SKIFF by Sea Ray

SKIFF by Sea Ray

レポート
2004.08.04
ファッション|FASHION

キラキラアイテムは、04年春夏の売れ筋
の1つ。左のラインストーン付きタンクトッ
プは17,850円、同右の白ニットは25,200円。
ともにプリモヴァローレのもの。
夏の定番、リゾート風アイテムも充実。
ストローのバッグ(10,290円)は白いエ
ナメルと縦長のフォルムが印象的。透
け感のある素材のパーカー(16,800円)
はイタリア製のもの。
店舗の奥にはアクセサリー類が並ぶ。
写真右からginetteのブレスレット6,300
円、同21,000円、ネックレス15,750円。
宇田川町と松濤という渋谷の中でも個性の強いエリアに挟まれた神山町にある、セレクトショップ『SKIFF by Sea Ray(スキッフ バイ シーレイ)』。同店は、西麻布の外苑西通り沿いにあるセレクトショップ『Sea Ray』の“妹版”として、04年4月にオープンしたものである。

「お店が面しているこの通りは渋谷の中心部や青山、広尾、六本木方面への抜け道。そのわりに界隈住民向けのショップが少ないんです。そこで“朝から晩まで都会で生活する20代後半〜30代の女性”をターゲットに、オンからオフまでシーン別に使える服を提供するショップをオープンしました」というのはバイヤーの本川和子さん。

同店で扱うブランドは国内外合わせて約20。中心価格帯は04年春夏ものでカットソーが1万円〜、ブラウス1万5,000円〜、ボトムスが1万7,000円〜と、高過ぎず安過ぎない設定だ。また、“手持ちの服に1点加えるだけで今年っぽくなる”バッグやベルト、帽子、アクセサリーなどの小物類が充実しているのも特徴。服と小物の構成比は6:4だそうだ。

「カジュアルといってもちょっとキレイめでコンサバ。色味やカットなどで上品で素敵と思っていただけるものをセレクトしています。とくに色・柄ものは差し色アイテムとして必須。黒・白・無地だけじゃない幅広いコーディネイトを提案したいですね」(本川さん)。

今年のストリートの隠れた主役は30代〜40代のオトナの女性たち。「定点観測」のカウントアイテムとして取り上げた「カラー・ベルト付きアウター(トレンチコート)」や「ブルージーンズのロールアップ」、「柄トップス」、「トング・サンダル」など、20代だけでなく、30代、40代も積極的に着用されているのが目立ったのは周知の事実である。

「都会で生活する女性たちはファッションに敏感。自分自身に時間もお金もかけられるし、情報や施設が豊富になったこともあり、体型の維持も容易になりました。職場やママ仲間など、身近なところにライバルや目標となる存在がいて、それが励みであり刺激にもなっているのでしょう」(本川さん)。

「うちのお客様はいわゆるバリバリのキャリアウーマンというタイプではなく、フルタイムで働きながらも家庭をお持ちだったりお子さまもいらっしゃる自然体の方が多いですね」(本川さん)。

大人の女性というと、これまでは専業主婦のコンサバ・マダム系か、有職独身女性のキャリア系か、という分かりやすいライフスタイルばかりが注目されてきた感が否めない。しかし、たとえば比較的カジュアルなファッションを好み、トレンドや消費には貪欲という働く主婦、というように、そのどちらにも属さないライフスタイルの女性が都市部を中心に確実に増えている。

『InRed』(宝島社)、『GLAMOROUS』(講談社)をはじめ、今春には『Precious』(小学館)と『in deed』(文化出版局)、秋には『BOAO』(マガジンハウス)と『NIKITA』(主婦と生活社)など、このところ大人向けの女性誌の創刊が相次ぐように、今後ますます「オトナの女性」のライフスタイルの細分化は進むだろう。

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