファッション感度の高い女性の間で早くも登場していた(!)。



「レギンス、うちモノトーン・コーディネート」のOVER VIEWはこちら。
・「レギンスうち、モノトーンコーディネート」


1年前、2008年7月5日に実施した第331回定点観測「女性六分丈ボトムス、うちレギンス」のOVER VIEWはこちら。
・「女性六分丈ボトムス、うちレギンス」


前年同月:2008年8月5日に実施した第332回定点観測「女性柄アイテム、うち柄ワンピース/チュニック」のOVER VIEWはこちら。
・「女性柄アイテム、うち柄ワンピース/チュニック」


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