J.S.Furniture(ジェイエスファニチャー)

J.S.Furniture(ジェイエスファニチャー)

レポート
2007.09.05
ライフスタイル|LIFESTYLE

インテリアもMIXコーディネート
ベイクルーズ初のインテリアショップがオープン

1階入口の「ファクトリー」コーナーは
ステーショナリーや工具、オフィス用品で
構成。
2階「リビングルーム」コーナー。
シチュエーションを想像しやすいような
ディスプレイも魅力。
ACMEの高いリペア技術により、USEDの
家具もかなりきれいな状態で販売している。
Knoll別注ソファ。表面の迷彩柄テキスタイル
はオリジナル(25万5,255円)。
レディースのショップや古着屋が立ち並ぶ渋谷ファイヤー通りに、6月29日、インテリアショップ「J.S.Furniture」がオープンした。通りに面した大きなテラスと、入り口の大きなプロペラのオブジェが印象的な店構えだ。

運営するのは、ジャーナルスタンダードやスピック&スパンなどを運営する(株)ベイクルーズ。同社では00年5月よりインテリアショップ兼ギャラリーの「hiro B gallery」を運営していたが、03年に時計専門店へと業態転換。昨年、目黒区鷹番の老舗インテリアショップ「ACME(アクメ)ファニチャー」をグループ傘下に収め、今回改めて本格的にインテリア事業に進出した。

「弊社では衣食住をトータルで提案したいと考えており、今回、本格的にインテリア事業に着手しました」(広報・中島さん)。

出店したのは、以前同社が運営するメンズセレクトショップ、ETS.MATERIAUX(マテリオ)があった場所である。洋服を買うような感覚で気軽に来て欲しいという思いから、アパレルのショップが多いエリアを選んだのだそうだ。

1階・2階の2フロアで店舗面積は約58坪。店内はテーマごとに4つに分類されており、1階はステーショナリーや工具、オフィス用品の「ファクトリー」と、テーブルや食器、カトラリーの「ダイニングルーム」、2階はソファやデザイナーズチェアの「ラウンジ・リビングルーム」、そしてベッドやサイドテーブルなどの「ベッドルーム」で構成。シュチエーションを想像しやすいような工夫がなされている。

ACMEが1950〜1960年代のアメリカの中古家具がメインなのに対し、同店ではヨーロッパとアメリカ両方の家具を販売。新品と中古が半々の割合で、1点モノも豊富だ。セレクトの基準は、日本人にとって使いやすく、なおかつユニークだったりひとくせあったり、インテリジェンスを感じるもの。中古品はすべて、ACMEの高いリペア技術により、味わいを残しながらもきれいな状態に修理されている。その他にも、アンティーク家具やデザイナーズ家具とコーディネイトしやすい、普遍的な形でユニークな素材を用いたオリジナル商品もある。

「ここ数年のインテリア事情は、ファッション誌やインテリア雑誌などに掲載されているモダンでスタイリッシュなデザイナーズ家具か、反対に、一般的な家具専門店や量販店で販売されている、万人受けする無難なものに二分されています。同店のコンセプトは『ミックスライフスタイル』。ファッションではセンスや着心地がよく、コーディネートしやすいリアルクローズが人気なように、インテリアも使い心地とデザインが両立したものを扱う店があってもいいのでは。ファッション感覚で、人それぞれの感性でセレクトして頂きたいですね」(中島さん)。

メインターゲットは、20代前半〜30代後半の男女。周辺にレディースのショップが多いためか、6:4の割合で女性客が多く、カップルや若い夫婦の来店も多いそうだ。また同社の系列ブランドのファンが、同じようなテイストのインテリアを求めて来店するケースも少なくないという。

アパレルで培ったコーディネイト力やスタイリング力を活かし、生産された年代やブランド、カテゴリーといった枠組みを超え、自由に組み合わせるスタイルを提案する同店。一見統一感がないもの同士を、時代やテイストを問わず巧い具合にミックス感覚は、洋服の新品と古着、モードとストリートをミックスコーディネイトする感覚と共通しているといえるだろう。ストリートファッションのトレンドが、インテリア業界のトレンドにも波及しつつあるといえそうだ。

今後は定期的にフェアを開催。さらに9月からはオンラインショップも始める予定だ。

[取材・文/福田健一(フリーライター)+『WEBアクロス』編集部]

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