R-body Project

R-body Project

レポート
2004.12.27
ライフスタイル|LIFESTYLE

採光性が高い受け付けスペースは、まるで
カフェのようにくつろげる空間。スタッフも
明るく親切で親しみやすい雰囲気だ。
シンプルで清潔感のある更衣室は、
ちょっとした配色やナンバリングなど、
随所にセンスの良さが感じられる。
マシーンだけが並ぶ従来のジムとは違い、
ゆとりある空間作りで心身共に健全な
トレーニングが可能。
トップアスリートの専属として活躍したATC
によるS・O・A・P。丁寧な体の評価〜解析〜
解説で、自らの体を理解したうえでの納得の
いくトレーニングができる。
「Body Maintenance」を行うスペースも
明るく開放的。左手にはかなり広い
ウッドテラスが併設されている。
本物の技術者による、本当の体再生トレーニングを・・・そんな想いから集まった5人の男性が、11月15日、恵比寿駅から徒歩約5分の明治通りにジムを開いた。名前は「R-body Project」。

トレーナーは、モーグル日本代表チームやアイスホッケー日本代表チーム、プロ野球、格闘技、Jリーガー、新体操、俳優など、トップアスリート達の体を担当してきたプロフェッショナル中のプロフェッショナル。そう聞くと、トップアスリートでなければ・・・少なくともスポーツを経験している人でなければ訪れることは許されないのでは?と思いきや・・・。

「そういうイメージを持たれることが一番怖いんですよ」と言うのはマーケティングディレクターの坂口淳さん。「プロのトレーナーによるトレーニングプログラムはほんとうにすばらしいものなんです。それをトップアスリートたちだけで独占しているのはもったいない。もっと、スポーツとあまり縁のない一般の人たちにも提供していこうとスタートしました」。

ジムを入るとまるでカフェのような雰囲気。大きな窓からまぶしいほど差し込む日の光、白い壁に映える観葉植物、思わず深呼吸をしたくなる開放感溢れる高い天井・・・。従来のスポーツジムにありがちなストイックに肉体改造をする人でなければ入れないのでは?というイメージはまったくない。

「トップアスリートも一般の人も、体をつくるプロセスは一緒なんです。それぞれの目標によって、負荷や進捗のスピードは変わりますが、それはトップアスリート・一般人の差ではなく、あくまで個人個人の目的の差なんです」(坂口さん)。

入会すると、まず、「S・O・A・P(subjective・objective・assessment・plan of action)」と呼ばれるプログラムでATC(全米公認アスレティックトレーナー)と1対1で身体の現状チェックをし、一人一人に合わせたトレーニング・メニューを作成する。トレーニングは「Body Maintenance」でウォームアップを行い、S・O・A・Pで作ったメニューを「R-Conditioning」で実践。終了後、再び「Body Maintenance」でお手入れ。負荷の差こそあれ、トレーニングのステップをはじめ、常に1対1または2対1でトレーナーが付き添ってくれるなど、トップアスリートのトレーニング環境と変わらない。

「トレーニング効果は一般の方々のほうが圧倒的に早く出ます。スポーツをしていなければしていないほど、正しいトレーニングの効果はすぐ出るんです。トレーニングする楽しさはどなたでも実感していただけると思います」(坂口さん)。

すべてのステップにおいてトレーナーと1対1(もしくは2対1)で行うのは、一人一人異なる体や目的ときちんと向きあい、再生・向上させるための最も効果的かつ唯一の手段だから。従来の大型ジムでは味わえない贅沢さと言えるだろう。

「大型ジムもある。最近、ピラテスやヨガのスタジオもたくさんできている。体を鍛える場所が多様化している中、僕たちはトップのスポーツ現場で行われているホンモノの理論と技術にこだわりたい。トレーニング効果がより効率よく出せるよう、近々、食事やサプリメントのプログラムも取り入れていきたいと思っています」。

現在、アイスホッケー代表チームにトレーナーを派遣したり、フィンランドの時計メーカーSUUNTOとトレーニング用ウォッチのための運動プログラムを共同開発したりなど、彼らの本物志向は今後あらゆる分野とコラボレートしながら進化し続けることだろう。



取材・文/いのうえゆみこ(フリーライター)

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