「東日本大地震」支援活動調査
2011.05.09
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「東日本大地震」支援活動調査

個人から企業まで〜広がる、さまざまな支援活動〜

大阪梅田「E-ma(イーマ)」で開催され
ていた「Fantastic market!」のようす。
5月4日にオープンした
JR三越伊勢丹大阪とは違うオーガニック
な客層(ファッション・トライブ)で
賑わっていました。
4月2日、JR新宿駅東南口で行われた
社団法人日本競輪選手会東京支部による
募金活動。47万4,335円の募金が
集まった。
アーティストの工藤キキさんが企画した
チャリティ・オークション「COMPACT AID」。
震災直後の18日に急遽開催したことと、
国内外の作家によるデジタルデータという
コピーされることが前提の作品にあえて
価格という付加価値を課した実験が
新しかった。
「COMPACT AID」の司会進行は
川勝正幸さん。
都知事選の投票会場となった小学校に
貼られていたポスター。
GW後半にウラ原宿の遊歩道で出会った
焼き芋屋さん。なんでも、被災地に出向き
避難所でほくほく焼き芋を配ったのだそう。
いっしょにいる女子(手前)は昨日
出会ったお客さんで、なんとなく販売を
手伝うことになったのだとか。
古着屋「WE GO」の仙台店では大々的に
復興支援セールが開催されていた。

 3月11日(金)に発生した東日本大震災により、被害にあわれたみなさまに心よりお見舞いを申し上げるとともに、犠牲になられたご遺族のみなさまに対して、深くお悔やみを申し上げます。

また、被災者救助活動などに全力を尽くしている関係者の方々をはじめ、それらを支える家族の方々にも、心からの尊敬と敬意を申し上げます。

今回の3.11を体験し、「アクロス」編集部では、何ができるのかを、ずっと、ずっと考えていました。直接被災した仙台パルコをはじめとする関東圏の店舗への対応は別にして、ファッション・マーケティングやトレンド、商品開発などをメインのフィールドとする私たちができることは何か。その答えはなかなか見つからず(各個人での活動は別ですが)、本当に無力感を味わう苦しい約2カ月でした。

そんななか、唯一(結果的に)やった小さなことが、今回紹介する「東日本大震災:支援活動調査」です。

きっかけは至ってシンプル。NHKのテレビ放送をUstで中継した広島の中学生をはじめ、「SAVE JAPAN」や「仮住まいの輪」など、「自分にできること」という個人や、共通の想いをもつ仲間(コミュニティ・オブ・プラクティス)が、日本中、いや世界各地で次々と湧いてくることにエネルギーを感じ、弱小ではあるものの、メディア「アクロス」編集部としては、それらを記録に残さなければ、1人でも多くの人に知ってもらいたい、ということからでした。

1分1秒と現地での支援のようすが変化する当時のスピード感には既存の「アクロス」のハコではフィットしない、という判断から、それまでのアカウントとは別に、facebookのファンページのアカウント
WEB-ACROSS.COMを取得し、<さまざまな支援>として片っ端から紹介することにしました。

刻一刻と変化する個人や企業、団体の支援活動。きりがないので、取りあえず「初期」とし、始動した期間を3月14日〜31日までとしました。対象となったのは178社/件(主体数)、合計302件

支援内容を分類し、主体の業種別や内容をエクセルのデータにまとめました。考察とデータをそれぞれダウンロードできるようにしましたので、ご興味のある方はぜひご覧ください。※ダウンロードは以下、もしくはページの右上「LINK INDEX」からどうぞ。

「東日本大震災」支援調査レポート(考察)のダウンロードは
こちら

「東日本大震災」支援調査データ(暫定)のダウンロードは
こちら


*   *   *


また、震災後の4月2日(土)の定点観測では、通常のファッションやライフスタイルに関するインタビューに加え、「震災後、何かアクションをしましたか?」という質問も加えました。結果は、83.9%が何らかの活動をした(n=31人)と回答。これは、サンケイリビング新聞社とリビングくらしHOWが3月31日〜4月3日に実施したウェブアンケート調査「ミセスに聞いた〜東日本大震災への支援について」の「義援金・支援金を送った」とした人が61.2%だったのと比べると、とても高い数値といえます。

その内訳は、募金がもっとも多く61.5%、チャリティTシャツを購入した/またはチャリティライブに行ったという人がそれぞれ7.7%、ボランティアに登録したという人が3.8%という結果となりました。興味深いのは、「消費」ではなく、「節電」していると回答した人が15.4%も見られたことです。

一時は、義援金の額の大きさが話題となり、支援までもが量的に評価されそうになりましたが、それもひと段落。ロハスやソーシャルという消費の新しいトレンドとも違う、この消費者/生活者の心理(深層心理)を無視していては、今後のビジネスの根幹を揺るがすことになるのでは、とも感じます。

 5月のGWを過ぎ5月になり、この「できることから」の小さな支援は、また新たな局面を迎えているようです。半年後にでも再度情報を整理し、引き続き考察を試みたいと思っています。



株式会社パルコ 「アクロス」編集部一同


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