今春、JR渋谷駅南口改札正面に、名刺サイズのクーポンが入った電飾付きの大型ラックが登場した。その名は「グルメぴあ渋谷クーポンステーション」。あのぴあ(株)の新企画である。
「弊社のグルメぴあ事業は今年で5年め。99年に立ち上げた『@グルメぴあ』というウェブサイトは、今では月間約3,000万ページビューというビッグなサイトに成長しました」というのはぴあ(株)営業開発事業本部コンテンツ開発事業部営業企画担当常盤中さん。
同サイトの登録店舗数は約1万店。内訳は銀座、新宿各エリアで約500件、渋谷で約400件、池袋で約300件など、ターミナルに集中しているそうだが、このクーポンステーションは、グルメぴあ加盟店への新しい企画として、またウェブサイトへの誘導の効果も期待し、企画されたというわけだ。
広告料金は1ヵ月30万円。基本的に2〜3ヵ月からの契約となる。タテ約75センチ、ヨコ約40センチ程度のA3サイズのバックライト入りのポスターが1ヵ月間、しかも改札口の真正面に掲示され、さらにクーポン付きのショップカードがピックアップできる。
「昨年(03年)4月から、トライアルとしてJR有楽町駅で行っていたんです。今後本格的に営業をするためにも、まずは実績をつくらないと、ということで設置しました」(常盤さん)。
テストマーケティングの結果はまずまず。いざ本格的に設置する場所として、乗降客数が多いターミナル駅、かつ若者が集まりやすいエリアということで、渋谷になったのだそうだ。
「最初はハチ公前を考えていたんですが、担当者が駅前で観察したところ、人の流れが多過ぎて滞留ポイントにはならないことがわかったんです。そこで、JR東日本企画の担当の方と相談した結果、東横のれん街がリニューアルし、通行量が増えた今の場所になりました」(常盤さん)。
同事業部は、宴会幹事向けの書籍『首都圏で使える550店+大阪・名古屋』、『パーティ宴会SPACE BOOK』など、出版事業とのメディアミックスにも積極的だ。
検索エンジン業界ではグーグル、新聞では日経新聞、オークションではヤフーなど、情報検索系のインターネット事業は、どれだけそのソースとなるデータベースにデータを集積できるかがポイントとなるのは言うまでもない。グルメ検索市場においてのナンバーワンは04年3月現在は『ぐるなび』。『@グルメぴあ』は第2位だが、今回このクーポンステーションの企画で巻き返しなるか。
ちなみに、電通が発表したデータによると、2003年の日本の広告費は5兆6,841億円。これは前年比で99.7%で、その内訳は、マスコミ四媒体の広告費が99.7%、屋外などのSP広告費が98.0%と軒並み前年割れのなか、インターネット広告費は1,183億円と前年比 140.0%大幅に伸びているそうだ。
グルメぴあクーポンステーション
2004.03.25
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クーポンステーション
JR渋谷駅南口、有楽町駅中央口
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